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理学療法士~physical therapist~HIROのブログ

日々臨床現場に立ち、大学院で研究活動に励む理学療法士(physical therapist)が関節外科やスポーツ医学、リハビリテーションについて最新の技術や報告などを紹介していきます。このBlogからソーシャルネットワークが広がれば良いなと思っています。

久しぶりの更新になります。

すみませんでした。

大学院の研究などで更新をサボっていました。。。

久しぶりの更新ですが、、、医学情報ではありません。最近読んでいる&読んだ本を紹介します。

まず1冊目!池上彰さん著書の『伝える力』です。非常にいい本でした。我々、理学療法士は少なからず患者との関係の中では指導的立場にいると思います。自分の治療方針や考えなどを患者に伝え納得していただいて、病態の解決に向かっていかなくては痛みなどの問題は解決しないと思います。
また、私は理学療法士の実習生の指導もしていますが、皆、実に文章での伝える能力が低い!!!臨床に出れば当然カルテや各種書類を書く機会が増えます。理学療法士といえども文章で伝える能力は必要だと思います!!是非、実習生には読んでもらいたいと思っています。

伝える力 (PHPビジネス新書)/池上 彰

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2冊目は『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーのマネジメントを読んだら』です!!非常に面白い!!仕事に対する考えが変わると思います。この本は現在読んでいる最中です!




もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら/岩崎 夏海

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昨日に続いて半月板について更新させてんもらいます。

今日は切れた半月板は治癒するのか??という問題に対してご説明します!!

下の図のように半月板は1/3ずつ3つに分けることができます。

理学療法士~physical therapist~HIROのブログ-半月板血行野

半月板の外側1/3(6mm)には血行があるため、周囲の損傷は治癒することがあると言われています。しかし、内側2/3には血管が通っていないため、半月板内側の損傷はめったに治癒しないと言われています。
ちなみに血行があることから外側1/3はRed Zoneと言われています。中間1/3は血行があるが少ない領域のためRed-White Zoneと言われています。内側1/3は血行がないためWhite Zoneと言われています。

半月板の血行は生まれた当初には膝窩動脈によって栄養されているが成長とともに血流が乏しくなり成人では関節包より10~30%の部分(Red Zine~Red White Zone)のみが血流を有すると報告されています。これらは1982年ArnoczkyとWarrenが1983年にClarkとOgdenが報告しています。

半月板損傷患者における関節鏡視下手術の際にはこの血行野か否かが切れた半月板を縫合するか切除するかの判断基準となります。もっと詳しく言いますと血行野か否かのみではないのですが。。。

年齢、断裂形態、スポーツの復帰時期なども判断基準となり総合的に判断して半月板を縫合するか切除するか決定します。

半月板損傷における手術に関しては今後ご紹介したいと思います!!ご期待していてください!!

半月板損傷などでお悩みの方はお気軽にご相談ください!!

~スポーツ障害や関節痛およびリハビリ全般に関してお悩みの選手・患者さんへ~
スポーツ障害や関節痛およびリハビリ全般に関してお困りの選手・患者さんは是非コメント欄もしくはメッセージ欄へご相談ください。
私の可能な範囲でご相談に乗らせていただきます。
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トレーナー、理学療法士、作業療法士、柔道整復師、鍼灸師、マッサージ師などリハビリテーションおよびトレーニング、メディカル分野に興味をお持ちの先生方で一緒に連携を取って勉強していていきましょう!
ここに集まる方が各人の専門知識を共有することにより臨床現場において一人でも多くの選手や患者さんに還元できれば最高です!
また、これから勉強をしていこうという先生方も大歓迎です。
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ご連絡お待ちしています。

~~Physical Therapist HIRO~~
こんばんは!!

久しぶりに更新です。。。

本日は膝関節半月板についてご紹介いたします。

今日はまずは半月板のさわり程度をご紹介いたします!!

半月板損傷といわれると臨床上よく遭遇する疾患です。

一般的には年齢が若ければ断裂に伴って必ず外傷歴があるはずです!
年齢が若いのに外傷歴がなく半月板が損傷することはないといってもいいくらいです。
しかし円板状半月板は外傷なく断裂する場合がありますが。。。
高齢者になれば変性断裂と言って外傷なく断裂する事があります!!

下の図は半月板損傷の断裂形態の図です。

理学療法士~physical therapist~HIROのブログ-半月板断裂3


理学療法士~physical therapist~HIROのブログ-半月板断裂2


円板状半月板の説明は今後いたします!!ご期待ください!!

