弘前ねぷた絵師 | スチャラカでスーダラな日々

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故・植木等氏の御冥福に因んでkeiのスーダラな日々を紹介します。故人の映画のようにスイスイと軽妙な人生を送りたいものです☆彡

長年、弘前ねぷたを描かれている三浦呑龍絵師を紹介します。2006年6月9日にATV青森テレビのローカルニュースで、以下の動画が放送されました。
私はこの方が描くねぷた絵が大好きで、弊サイト http://eclipse.star.gs/lock/で紹介しているねぷた絵も殆ど三浦呑龍絵師が描いたねぷた絵を撮影しています。

ねぷた絵師 三浦呑龍

以下の写真は、ATVで放送されたねぷたが運行された様子です。取材で見られたねぷた絵と運行されているねぷた絵では、絵の質感がまるで違います。
この三浦呑龍絵師は、色の濃淡にこだわる方です。例えば血の色にしても普通の赤い染料と、赤い染料にロウを混ぜて薄くすると同じ血の色でも濃淡の幅が出ます。絵に描かれている武将や女性の表情と共に、色使いの素晴らしさを表現している稀代まれなねぷた絵師と言えるでしょう。今年も既に数件のねぷた絵制作を依頼され、只今制作に取り掛かっています。

…扇ねぷた・大型の部…

本町ねぷた愛好会・絵師 三浦 呑龍

弘前市町会連合会賞

素戔鳴尊、八岐大蛇退治(鏡絵)
素戔鳴尊、八岐大蛇退治(鏡絵)

紅葉狩り(見送り絵)
紅葉狩り(見送り絵)

素戔鳴尊、八岐大蛇退治
日本神話にみえる頭と尾が八つずつある巨大な蛇。出雲の簸川(ひのかわ)上流にいて、大酒を好み、毎年一人ずつ娘を食ったが、素戔嗚尊(すさのおのみこと)がこれを退治して奇稲田姫(くしなだひめ)を救い、その尾を割いて天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)を得たという。

ねぷた絵師の殆どは先に1/10の下絵を描き、更に十倍に拡大して描く方法をとっています(下絵画法)。失敗はありませんが、誤差の修正技術が必要な画法です。これは竹森節堂先生が始めた画法で、楷書体とも真書法とも言われます。ところでねぷた絵を描く場所ですが、約24~30畳ほどの広さの場所で描いている方が多いです。

それに対して樽書き法は、下絵を描かずに巨大な和紙に向かって一気に描き進む画法です。これは石澤龍峡先生が始めた画法で、行書体とも言えます。この画法の系譜は、三浦呑龍、高橋翔龍、八嶋龍仙が代表格です。中でも私は三浦呑龍絵師の描いたねぷた絵が好きで、紹介する写真も半分が呑龍さんです。