「音の視点―西洋の間・東洋の間―」というのは、大阪音楽大学・大阪音楽大学大学院で『現代音楽演習』を受講されている学生さんたちの発表の場だそうです。
わたしは初めて聴かせていただいたのですが、今回で17回目とのこと。
2022年2月25日(金)18:00開演(17:30開場)
兵庫県立芸術文化センター 神戸女学院 小ホール
音の視点
ー西洋の間・東洋の間ーVol.17
~プログラム~
第Ⅰ部
♪エプタード/A.ジョリヴェ
Ⅰ.Allegro
Ⅱ.Vivo
Ⅲ.Cantante
Ⅳ.Veemente
Ⅴ.Maestoso
Trumpet:津田のの Percussion:新堂帆士斗
♪リノスの歌/A.ジョリヴェ
Flute:山崎奏律 Piano:佐野令奈
♪コントラスツ/B.バルトーク
Ⅰ.Verbunkos(Recruiting Dance)
Ⅱ.Piheno(Relaxation)
Ⅲ.Sbes(Fast Dance)
Violin:吉田侑記 Clarinet:入船りさ Piano:前川由依
♪三重奏曲/F.プーランク
Ⅰ.Presto: Lent-presto
Ⅱ.Andante: Andante con moto
Ⅲ.Rondo: Tres vif
Soprano Saxophone:岩崎捺美 Bassoon:浜脇穂充
Piano:佐野令奈
第Ⅱ部
♪ペトルーシュカより/I.ストラヴィンスキー
(編曲:宮内栄輝・山田竜我)
Tableau Ⅰ: Russian Dance
Tableau Ⅱ: The Moor's Roon
Tableau Ⅲ: Walts
Flute:山崎奏律 Clarinet:入船りさ Bassoon:浜脇穂充
Saxophone:岩崎捺美 Trumpet:津田のの
Percussion:新堂帆士斗 Piano:佐野令奈 Violin:吉田侑記
♪ルーマニア舞曲/B.バルトーク
(編曲:野島平太郎・奥谷星哉)
No.1.Jocul cu bata(Stick Dance)
No.2.Braul(Sash Dance)
No.3.Pe Loc(In One Place)
No.4.Buciumeana(おrんDance)
No.5.Poarga Romaneasca(Romanian Polka)
No.6.Maruntel(Fast Dance)
Flute:山崎奏律 Clarinet:入船りさ Bassoon:浜脇穂充
Saxophone:岩崎捺美 Trumpet:津田のの
Percussion:新堂帆士斗 Piano:前川由依 Violin:吉田侑記
第Ⅲ部
♪室内オペラ「楊貴妃」(世界初演)/
作曲・台本・演出・振付・指揮 : 久保洋子
Orchestra
Flute:山崎奏律 Clarinet:入船りさ
Bassoon:浜脇穂充 Saxophone:岩崎捺美
Trumpet:津田のの Percussion:新堂帆士斗
Piano:佐野令奈 Piano:前川由依
Violin:吉田侑記
Percussion・Vioce Ⅰ:奥谷星哉
Ⅱ:野島平太郎
Ⅲ:宮内栄輝
Ⅳ:山田竜我
Cast
楊貴妃:森本 桜(Mezzo-Soprano)
方士:今井詩音(Tenor)
玄宗:芝原 輝(Tenor)
16名の学生さんと久保洋子先生による今回の音の視点。
プログラムのデザインも、
「このメンバーで今回の『音の視点』を創り出します!」
といった意気込みを感じさせるアイデア溢れるもので、チームワークの良さが感じられて、とても素敵でした
トランペットと打楽器の「エプタード/A.ジョリヴェ」は、このとき(↓)にも聴かせていただきました。
室内楽研究発表会のときは、7つの楽章のうちⅠ.Ⅱ.Ⅳ.Ⅴ.でしたが、今回はⅠ.Ⅱ.Ⅲ.Ⅳ.Ⅴ.を演奏されました。
とても息の合ったコンビネーションを展開されるおふたりなので、いつか全曲を通して聴いてみたいです
「ペトルーシュカより/I.ストラヴィンスキー」は、大好きな曲
そのなかから、「ロシア人の踊り」「バレリーナの踊り」「バレエ(バレリーナとムーア人)」を今回の演奏会のためにアレンジして届けてくださいました。
そして、世界初演となる室内オペラ「楊貴妃」も、素晴らしかったです!
演出があって目にも楽しく、キャストのかたがたのお声も美しく、久保洋子先生の世界が広がっていきました。
今回、「西洋の間」としてとりあげられたのは、ジョリヴェ、バルトーク、プーランク、ストラヴィンスキー。
そして、「東洋の間」として、久保洋子先生の「楊貴妃」。
現代音楽というのは、どうも小難しい感じがして、なかなか馴染めなかったりもするのですが、、、。
今回はどのプログラムも、すっと入ってきたんですよねー。
どうしてかしら、、、。
そう!
いやな濁りがなかったんですー!
とてもクリアでピュアなサウンドだったんです!
もちろん、微分音やベンドもあるし、フラッタータンギングもよく出てきたし、さまざまな奏法を駆使しているので、複雑なのではありますが、それでもすっごく透明感があり、美しかったです!
間(ま)のとりかたや、楽器から楽器への繋ぎや楽器から声への受け渡しが滑らかで、そして音量のバランスも、出るところは出る、引くところは引く、といった感じで、主張と寄り添いがたいへん美しかったです。
だから、ちょっと難解なところのある曲も、聴いていて心地よかったのでしょう
いい時間でした!
ありがとうございました!