「ポップソングが好きだ」

もっと言うと「完璧なポップソングが好きだ」。

完璧なポップソングって何だ?

自分が思いつく所では、BEATLES「I WANT TO HOLD YOUR HAND(抱きしめたい)」や、RONETTES「BE MY BABY」WHOJAMのカバーでお馴染みMARTHA & THE VANDELLAS「(LOVE IS LIKE A)HEATWAVE」BAY CITY ROLLERSのカバーがいまだにテレビで流れる、DUSTY SPRINGFIELD「I ONLY WANT TO BE WITH YOU(二人だけのデート)」てとこかな。

もうちょい新しめだと、NICK LOWE「CRUEL TO BE KIND」ABBA「DANCING QUEEN」BILLY JOEL「UPTOWN GIRL」HALL & OATES「PRIVATE EYES」EURYTHMICS「THERE MUST BE AN ANGEL」なんてとこもある。

さらに新しくなると、STONE ROSES「ELEPHANT STONE」LA'S「THERE SHE GOES」THIRD EYE BLIND「SEMI CHARMED LIFE」なんかも当てはまると思うが、キリがないのでこの辺でやめとこう。



何が言いたいかというと、まあ平たく言うと、あくまで個人的見解だが(まわりくどいな)、「完璧なポップソング」というのが年々減ってきていると思う。

自分の思う「完璧なポップソング」とは、やはりシンプルさが第一で、2、3回聴いたら覚えられて、それでいて何度聴いてもその度に新鮮な感動があって、さらにサビだけじゃなく、曲の最初から終わりまで全てが名曲といえるものだ。


そういう意味で、やはり名曲といえるものは圧倒的に「50~60年代」に多いという事になる。

俗に「ポップス黄金時代」と言われる時代だ。

いわゆる、現在「スタンダード」と言われる曲が最も多く創られた時代じゃないかな?



そこで、(長い前振りだったが)今回の主役、MATERIAL ISSUE(マテリアル・イシュー)だ。

80年代後半から、90年代中盤まで活動したアメリカのバンドだ。

自分はその頃、小学校高学年から高校生ぐらいなので、リアルタイムでは知らない。

だいぶあとになってから知ったバンドだ。

彼らを知った頃には既にバンドは存在せず、さらに悲しい事に、メインボーカル兼ギターのJim Ellison
という人が、もうこの世にはいないという事も同時に知る。

96年に32歳の若さで自殺したそうだ。

皮肉にも、以前紹介したGIN BLOSSOMSDoug Hopkinsと同じ年齢で亡くなっている。



彼らの1991年発表のデビューアルバム「INTERNATIONAL POP OVERTHROW」を聴いた時の衝撃はすごかった。

90年代初頭というと、アメリカではグランジ・オルタナティヴの到来、UKではマンチェスター・サウンド、シューゲイザーなんて呼ばれるバンドが全盛の時代だと思うが、そんなある意味「無気力」なムードの中、彼らのアルバムの中では「60年代」が、「完璧なポップソング」が鳴っていた。

まあ、最初に挙げた「スタンダード」と呼ばれるような曲達とまではいかないかもしれないが、彼らの曲には、「完璧なポップソング」と言えるものが何曲もある。

安易に時代の波に乗らなかった彼らの曲が、今でも色あせずに心に響いてくるのは、決して「気のせい」じゃないだろう。

・・・だって「完璧なポップソング」だからね。



追伸・・・皆さんにとっての「完璧なポップソング」、メジャーマイナー問わず、教えてくれるとうれしいです。



DIANE (1991)




今回は、アメリカはボストン出身のNEIGHBORHOODS(ネイバーフッズ)というバンドを紹介します。

・・・と言っても、実はこのバンドの事はよく知らないし、音源も持ってません。

・・・という事で、詳しい事は書けません。

しかし、偶然You Tubeでこのバンドの動画を発見してしまって、紹介せずにはいられない衝動に駆られました。

一応、パワーポップのガイド本でその存在は知っていましたが、それによると、1980年に上の画像の
「PRETTIEST GIRL」というシングルを、地元で1万枚売ったそうです。

そして、その後も活動を続け、アルバムも何枚か出しているようですが、後期は徐々に大味なハードロックになっていくみたいです。




しかし! このシングルの2曲はすごい!

正に、デビュー当時でしか出せない、イケイケでノリノリで、若さ弾けまくりです。

とにかく映像を観てほしいが、1曲目の「PRETTIEST GIRL」は、メロディを生かした「聴かせる曲」という感じで、いわゆるパワーポップなノリです。

しかし、2曲目の「NO PLACE LIKE HOME」が始まった途端、それまでの空気が一変する。

JAMのポール・ウェラーとブルース・フォクストンよろしく、フロントの2人がそれまでの空気を引き裂くようにジャンプを決め、あとは畳み掛けるような展開。

・・・最後に、ご丁寧にドラマーがドラムセットを破壊して終わる。

完全に「パンク」のノリだ。

最初観た時、何だかわからないまま、あっという間に終わった感じでした。





実は、数年前に新宿のディスクユニオンで、このシングルが売っていたんだけど、その時はこんなかっこいいバンドだとは知らなかったし、確か5000円くらいだったので、高すぎると思い、普通にスルーした。


今やったら絶対買ってる・・・。



PRETTIEST GIRL~NO PLACE LIKE HOME (1980)


・・・という事で、続きでございます。

ボーカリストが、Chris Wilson(クリス・ウィルソン)という男に代わり、音楽性も見た目も

60年代の英国のバンド(BEATLESやSTONES)をモロに意識したスタイルになります。

最初の頃と比べると、ほとんど別のバンドのようです。



上のジャケ写などは、ご丁寧に英国車のジャガーと共に、タイトなスーツでキメています。

この「SHAKE SOME ACTION」というアルバムが発表されたのが、1976年ですが、
時代的には、ハードロックやグラムも過去のものとなり、ロックが産業的になり、巷ではディスコブームで、そろそろパンクロックが出てこようかというような時代だと思います。

いわゆる「ロックは死んだ」と言われるような時代だと思いますが、そんな時代にひっそり原点回帰していた、我らがFLAMIN’GROOVIES。



彼らの曲を初めて聴いたのは、今から10年くらい前に、パンクの2枚組みコンピレーション盤みたいなのだったんだけど、その時は、SEX PISTOLSやJAMと一緒に、全然パンクじゃない彼らが収録されているのが、とても不思議に感じた。

でも、メロディアスでとても良い曲だと思った。

今になってみると、その「時代に迎合しないスタンス」がパンクのルーツとして評価されたのだなという事がよくわかる。




しかし、この頃の彼らのアルバムのジャケ写に対するこだわりはすごい。

60年代のROLLING STONESそのままだ。

今から30年以上前にこのセンスはすごい。 かっこ良すぎる。

さらに、内容も半分くらいが、BEATLES、STONES、BYRDS、BOB DYLANなんかのカバーだ。

いやコピーだ。

というか、まるで自分たちの曲であるかのように演奏している。

でも、オリジナル曲は、それらの影響を完全に昇華して、独自の世界観を創りあげている。

その辺りがニクい。  曲が書けない訳じゃないのだ。

単に好きだからやっているのだ。 「限りなくプロに近い、偉大なるアマチュアリズム」・・・。



元ミッシェル・ガン・エレファントのチバ氏が、最大限の愛情を込めて彼らをこう言っていた。

「FLAMIN’GROOVIES・・・ジャケとバンド名は世界一。」


・・・その言葉に概ね賛成だ。


SHAKE SOME ACTION (1976)