今回は、ちぃーとばかし暴走するのでお許し下さい。 誰もついてこれないかもしれません。


以前、DOAを紹介した時に、「今の気分では、こいつらがパンク世界ランク1位だ」・・・と書いたが、

本当の所、俺の中での「パンクバンド・ナンバー1」はこいつらと決まっている・・・。


それは、永久に変わる事はない。 残念ながら、PISTOLS CLASH DAMNED ですらそれには及ばない。


それがアイルランドが生んだ「燃える闘魂」、STIFF LITTLE FINGERS (スティッフ・リトル・フィンガ-ズ)

だ!!


初めて聴いたのは、多分今から10年くらい前だと思うが、とにかくその楽曲の良さに、脳天をカチ割られたような衝撃を受けた。


彼らは、アイルランドのベルファストという、民族紛争などが最も激しい地域で、1977年頃、結成される。


どういう場所かというと、平たく言うと、普段からそこらじゅうで兵隊がドンパチやりあっているような所だろう。


そんな土地で生まれ育った彼らゆえ、日常のストレスは、尋常ではないものがあるのだろう。


その音楽は、そんな溜まりに溜まった鬱憤を、すべて放出するかのごとく激しいものだ。


元々はハードロックをやっていたらしいが、そんな彼らの音楽が「パンク・ロック」に変化するのは、ある意味必然であったと言ってもいいだろう。





このバンドの核となるのが、RAMONES Dee Dee Ramone 、JAM Paul Weller と並ぶ、

「世界三大・最も美しいジャンプをキメる男」の一人・・・Jake Burns(ジェイク・バーンズ)である。


何と言っても、この男の、喉が裂けんばかりのシャウトが凄まじい!


こんな「声」が出る人を他に聴いた事がない。


元ミッシェル・ガン・エレファントのチバユウスケ氏は、確実にこの人の影響を受けている。


それ以外でもかのGREEN DAY日本のハイ・スタンダード等、数々のミュージシャンが彼らからの影響を口にしている。


玄人筋に評価が高いのは、本物の証拠だ。


その中でも最も興味深いのが、同郷アイルランドが生んだ世界的バンド、U2 のボノのコメントである。


STIFF LITTLE FINGERS "Alternative Ulster" には、U2 の原点が隠されている・・・。」


「エッジ(U2 のギタリスト)も手本にした。」


「音楽以外にも、彼らの雰囲気に圧倒された。 ヴァイオレンスでね。」


・・・等、絶賛である。





彼ら自身は、紛れもなくCLASH から影響を受けているんだけど、そのCLASH は、いわゆるパンク・ロックのスタイルを早々と捨てて、独自の道に進んでいく事になる。


しかし、われらがSLF のすごい所は、安易に彼らの後を追うのではなく、彼らが提示したパンク・ロックのスタイルを更に進化させ、自分たちのスタイルを確立した事なのだ。


つまり、どういう事かと言うと、CLASH は「スタイルとしてのパンク」を否定したが、SLF は「スタイルとしてのパンク」を極めたのだ。


それは、後のOi パンクやハードコアといわれるような「ストロング・スタイル」のパンクである。


しかし!!  われらがSLF のすごい所は、単に男臭い、暑苦しいだけのパンクではなく、そこに素晴らしいメロディを同居させた事である。


真のメロディック・パンクとはこういうのを言うのだ。


つまり彼らは、現在のパンク、エモ、ハードコアなどの源流の一つなのだ。


ゆえに、GREEN DAY などが影響を受けているのは当然の事なのである。


言ってみれば、彼らが、現在まで脈々とつながる「パンク」のスタイルを創ったと言っても過言ではない。





よく、「一番好きなバンドは?」なんていう質問があるが、そういうのって一番困る質問なんだよね。


音楽好きな人ならわかると思うが、当然、好きな曲やミュージシャンなんていっぱいあるわけで、

何をもって一番かという話になる。


BEATLES ZEP RAMONES も同じくらい好きだ。


しかし、「一番血が沸騰する音楽は?」と聞かれれば、僕は間違いなくこう答える。


「そんなもん、STIFF LITTLE FINGERS に決まっとる




結局それが、「一番好き」って事なんやろな・・・。




SUSPECT DEVICE (1979)

http://jp.youtube.com/watch?v=X1IXv3pFiO8


ALTERNATIVE ULSTER (1979)

http://jp.youtube.com/watch?v=m2Gov4tTB7M&feature=related


BARBED WIRE LOVE (1979)

http://jp.youtube.com/watch?v=7NCXCOLuzsc&feature=related


GOTTA GETTAWAY (1980)

http://jp.youtube.com/watch?v=aV5eKr4uorg


NOBODY'S HERO (1980)

http://jp.youtube.com/watch?v=rVDDRZQtiyQ&feature=related


BACK TO FRONT (1981)

