（つづき）
先生から「できれば三日間は安静にしてね」と言われた私。
仕事をしたくても、指先だけは動くものの、腕が全く上がらない、曲がらないのでパソコンが操作できません。
机の上に腕を載せられなくても、パソコンを膝の上に置くとか、低い位置にすればどうだろう？
が、キーボードを入力して、「enter」のように少し離れた場所のキーに指先を移動させようものなら、腕も動いてしまうので、ズキ～ン！
こうなったら左手だけで打つしかないのですが、これまた至難の業。
マウスが…！
カーソルを合わせられない！
右手なら無意識でサクサク合わせているのに？
後日、講座のときにメグミさんがその話を聞いて、「そうなんですか？」って、試しにマウスを左手で操作して、「ほんとだ～！」って。笑
メールも返せなくて困ったんだけど、これはパソコンではなく、スマホから音声入力することでクリア。
パソコンも打てないし、何もできないから、とにかく三日間は安静にしているしかないと腹をくくりますが、結局1日中、腕を降ろした状態で椅子に座っているしかないのです。
そこで、はたと閃いたのが『トリック』！
ハルさんが、
「マサコさんが見たのはシーズン1で、まだシーズン 2、シーズン3へと続くんですよ。それ以外に劇場版もいくつかあるんです」って言ってたっけ。
それを観ることにしよう！
今回は悲劇を繰り返さないために、別室からリクライニングチェアを引きずってきて、テレビの前に設置。
さあ、スタンバイOK！
『トリック』制覇の始まりです。
観るぞ、観るぞ～！
朝から晩までず～っとず～っと見続けることに。
4月5日、金曜日。（地獄の7daysの3日目）
この日は、夕方から悪寒が…。
そういえば前日、京都へ行った際、東京よりも風が冷たくて、うすら寒いなあって思った。
新幹線の中もちょっと寒く感じたし。
これは風邪なのかな。
まさか腕が熱を持っている？
体温計で測ってみるけど、左手で持って左の脇の下に挟もうとするので、うまくいかない。
体温計は、ピ～ッ！とエラー音を出しながら、37度台だったり38度台だったり、定まらない。
仕方がないのでダウンを着込んで、家にあった解熱剤を服用し、ひたすら『トリック』を見続ける。
4月6日、土曜日。（地獄の7daysの4日目）
朝、熱は下がっていた。
良かった！
4月7日、日曜日。（地獄の7daysの5日目）
ドラマは面白いけど、24時間椅子に座り続けているのは苦行でしかない。
腕が痛むので、お布団に横になるのも不可能。
夜も椅子に座っているしかないのです。
昼間は、
「私は入院患者なんだ。ベッドを起こしてテレビを見ることしかできないんだ」
と言い聞かせ、
夜は、
「私は今、海外行きの飛行機に乗っているんだから、座席で寝るしかないんだ」
と言い聞かせます。
あああ、横になりたいなあ。
お布団で寝たいなあ。
でも、我慢我慢我慢、我慢。
三日間安静にしていれば、きっと治るはず。
……と思ったのに。
迎えた三日目の夜。
回復の兆しがまったくありません。
まだ他にも過去世があるのかな？
頑張ってリーディング＆解放をします。
まどろみの中で解放をしたり、再び眠ったりを繰り返しながら、一体、どれだけの過去世を視たことでしょう……
4月8日、月曜日。（地獄の7daysの6日目）
朝方、不思議な夢を見たのです。
私は用があって、マンションの部屋から出てきて、階段を下ります。
すると、ひとつ下のフロアの廊下に鍵が落ちているのを見つけます。
車の鍵に似ていますが、部屋の鍵です。
番号が書いてあります。
「6〇8」
真ん中の数字は「5」だと思いました。
ああ、「658号室の人が落とした鍵だわ」
届けてあげることにします。
しかし……
このあと、思わぬ展開になるのです。
（つづく）
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