初めて高速道路でメルセデス・ベンツW124 500Eを見かけた日から、その車のことを調べ始め、実際の車を見に行き、帰路でたまたま遭遇、220Eリミテッドに試乗した 翌日から、さらに、これは色々見てみるしかない、と思い始めました。


そこで、翌日、早速、都内のとあるお店に、ホームページで出ていた500Eを試乗したいと電話しました。前期型、ディーラー車、左ハンドル、ブルーブラック、黒革シート、1オーナーで数万㎞走行、車はオーナーの方のご自宅車庫に保管中とのことで、1週間後に伺う予定となりました。楽しみにしていたところ、数日後に電話があり、オーナーの方の体調が思わしくなく、中止にさせて欲しいとの電話。


※もしかすると、1台目同様、車の方の調子が思わしくなく、試乗が無理なのかも、という、あらぬ疑いが頭をよぎりましたが、真実は不明。


その数日後、再度電話があり、少し先の日程で調整可能となったので、試乗されますかとのことでしたが、1台目の例もあるし、上記のあらぬ疑いもまだ晴れずに悶々としてしまったので、これは縁がないものかもしれない、という判断に従い、その車の試乗は見送りさせていただくことにしました。


それでも諦めきれず、地方都市の500E、その他にもこうなったら、まずは当初の希望だけにこだわらずに、500Eだけでなく範囲を広げて、300E、400EなどW124で6気筒のもの、数台の情報をインターネットで何度も見ながら、都内や都内近郊の500E情報も眺めつつ情報を集めました。


7月27日には、インターネットで気になっていた数台の車があったので、埼玉県、千葉県あたりのお店(◯ュテルン◯◯含)を、詳しい方と見てまわりました。


しかし、エンジンをかけさせてもらうだけで試乗はできませんでした。
 

また、ある所ではエンジンもかけさせてもらえない(展示品のため)


車検切れから時間が結構経過しており、保証なし


外装は綺麗に塗装し直してあると思われ、ピカピカだが、裏側を覗くと錆びている、それにもかかわらず、云百万円…


別の車は、裏側はさほど錆びていないが、金額がかなり高め(これも仕方ないのかもしれませんが)


またヤフオクに出ている同じ車なのに、ヤフオクと展示価格とでは、かなりの金額差があるなど(その疑問を投げかけてみたところ、ヤフオクはスタート価格だから、実際の落札は展示価格同等になるとの回答)


この日は結局、これは!という車には出逢えませんでした。



元々残っている台数から考えても当たり前ですが、これは巡り合わせとかタイミングとか運とか、ご縁とか、そんなものもあるのでしょうか。


そんなことを考えながら、W124 300E 法人ワンオーナー、数万㎞という情報と、写真の綺麗さから気になった車があったので、500Eにこだわらず、まずは、良い状態の車体を沢山見てみようと思い、その翌週末は、京都まで見に行きました。


もちろん試乗もしたかったので、前もって連絡を入れて、試乗したい旨も伝え、新幹線で3人で見に行く関係から、念のため、あらかじめ車検証の写しも送っていただいたりしてから、伺いました。


東京駅から新幹線で京都まで向かいましたので、時間に余裕を持って、約束よりも早めに京都着になる新幹線に乗りました。京都駅から車を借りていたので、土地勘もない為、取り急ぎ、お店の場所を把握し、ゆっくりお茶でもしてから約束の時間に行こうと思い、お店の前まで行ってみると・・・


私たちのお目当ての車に、バッテリーを繋いで、洗車中、という風景を目撃してしまいましたショック


近くのお店でコーヒーを飲んでから、これは、もしかして、あまり良い光景ではないのでは…と思いながらも、内心は薄々期待する気持ちも持ちながら、約束の時間にお店へ伺いました。

 
社長さん自ら応対してくださったのですが、

・左右のタイヤのサイズが明らかに違う、しかも、片方は、後輪用タイヤが前輪に付いている→すぐにでも安心して乗れるとのお話だが、齟齬があるのではという不信感の種が浮かぶ


・試乗したいと伝えてあったのに、仮ナンバーはなし、試乗は敷地内のみ、とのこと(4メートル程度前後させるのみ、転回スペースもなし)


・1オーナーで車庫保管だったと聞いていたが、かなり外装が劣化しており、車庫保管とは思えない状態、日焼けして色褪せた部分もあり


・エアコンは作動しない状態、しかも、古いガスのタイプで、エアコンを使うのであれば、内部を諸々取り替えの必要あり→費用はかなりかかると想定しました。


・保証は一切なし


・ランプ類も一部点灯していない、ブレーキランプも片目→もちろん直せば良いですが


・聞いている話からも1オーナーと言われていたが、話をよくよく聞いていると1オーナーではなかった(途中で突っ込まなかったが、お話の内容からして、事実判明)


などなど、これも残念ながら、という感じで東京駅へ戻りました。


現実は、こんなもんなのか、これを数百万円、車によっては、500万円以上1000万円近く、また、見には行っていませんが、お店によっては1000万円超、その上、諸々修理しながら乗っていくに値するものなのか?という疑問が頭をもたげました。そして、中古車の世界の裏側を見たような気もして、先に不信感が湧いてきたりする中で、話をしなくてはならないのか、真実はどこにあるのかを疑いながら話をするのか、という気持ちも強く出てきてしまう、そんな想いをそもそもする必要がないのでは、という考えも出てきたので、一旦W124 は諦め、これは早急に探そうというのは難しいのでは、という結論に至りました。


それに比べて、10年以上保有している、ダットサン SR311 フェアレディ2000 1967年 前期型は、50年以上前の車でも、一度も壊れたこともなく、安心して乗れる車で、よく維持に相当かかりますよね、と言われますが、全くかからないんです、維持費は。修理しながら乗るという概念がありません。これとメルセデスを比べるのは、メルセデスを愛用されていらっしゃる方からすれば、そもそもおかしいかもしれませんが。


フェアレディに関しては、これも、車検毎に診ていただいている、とある巨匠のおかげでしょうけれども、フェアレディ2000は、車検を行う以外では、普段どこか困った修理箇所なども何の問題もなく、乗っていておかしいと感じることもなく、本当に一度も手を焼いたことが一切ない車なのです。50年以上前の車とはいえ、国産だからなのでしょうか。それともたまたま良い個体に恵まれているのか。

この一台前に所有していた同じフェアレディは、このような維持環境ではありませんでしたので、今所有しているものは、非常に優れた個体に恵まれているのだ、とも感じています。


このことを考えてみると、メルセデス・ベンツ、しかも、年数が経過しつつあるW124 、はたまた500Eとなると部品も高騰しているものもあるであろうし、そのような車を所有するのは考えものなのかな、欲しいという気持ちはあっても、これも巡り合わせがあるのかもしれないので、早急に目の前に現れるとは限らないし、一旦、この想いは手放してみようという結論を、一時は掲げました。


これが2019年8月初めのことでした。


その4へ続く…。