「曽呂利新左衛門が100日目にもらう米粒の数」(月刊 文藝春秋 2020.7)を読んで | 松原湖高原☆風だより

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松原湖高原(八ヶ岳・東麓)からお送りする
四季折々の朝風


今朝は、恒例の「月刊文藝春秋」誌の

拾い読み。


今号の目玉は、

★ 総力特集214ページ

 「コロナ後の世界」

と題した特集。

買ってから10日余り。

本特集のうち、面白そうな記事をいくつか、

つまみ食い(読み)しただけで、

半分ほどは未読。

詠んだ記事の中で気に入ったのは、

★ 「日本人の品格」だけが日本を
 守る(藤原正彦氏)

★ 犠牲になるのは若者か、
 老人か(エマニュエル・トッド氏)

★ 安倍晋三対コロナ「150日戦争」
 (岩田明子氏)

★ 官邸官僚の自爆(森 功氏)

★ ドキュメント 感染症「専門家会議」
 (広野正嗣氏)

など。

どれかを要約・紹介したいのは

やまやまだが、筆者の能力を

超えるのと、時間の節約の要請とから、

ここでは扱わないこととした。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


今回、記事として取り上げるのは

連載コラム(?)「数学の科学」の

第47回目の表題の記事。

著者は、サイエンスライター・

佐藤健太郎氏。


内容は、皆さんも耳にしたことがあろう、

曽呂利新左衛門の頓智(機知)話。

「豊臣秀吉から褒美を与えられることになり、

『米を一日目に一粒、二日目に二粒、

三日目には四粒と毎日倍々にして、

100日の間いただきたい』と申し出た。

秀吉は、『何だ、欲のない奴め』と

安請け合いしたが、(以下省略)」という

例の話だ。

(注:「ネズミ算」も似たような話だ。)



氏は、まず、この挿話をとっかかりにして、

倍々ゲームの恐ろしさを説く。

  (注:その増え方を「指数関数的増加」と
     言うらしい。)



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


次に、氏は、日本のコロナウイルス感染者・

死者の数が、欧米各国に比べて

非常に少ないことに話を持ってゆく。

ここからが本論だ。

(以下、ポイントだけを摘記する。)


★ 「罰則の伴う都市封鎖などではなく、

 『自粛のお願い』による緩い対策しか

 取らなかった日本の被害が少ないことに、

 他国はもちろん我々自身さえも首を

 ひねっている。

★ 「僅かな初期条件の差が、結果として

 巨大な差となるのも指数関数の特徴だ。」

 「手洗いなどでほんの少し感染率を

 下げれば、数週間後には絶大な差と

 して現れてくるのだ。」

★ 「時間が経って患者数が大幅に増えて

 からでは、厳しいロックダウンを

 行なっても効果は低くなる。(中略)

 緩くても早い規制が、遅れてからの厳しい

 規制にまさったということだろう」


そして、氏は、「いずれ来る第二波を迎え撃つ

ためには、国民一人一人がこうした

指数関数の性質を知っておくことが

重要になりそうだ。」とする。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


筆者は思う。

第1波は、たまたまうまく切り抜けられた

(ようだ)が、いずれ必ず来るであろう

第二波を克服するためには、

今回の「自粛要請」だけでいいのか、

より強力な規制を可能にする法改正が

必要ではないのか、

急ぎ検討する必要があろう。


実は、昨日の午後、いつもの

ド●ールに行った。

駅前の通りは、やはり人が多かった。

だが、皆さん、きちんとマスクをしていた。


お店の入り口にて、手をアルコール消毒、

店内に入った。

驚いたことに、席はほぼ満席。

 (注:この店は、1週間以上前から
   テーブルの間引きをやめている。)

しかも客の8~9割は、マスクをしていない。

「三密を避ける」は、既に

どこ吹く風状態。


マスクをしたままで席に着き、

ドリンクを飲むときだけマスクをずらす筆者が

どこかの阿呆か不審者に見えるような

店内の様子。


前日の自由が丘の様子と、

この日のド●ールの様子とを見て、

都内の第2波襲来は確実と思った

瞬間だった。

(なお、店員は皆さんマスク姿だった。)




                  <以上> 




花2020.06.07





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梅雨明けを待たずにコロナの第二波か

                    詠み人:樺風



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