まずは半月板の臨床的背景です。

① 荷重の伝達
② 体重を支える
③ 歩行時のShock(ショック)吸収
④ joint(関節)の安定性と潤滑の補助


関節の安定性という機能は非常に重要です!!

Meniscus(半月板)は関節軟骨にかかる単位面積当たりの負荷を軽減します。
ちなみに。。。半月板を部分切除で12%、亜全切除の場合46%接触面積が減少すると報告されています。(Hehne 1981)

膝伸展位では膝にかかる圧の50%、90°屈曲では85%が半月板を通して伝わると言われています。

半月板の切除は衝撃吸収能力を20%減少することが報告されています。

しかし。。。部分切除術施行後の患者は変形性膝関節症の発生頻度が有意に低いことが確認されています。
ということは半月板の切除により衝撃吸収能力は20%低下するものの、断裂した状態で放置する方が変形性関節症になるリスクが高いことが分かっているということです。

また、半月板を部分切除で12%、亜全切除の場合46%接触面積が減少するという報告からも、亜全切除術より部分切除術のほうが好ましいことも分かります。
円板状半月板の患者さんは小児期・思春期に半月板全切除術が従来行なわれていました。このような患者は著しく変形性関節症になることも分かっています。
実際に私のもとにもお越しいただいております。
次回はその方のX線写真を掲載いたします!!一目瞭然で左右の変形度合いが違います!!

現在では円板状半月板でも亜全摘されることは、まずありません!これは術式の発展や機械の発展によるものです!!しかしながら現在においても亜全摘する医者がいますが。。。。非常に残念なことです!!

是非、円板状半月板で悩まれている方がいらっしゃったらご相談ください!!


ちなみに掲載の写真は半月板を内視鏡で見たものです。

理学療法士~physical therapist~HIROのブログ-半月板

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~~Physical Therapist HIRO~~
こんにちわ!!

久しぶりの更新になります。。。

本日は“トピックス”として興味深い論文を紹介いたします!!

整形外科では骨折時には手術において髄内釘(いわゆるボルトです!)やプレート、Kirschner鋼線(いわゆるK-ワイヤー)にて骨を固定します。また、人工関節置換術、スクリューなど様々な金属が使用されます。

$理学療法士~physical therapist~HIROのブログ-K-ワイヤー①

これがK-ワイヤーです。


$理学療法士~physical therapist~HIROのブログ-CHS

向かって右側が髄内釘です。そして向かって左側がスクリューです。


$理学療法士~physical therapist~HIROのブログ-THA①

この画像は股関節の人工関節です。


$理学療法士~physical therapist~HIROのブログ-TKA①

この画像は膝関節の人工関節です。


私の勤務するクリニックでも前十字靱帯再建術後や人工関節置換術後の患者さんがおられます。
これらの患者さんが症状も良くなり旅行に出かける時、多くの方に言われることがあります。
それは、、、『飛行機に乗るときに金属でなりませんか?』という質問です。

今回はその質問に対して科学的に証明されている論文を紹介します。

論文名は、、、

『Detection of Orthopaedic Implants in Vivo by Enhanced-Sensitivity,Walk-Through Metal Detectors』
日本語訳-『通り抜け式高感度金属探知機による生体内整形外科インプラントの検出』という論文です。
この論文は2007年の論文です。

掲載先ジャーナルは The Journal of Bone and Joint Surgery です。アメリカの医学雑誌です。
このジャーナルはJBJS(ジェー・ビー・ジェー・エス)と言われており信頼性が高いジャーナルとして有名です。

さて、早速内容にうつりたいと思います!!


◆研究の方法◆

計149個のインプラントが生体内に埋め込まれたボランティア患者129名に対して金属探知機を通っていただいた。
149個のうち84個(56%)は髄内釘、プレート、スクリュー、Kirschner鋼線などの外傷(骨折)処置用の金属材料であった。
65個(44%)は関節形成術用のインプラントであった。(いわゆる人工関節です)
金属探知機の感度は低感度と高感度の2段階を設定した。
低感度は、米国運輸保安局の通常警戒態勢に相当する感度である。
高感度は、高度警戒態勢に相当する感度である。



◆研究結果◆

149個のインプラントのうち77個(52%)が低感度もしくは高感度の金属探知機に検出された。
多変量解析という統計学的手法によって、、、
インプラントの種類(p<0.001)、材質(p<0.001)、位置(p<0.001)が検出を予測する独立因子であることが分かった。

