(つづき)
困ったな…と思いつつ、Pさんに尋ねたのは、
「なぜ、これが起きたんだと思います?」
すべては必然で起きます。
ちゃんとシナリオがあるのです。
それを考えずに、ただ感情に翻弄されるだけでは、この講座を受けている意味がありません。
だから「なぜだろう? なんのために?」って考えてほしかったのです。
もちろん「過去の同様な感情を解放するため」ではあるのですが。
それ以外では「お試し」なのかな?って。
Pさんは講座で学ばれていくうちに、目覚ましく変わっていきました。
以前は人間関係でもさまざまな不満を持っていたようですが、次第に「思考」が変わり、まるで複雑な結び目がスルスルとほどけていくように、「人」との関わりも上手になっていったのです。
それは、決して相手が変わったからではありません。
Pさん自身の考え方や捉え方が変わったからです。
そんな矢先の、この出来事。
私的には、「お試し」が来たのかな?って。
さあさあ、どお?
こういう場合はどうする?って。
Pさんは現在、子供たち向けのイベントを企画する仕事に従事しています。
子どもたちが目を輝かせている姿を見るのがとても嬉しいそうです。
自分に「光」を与え、自身を光らせるにはどうすればいいのか、そういったことを発信していく人なのかもしれません。
私:その子供たちにね、もし同じようなことが起きたとき、何て言う?
人の指紋がベタベタついて汚いね、嫌だよね、許せないよね。箱に入れて2年間使わずに置いとけば?ってアドバイスするの?
私:気持ちを切り替えて、自分の大事な「光」を失わずに前を向いていくことを教えるんだよね? そのために「感情」をリセットすることを学んでいるんだよね?
私:それに「スマホ」もかわいそう。物はすべて素粒子でできているので、「意思」も「意識」もあります。
「新しいスマホにするのをワクワクしている」Pさんが現れて、これから二人三脚で歩むんだとと喜んでいたはずなのに、「もういらない!」と言われて…
スマホはどれほど打ちのめされたかと思うと…
そんなやり取りをしていたら、新しい「書き換えのストーリー」がパッと浮かんできました。
「そんなドレスはいらない!」と部屋に閉じこもり、ベッドに突っ伏して泣いていたPさん。
やがて泣き疲れて眠ってしまいます。
そして夢を見ました。
今の時代へワープしています。
そこにはウェディングドレスの貸衣装屋さんがたくさんあります。
ドレスを購入したり、オーダーメイドにする方もいますが、ほとんどの人はレンタルです。
結婚式を挙げる余裕のない人でも、ドレスを借りて写真だけ撮って、それだけでとても喜んでいる人もいるのです。
大事な結婚式をどのような気持ちで迎えるかは、本人次第なのです。
その光景を夢で見たPさん…。
「私、何をそんなにだわっていたんだろう?」と。
目が覚めると、母親の所へ行き、「私、あのドレス着るわ!」と伝えます。
このストーリーに書き換えると…
Pさんが「私、何を泣いていたんだろう」と。
「スマホにも悪いことしちゃった」って。
すごいなあ。
お試しは見事クリアですね。
きっと、次のステップへ進むのでしょう。
人は感情がパッと湧くと、その感情に飲み込まれてしまいますが、「なぜこれが起きたのか」をひも解くことは、とても大事です。
もちろん頭で理解するだけでは収まらないので、その「感情の解放」も同時に行う必要がありますが。