「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち展」を訪れて Vol.2 | 松原湖高原☆風だより

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松原湖高原(八ヶ岳・東麓)からお送りする
四季折々の朝風

(同名の前稿のつづき)

 

 

今朝は、いよいよ東京都美術館内へ。

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

美術館の入口に立って、

 

いつものように壁面の大ポスターを撮影。

 

来場客が多いので、撮影に手間取った。

 

それでも、若干の来場客が入ってしまった。

 

 

 

 

 

スマホのQRコードを機械にかざし、

 

無料招待券をもぎってもらって入場。

 

会場内は全体に混雑していたが、

 

とりわけ最初の数室はすごかった。

 

プログラムを持った手を腰の後ろに

 

回して作品を見ていると、

 

観客の身体や衣類などが、何度

 

プログラムを擦ったことか。

 

 

(無料鑑賞券)

 

(本展チラシ・表紙)

 

(同・裏面)

 

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

以下、感想を書く。

 

 

★ プロローグ

 

4作品のうちでは、スミスの

 

《エディンバラ、プリンシズ・ストリート・ガーデンズと

 

スコットランド国立美術館の眺め》が気に入った。

 

実際の風景に即しているのであれば、

 

一度エディンバラを訪れてみたいと

 

思わせるほど。

 

 

★ ルネサンス

 

 (宗教画は好みではないので、

 割愛。)

 

★ バロック

 

 本美術展の目玉のひとつ、若きベラスケスの

 

 代表作《卵を料理する老婆》。(注)

 

   (注:美術展チラシの表紙左側。)

 

 作品脇の解説だったか、陶器鍋の油の中で

 

 半熟状態になっている卵の迫真性に

 

 触れていたが、はっきりとは分からなかった。

 

 会場の暗さのせいか、筆者の目の

 

 悪さのせいか。

 

★ グランド・ツアーの時代

 

 ブーシェの《田園の情景》3部作(「愛すべき

 

 パストラル」、「眠る女庭師」、「田舎風の

 

 贈り物」)は、写実を離れた昔の子供の

 

 絵本に出てきた挿絵のようで、

 

 馴染めなかった。

 

 なお、女庭師はもっと土臭い筈なのに、

 

 貴婦人ぽい風情。

 

 他方、ゲインズバラの《遠景に村の見える風景》は、

 

 目を凝らしても、村らしきものは

 

 ついぞ見えなかった。

 

★ 19世紀の開拓者たち

 

 印象派好きの筆者の最も見たかった

 

 作品群。

 

 コンスタブルとターナーの風景画。

 

 どちらも、先年の美術展にて、同じような

 

 構図の絵を見たような記憶が。

 

 コローの《廃墟》、同《ラ・フェルテ・ジュアール

 

 近郊の思い出(朝)》、 シスレーの

 

 《シュレーヌのセーヌ川》、

 

 モネの《エプト川沿いのポプラ並木》、

 

 と見て行ったが、今回は残念ながら

 

 余り興をそそられなかった。

 

 中では、ルノワールの《子供に乳を

 

 飲ませる女性》が印象に残った。

 

 ルノワールもそうだが、ドガやゴーガンは、

 

 一瞬でそれと分からせる、際立った個性。

 

 恐らく、画家として生き残るための

 

 条件のひとつなのだろう。

 

★ エピローグ

 

 掉尾を飾るフレデリック・エドウィン・チャーチの

 

 大作《アメリカ側から見たナイアガラの滝》は

 

 雄大にして荘厳、畏怖を覚えるほど。

 

 

(チャーチの《ナイアガラの滝》。

出口にあった撮影コーナーにて。)

  

 

 

 

 

            <以上、この項、了>

 

 

 

7月は、国立西洋美術館で決まりか。

 

 

 

 

<参考①>

 

★ 「スコットランド国立美術館 THE GREATS

   美の巨匠たち」展

 

 ●特徴

  スコットランド国立美術館は、上質で幅広い、

  世界でも指折りの西洋絵画コレクションを有する

  美の殿堂。

  ルネサンス期から19世紀後半までの西洋絵画史を

  彩る巨匠たちの作品を展示。総勢93作品。

 ●見どころ

  ・美の巨匠たちが集結 ラファエロ、エル・グレコ、

    ルーベンス、ベラスケス、レンブラント、ヴァトー、

    ブーシェ、コロー、スーラ、モネ、ルノワールなど。       

  ・美の殿堂より一挙来日

    日本初公開となるベラスケス初期の《卵を料理する

    老婆》など、スコットランドが誇る至宝の数々。

  ・ 魅力あふれる英国絵画

    ゲインズバラ、レノルズ、ブレイク、コンスタブル、

    ターナー、ミレイといったイングランド出身の画家と、

    例バーン、ラムジー、ウイルキー、ダイスなど

    日本ではなかなかみることのできない

    スコットランド出身の代表的な画家たちの名品。

 ●会期 開催中。2022.7.3(日)まで。

 ●会場 東京都美術館(JR上野駅徒歩10分ほど)

 ●料金 一般1,900円、大学生・専門学校生1,300円、

      65歳以上1,400円。   

 ●開館時間 午前9:30~17:30(金・土は

      20:00まで)

 ●休館日 月曜日。

 

 

<参考②>

 
★ 展示の構成
 
 プロローグ スコットランド国立美術館
  
  スコットランド国立美術館の素晴らしい建物と
  館内の様子を描いた作品。ジェームズ・バレル・
  スミスや、アーサー・エルウェル・モファットなど、
  4作品。
 
 1 ルネサンス
 
  ルネサンスという偉大な創造性の時代を、
  著名な絵画と素描で紹介。アンドレア・デル・
  ヴェッキオ、ラファエロ・サンツィオ、エル・グレコ
  など。12作品。
 
 2 バロック
 
  17世紀ヨーロッパでは、革新的な画家たちが
  従来の世界観を覆そうとした。
  レンブラント、ベラスケス、ルーベンス、ヴァン・
  ダイクなど。16作品。
 
 3 グランド・ツアーの時代
 
  18世紀のパリでは、幻想的な理想郷を描いた
  絵画が人気。ブーシェの大作はその代表。
  イギリスでは3大肖像画家、ゲインズバラ、
  レノルズ、ラムジーが活躍。
  イギリスのコレクターたちが、グランドツアーと
  呼ばれる大規模なヨーロッパ旅行をした時代。
  グアルディのヴェネツィアの風景画など。
  23作品。
 
 4 19世紀の開拓者たち
 
  肖像画や風景画などが引き続き好まれる一方、
  外光派、印象派、ポスト印象派などが登場し、
  大きな変革をもたらした時代。
  スコットランドのグラントによる肖像画、ミレイの
  感傷的な魅力を持つ作品、コンスタブルらによる
  革新的な風景画などの英国絵画に加え、
  フランスのコロー、ルノワール、スーラらの
  印象的な絵画も。
  37作品。 
 
 エピローグ
 
  アメリカの風景画家、フレデリック・エドウィン・
  チャーチの大作《アメリカ側から見たナイアガラ
  の滝》。1作品。
 

 

     

     <以上、本展のチラシ、公式サイト及び展示作品

      リストより>

 

 


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梅雨晴れの露天の台湾フェスティバル待ちの長さに腰が「行こうよ!」

 

                詠み人:樺風

 



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