分かりやすく言うと、、、金属探知機に反応する原因はインプラントの種類と材質、生体内に存在する位置であることが判明したということです。

検出率は人工関節全置換術が88%、プレートが32%であった。検出尤度は人工関節のほうが15倍高かった。


人工股関節全置換術と人工膝関節全置換術の90%が低感度の金属探知機で検出された。

髄内釘、Kirschner鋼線は検出されなかった。

全検出率は下肢インプラントで67%、上肢インプラントで17%、脊椎で14%であった。

下肢インプラントの検出率は、上肢インプラントの10倍であり、脊椎インプラントの11倍であった。

$理学療法士~physical therapist~HIROのブログ-腰椎インプラント

こちらが腰椎のインプラントです。



◆結論◆

全人工関節で金属探知機が作動することは日常的である。
髄内釘、プレート、スクリュー、鋼線が検出されることは稀である。
コバルトクロムやチタンのインプラントはステンレススチームのインプラントよりも検出されやすい。



以上が論文の内容です。非常に興味深い内容ですよね!!

人工関節を使用されている患者さんは飛行機を利用する際にはあらかじめX-線写真(レントゲン写真)のコピーをあらかじめ持っていると検査の際スムーズですね!
金属探知機に検出された際はコピーを提示すればいいですよね!!

今後はこのようなトピックスも紹介したいと思います。


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~~Physical Therapist HIRO~~
こんにちわ!!

今回はうって変わって脳血管障害についてご紹介します!!

脳血管障害とはいわゆる脳卒中のことです!!
その脳卒中とは、、、

①脳梗塞
②脳出血
③クモ膜下出血

の3つに分かれます。

脳梗塞が最も多く全体の70~80%を占めます。
発症から1カ月での死亡する率は20%と言われています。助かったとしても言語障害や麻痺などの後遺症が伴う非常に厄介な病気です。

脳梗塞は冬に発症することが多いイメージがありますが実は6~8月にかけて増加することが厚生労働省の研究班の研究で明らかになっています。その理由には6~8月は汗や脱水により血液の粘土が高まりやすいことが指摘されています。

そんな脳梗塞ですが、、、最近では血栓溶解療法(t-PA療法)という新しい治療法が注目を集めています。(血栓溶解療法(t-PA療法に関しては今後紹介させていただきます!!!)

米国の臨床研究ではt-PA療法でほとんど後遺症状がないまでに回復する人が50%増えたとの報告も出ています。

しかし、、、このt-PA療法の最大の難点は脳梗塞発症後3時間以内にt-PAを投与しなくてはならないというところです。
なぜかというと発症後3時間以上経過すると脳血管がもろくなりt-PAの投与によりかえって出血の危険が高くなるからです。
よって生命維持ならびに後遺症の有無を左右するのは、、、

いかに早期に脳梗塞症状を発見し病院へ搬送しt-PA療法を開始するかにかかっています。

よって日本では下記のようなCMが流れ、国民に早期発見を促しています!!(clickするとYou Tubeが見れます!是非見てみてください!)下記のようなCMが流れ、国民に早期発見を促しています!!(clickするとYou Tubeが見れます!是非見てみてください!)





しかしこのCMは疲れなど非常に曖昧な表現です。

しかし、海の向こう米国では非常に分かりやすい物で国民に早期発見を促しています!!
それは、、、、

『ACT-FAST(急いで行動せよ!)』というキャンペーンです!!
これは2005年米国脳卒中協会から発表されたものです。
下記のものが『ACT-FAST』のパンフレットです。(画像をclickすると大きくなります)
またパンフレットのほかにもACT-FASTのYou Tubeです。(You Tubeはclickすると動画が流れます)


理学療法士~physical therapist~HIROのブログ-ACT-FAST①

理学療法士~physical therapist~HIROのブログ-ACT-FAST②

$理学療法士~physical therapist~HIROのブログ-ACT-FAST③





ACT-FASTとは、、、各項目の頭文字をとったキャッチフレーズです!

『顔の片側がゆがむ(Face)』

『片方の腕に力が入らない(Arm)』

『言葉が話せない(Speech)』


が1つでも起こったら

『一刻も無駄にせず(Time)』

救急車を呼ぶよう

『行動せよ(Act)』

という運動です。

日本でも『ACT-FAST』運動を広める動きが高まっています。

我々リハビリに関わる者が中心に啓蒙活動する必要があると思い紹介させていただきました。

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