※この日記はクレトトケイの偏見で書かれております。その点を留意のうえ、ご覧ください。
パート①はこちら→オフ会って来ました!!2020!! パート①
パート③はこちら→オフ会って来ました!!2020!! パート③
えー。タイトルにある通りね、パート④にもなってまだ会ってから2時間分くらいのお話なんですよ。ええ。大体ね、お会いしてたのは8時間くらいだったので、あとどのくらい続くんでしょうね。この話は。
スマホでの閲覧を考えて短めに区切っていってるつもりなんですがね、それがあだになってますねー はい。そんなわけで、やっと喫茶店から移動します。
観光地図と見ながら行き先について考えていると、ぬるっと戻ってくるマスキさん。座った状態で見上げるとさらに自分の周りの男共の小ささを実感するひどい妖怪。
自分が関わってきた人間の中で現代っ子からすれば小さくはなるのですが、これでも私は身長があった方で161cmなんですよ。それにプラスして厚底やヒールを履くので、170くらいは越えちゃうんですよ。だから、マスキさんを見ながら私は正直こんなことを何度も考えていました。今だから言います。
『この人に頭突きかましたら、どこの部分に当たるのだろう……』
横に並んでいるときも、ジャンプしたらあご下にアタックして吹っ飛ばせるだろうか。なんでこいつ、身長もある上にひょろくないんだよ。絶対に触ったら硬いよな、蹴りたい、殴りたい。膝カックンしてやりたい!!
妖怪の戦闘本能です。よく耐えた!よく耐えたよ、クレト! 自分に拍手!!
というね。ちょっとしたカミングアウトは全員の記憶から抹殺して――地図を見ながら行きたい場所を訊いてみると「パワースポットに行きたい。神社とか」といわれたんですよ。妖怪からすると『こいつ何言ってんだ』です。
地図に載ってた神社は全然効力がなかったし、この人ってこういうこと信じたり気にするのか? という疑問でいっぱいに。まあ、リスナー歴はなんだかんだいっても短いですからね。
しかし「おみくじを引きたい」といわれて、なるほど。となりました。こういうところでもね、妖怪と人間の違いがでちゃうんですよ。はい。
というわけで、移動を開始しようと思ったわけですが……私は自分のポケットに入れていたものを渡すタイミングは今かな?っと目の前の後に眼鏡男子に変化する男を止めました。
今月は2月ということで、俗にいうバレンタインチョコです。
まあ中身はクッキーだったのですが2月中に会うということ決まってからずっと準備をしていたんです。別にこれは相手がマスキさんだったからというわけではなく、毎年恒例で2月に誰かと会うときは渡して問題がない相手だったら渡しているという、押し売り的な迷惑な妖怪の趣味です。
所詮はバレンタインですし、私としては恒例行事だったのであまり多くは考えず渡したんですが――いや、そのちょっと待てよ! おい!! なんでそんなに無邪気な顔で笑うの?!
というくらいの表情に内心、不愉快な顔をされる以上に困惑しました。
だって、可愛くもない意味も分からないラッピングに、中身を見たわけでもなかったんですよ??
なのに「一応、確認するけど毒入ってないよね?」って言葉だけで嬉しそうにカバンにしまわれていった私のチョコ……バレンタインであんな笑顔を向けられたのは、日本にバレンタインという文化が出来てから初めてだったかもしれません。ほんと。
人間を喜ばすことはやめようって思ってたのに、こんなことが起こるんなら優しさを捨てずに生きていきたいかもしれないと考えさせられましたよ。
そんな妖怪の戸惑いは放置して、いざ神社へ!
といっても、前文で語ったような商売っけしかないような神社なのでね見た目は絢爛豪華なデカい神社ですが、おみくじの値段も強気な300円!! ほびろん!!
参拝もしたものの、どうにもなんかいる感じはなくって『場所代だな』と五円玉を投げた妖怪です。
メインのおみくじはといえば、私が吉。マスキさんは半吉という結果に。
笑いつつ内容を読み上げる彼であったが、その内容はといえばそれは本当に吉と呼べる代物なのかというような絶望的な言葉の羅列。大型の神社なのでアレは俗にいう凶だったんじゃないだろうか。
そして、ひとしきり笑うとサクッとおみくじを結びに行くマスキさん。マスキ論を語りながら結ぶ場所を決めていたのですが、私はそのとき心の中で思っていたことがあった。
『あ。うん。私の結果は吉だったということしかきいてくれないんだ』
まあいいんです。マスキさんが楽しそうだったから。その無関心さ、嫌味でなく安心しました。はい。
こうして約10分程度で神社を出た、我々。先を歩くマスキさんは我が町であるかのようにサクサクと進む。
『…………目的地、そっちじゃないです』
このやり取りがこの先、繰り返されることになることをクレトは知るよしもなかった。
そんな感じで何やら話をしながら、進む彼の背を追いかけつつ私の視線はあるものに奪われる。
マスキさん曰く、“部活系ゲーセン”な雰囲気のゲーセンに設置されたおみくじマシーン。雑踏に消えかけた長身野郎を必死で引き留めた未来に、あんなことが起こるなんて。誰ならわかっただろうか。
次回、太鼓の達人で踊る男。お楽しみに。