(つづき)
★この記事の続き
メグミさんの「気になる事」を「解放」をしているときに、「最近は『日本昔ばなし』などを使う試みもやっているから、ちょっとやってみない?」と提案しました。
そして『かぐや姫』の物語をアドリブで展開させていったところ、なぜかインナーチャイルドの癒しのような流れになったのです。
私が「むかし、むかし……」……と『かぐや姫』の話を始めると、
メグミ:視える、視える!
普段、過去世を視ることに苦手意識のあるメグミさんですが、スムーズにヴィジョンを視ています。
私:かぐや姫はすくすくと育っていきます。
6歳~7歳くらいのときのことです。
おじいさんがタケノコを採って来て、おばあさんが「タケノコご飯」を作ってくれました。
私:おばあさんが「さあ、お食べ。旬だから美味しいよ」と。
ところが、かぐや姫はもじもじしています
なぜかしら?
メグミ:食べたくない
私:なぜ食べたくないの?
メグミ:タケノコが好きじゃないから
私:かぐや姫はタケノコを見ると、かつて自分が降りてきた竹林を思い出して、
もの悲しくなってしまうのです。
(あれ? かぐや姫は竹の中に入ったのが悲しかったのかな?)
何も考えず、自然に口をついて出てきた言葉を話しているのですが、アドリブって、きっと潜在意識から引っ張ってきているのだと思います。
とりあえず、「タケノコが好きじゃない」という気持ちを書き換えてみることにします。
私:その「思い」を何かに例えるとしたら?
メグミ:横断歩道が見える。なんでだろう? 笑
私:それを気にしないようにするには、横断歩道の光景が何に変わればいいのかな?
メグミ:細い道が見える。
「横断歩道=A」を「細い道=B」に書き変えるのかと思いきや、
メグミ:細い道の先に、茶色い家がある、木造の、ログハウスみたいな。
私:そこには誰か住んでいる?
メグミ:いいえ。そこは自分の「逃げ場所」。逃げたいときに行く場所です。
どうやら、心のモヤモヤ、悲しい、苦しいなどの負の感情を感じたときは、そこに避難しているようです。
私:そういう感情をそこに置いてくるの?
メグミ:はい
私:「タケノコが嫌い」とか、いろんな負の思いがそれぞれ段ボールに入
もう小屋の中がいっぱいになっているから、そろそろこれを処分しなければいけません。
どうやって処分しましょう?
メグミ:燃やす。
私:それは小屋ごと? それとも、段ボールだけ?
メグミ:段ボールだけ。
すべての段ボールをおじいさん、おばあさん、かぐや姫の3人で庭に持ち出し、
炎はやがて虹色の炎に変わり、もくもくと煙が上がっていきます。
そして、煙は空いっぱいにかかる綺麗な虹になっていくのが見えます。
3人でその虹を見上げています。
全てが灰になったのを見届け、3人で合掌して終わります。
すると、メグミさんが面白いことを。
メグミ:すごく気持ちがすっきりした。
これって、もしかしてインナーチャイルドを癒したのでしょうか。
メグミさんは、明るくてサバサバした性格の持ち主です。
以前、講座でインナーチャイルドについてお話ししたときも、
「自分にはインナーチャイルドなんてないと思うし、子どもの頃に悲しかったとか辛かった記憶も特にないんですよね」とおっしゃっていました。
けれどその後、少しずつご自身の内側を見つめていく中で、心の奥にあったインナーチャイルドに気づき、癒していかれたそうです。
「自分のことを好きになれた」
「もう、これで大丈夫だと思えるようになった」と。
それでも今日、このヴィジョンが出てきたと言うことは…
子どもの頃から、彼女なりの「逃げ場所」を無意識に作り、悲しかったり、辛かったりすることがあると、その感情をそこへ持って行って、しまい込むようにしていたのかもしれません。
そうやって、自分の本当の気持ちを感じることを、知らず知らずのうちにやめていたのでしょう。
今回、その「感情を閉じ込めていた場所」が、象徴として「避難場所の小屋」という形で物語の中に現れたのです。
ある程度インナーチャイルドが癒されたことで、それまで深く沈んでいた「逃げ場所」の存在が、ようやく安心して浮かび上がってきたのかもしれません。
それにしても、わざわざ過去世誘導をしなくても、皆が知っている物語を通すだけで、すんなりとヴィジョンが視えてくるのは本当に興味深いです。
このあと、『白雪姫』にも挑戦してみました。
メグミさんが「恩着せがましい人」にもやもやするというので、7人の小人をサブパソナリティに見立てて、紐解いていったのです。
これもうまくいきました!
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