昨日の土曜日、ひとりでぶらっと表題の美術展に行ってきた。
「印象・日の出」の展示が18日までなので、
早く行っておかないと、機会を逃しそうだったので。
渋谷に出て、チケット屋さんで前売り券を購入。
山手線外回りに乗って、半周することにした。
この線に乗って巣鴨や日暮里を通過するのは、
本当に久しぶり。
ぐるっと回って、11時過ぎに上野駅の公園口を出た。
公園口を出るのも、久しぶりだ。
上野に来たのさえ、3年半以上前。
なにしろ、親が亡くなったあと、仏壇を探しに、
近くの通称「仏壇通り」を歩いて以来だ。
公園口の改札口を出る、すごい人。
皆さん、一斉に公園の方に向かう。
東京文化会館を左に見て進むと、
西洋美術館が右手に。
(西洋美術館)
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
今日は、少々暑い。上着を着てきたが、
脱ぎたいくらい。
上野動物園入口を横目に見ながら、都美術館へ。
エスカレーターで地下1階に降り、
玄関を入る。
いくつも展示会をやっていた。
モネ展の受付を探し、前売り券を渡す。
入るとすぐに人だかり。
モネやマルモッタン・モネ美術館の説明パネルと、
ビデオ放映。
そこを過ぎると、展示が始まる。
ずっと行列が並んでいる。
進みがすこぶる遅く、耐えられそうもない。
行列には入らずに後ろに立って見ていった。
この展覧会は、いくつかの部に分かれている。
●家族の肖像
どんな絵があったか殆んど記憶なし。
●モティーフの狩人Ⅰ
ここはそれなりに楽しめた。 「雪の効果、日没」、
「霧のヴェトゥイユ」など。
●収集家としてのモネ
水彩、エッチングなどの小品が多かった。
素通り。
●若き日のモネ
素通り。
●ジョルジュ・ド・ベリオコレクションの傑作
お目当ての、「印象、日の出」。
まず解説をじっくり読んだ。
ご承知のとおり、「印象派」の名前の
由来となった作品。
最初に展示会に出品されたときは、
かなり辛らつな評価を受けたようだ。
なお、この絵は、解説によれば、1872年11月13日の
午前7時25分~35分頃を描いたものだという。
天候や、風の向き、水門の開き時間、
太陽の位置から推理した結果だそうだ。
この絵だけは、行列から離れた場所で、
しばし見入った後、行列にも並んで、
近くで鑑賞した。
専用のライトが当たっていて、
朝の太陽が、実に明るい朱色に、
かつ、柔らかく輝いている。
大きさは50×65cmとのこと。予想外に小さい。
立ち止まってみていたところ、
「先へ進んでください」との係員の声。
やむを得ずその場を離れた。
●モティーフの狩人Ⅱ (ノルマンディーの風景)
それなり。
●睡蓮と花 ----- ジヴェルニーの庭
「睡蓮」が7作品。そのほかに、キスゲやアイリス。
いかにも見慣れた睡蓮の絵もあったが、
イメージがかなり異なる絵が多かった。
赤い睡蓮、花びらが薄い黄緑で中心が薄い黄のもの。
池を描くタッチが荒く、激しいものも。
黒々とした色の池も。
なお、睡蓮は全部で200点以上あるそうだ。
●最晩年の作品
しだれ柳、日本の橋、バラの小道など。
濃い色で激しい色合い、タッチも。
別の人の作品のようだ。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
出口近くで、本美術展やらマルモッタン美術館やらの
リーフレットをもらった。
それを見ると、本美術展の入場料は、
65歳以上は、当日1,000円、前売り800円だという。
わざわざ渋谷に寄ってまでして、それより高い
普通の前売り券を買ってしまった。
大失敗。
今後は、高齢者割引の有無をしっかり確認しなければ、、、。
(田辺誠一「かっこいいモネ。」)
<以上>
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のろのろと進む行列長ければまずは離れて、「印象、日の出」
古るほどに画風激しきモネの絵よ いかなる風が画人の心に
見慣れたる「睡蓮」がよし我が目には
秋暑し年齢(とし)を意識の美術展
以上二首二句 詠み人:風だより
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