http://jp.youtube.com/watch?v=DjFu0Qgx1-8&feature=related



















元TBSアナウンサーの川田亜子さんが亡くなった。 


まだ、29歳だった。


特に意識して視ていた訳ではないが、最近のアイドルだかなんだかわからん女子アナとは違い、知的で品があって、好感の持てる感じだと思っていた。


そんな、美人で仕事もできるイメージの彼女が、自殺したと知って、とても衝撃を受けた。


自分と歳もあまり変わらないので、なんとなく、他人事とは思えない。




今の世の中、殺人事件や自殺が日常的な事になっていて、毎日、人が死のうが特に驚かない時代だ。


自分も以前は、「人の死」というものにあまり現実感を抱かない人間だった。


しかし、今から10年近く前に叔父が亡くなり、その時初めて自分に近い人間の「死」に直面し、「命」の尊さに気づかされた。


小さい頃からよく遊んでくれて、いつも明るい人だった。


その人がもういないと思うと悲しくて、もう大人になっていたが、涙が溢れて止まらなかった。


それ以来、テレビなどで小さな子供が殺されたなんていうニュースをみる度に心が痛くなる。




そう考えると「自殺」なんていうと、命を粗末にした自分勝手な行為になるのかもしれない。


生きたくても生きられない人間もいるのだから。


生きていく事に疲れるというのは誰でもあるとは思うが、だからといって、死んでも何の解決にもならない。


残された家族の事を思うとなおさらだ。


彼女とは面識のない自分でも胸が痛くなるのだから、彼女に近い人のショックは想像を絶するものがあると思う。




しかし、相も変わらずそんな犠牲者を出してしまう現代社会というものに、自分は最も憤りを感じるのだ。


何で、こんな若くて綺麗な人が死ななければならんのだ!


テレビのインタビューで、彼女の自殺を聞いた一般女性がこう言っていた・・・


「もったいないですよね~。 きれいだし。」・・・特に驚いた様子でもなく、淡々と語っていた。


それを視て自分は、「人一人死んでいるのに、”もったいない”はねーだろ?」と思った。


物じゃないんだから、「もったいない」とかそういう事じゃないんじゃない?


いつから人の命ってそんなに軽い物になったんだ!?


まあ、その人は彼女とは面識がないだろうから、そういう言い方になるんだろうけど。




たとえ他人であろうと、もう少し人の「死」というものに社会全体が関心を持つべきだと思う。


「自殺」となると、最終的には本人しかわからない問題なのかもしれないが、まわりがそれに気づいて一緒にいてあげる事で、救える命があるかもしれないし。


いずれにしても、川田さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。






追伸:彼女と同じく、若くして自ら命を絶った2人のメンバーがいるバンドの曲を捧げます。 


"WITHOUT YOU" BADFINGER (1970)

http://jp.youtube.com/watch?v=PyBS_1vGwpU&feature=related


"NO MATTER WHAT" BADFINGER (1970)

http://jp.youtube.com/watch?v=jsVPThOPlX4&feature=related

"BABY BLUE" BADFINGER (1972)
http://jp.youtube.com/watch?v=C53QAuOoSgc








今回は、前回紹介したHAIRCUT 100 にテイストが似ているAZTEC CAMERA (アズテック・カメラ)を紹介します。


まあ、あそこまでファンキーではないんだけど、なんと言っても「声」が似ている。


そして、ヴォーカリストがイケメンで、作曲能力があり、なんと言っても「さわやかさ」が似ている。





このAZTEC CAMERA 、実質、バンドというより、Roddy Frame (ロディ・フレイム)という男の独りユニットである。


1964年、スコットランドのグラスゴーで生まれ、1981年には地元のインディレーベル、ポストカードよりデビュー。 その後、名門ラフ・トレードに移り、1983年、1stアルバム「HIGH LAND HARD RAIN」 発表。


驚くなかれ、この時まだ19歳である。


「天が二物を与えた」という言葉があるが、この人はまさしくそれだ。


この若さで、この才能で、このルックスである。


すごい奴は最初からすごいって事だ。





彼らの音楽は、「ネオ・アコースティック」なんて言われるが、個人的にはあまり好きな呼び名ではない。


確かに、「生音・生楽器」を生かした音作りではあるけれど、その楽曲は様々な音楽の影響から成り立っている。


彼らの曲の歌詞に、「壁に貼ってあった、ジョー・ストラマーのポスターがはがれている。 でもその裏には何もない。」・・・みたいな歌詞があるが、これは、「パンクの挫折」を意味している。


「女王に未来はない」と歌ったSEX PISTOLS だが、実際には彼らに未来はなかった。


それに気づいていたCLASH は、早々と「スタイルとしてのパンク」を捨て去り、新たな道を模索し始めた。




つまり、AZTEC CAMERA の音楽というのは、そういった事実を踏まえた上での、「パンクの反動」としての音楽なのだ。


単なるうわべだけの、能天気な「ポップ」ではないという事だ。


彼らの曲に感じる、ある種の刹那的な感じは、そういった背景が影響していると思う。




まあ、今となっては、彼らが歌った事はあくまで「時代の気分」で、パンクがその後の音楽やカルチャーに与えた影響は誰もが認める所であり、実際には「未来」があったわけだ。


あれから、20年以上経った今、彼らのメッセージは若干古びたかもしれないが、その瑞々しいメロディはまったく色あせていない。


その事だけで、充分だと思う。





OBLIVIOUS (想い出のサニービート)  (1983)
http://jp.youtube.com/watch?v=j1gWCF0MPL4


STILL ON FIRE (1984)

http://jp.youtube.com/watch?v=hLj2J4buJsg&feature=related

ALL I NEED IS EVERYTHING (1984)

http://jp.youtube.com/watch?v=jIVMjy4N1o0&feature=related

SOMEWHERE IN MY HEART (1987)

http://jp.youtube.com/watch?v=8BF5wYYJRCs