(つづき)
沈黙が続いたあと…
Aさんが口を開きました。
Aさん:わたし!
私:そうですよね。
今、Aさん自身がそこへ降りて行って、その子を抱きしめて支えてあげてください。
Aさん:大きな声で「えーん、寂しいよ~!」って泣いてます。
私:ぎゅーってハグしてあげて。
今あなたが言ってあげられる言葉は何ですか?
Aさん:私がいるよ、ずっと一緒にいるよ。
私:その子はあなたの存在に気づいたみたいですか?
Aさん:うつむいていたんですけど、顔を上げて、私にぎゅうと抱きついてきてます。
私:その子に私から伝えてあげたいことは……。
今のあなたの経験が未来においてどれだけたくさんの人に光を与えるかっていうこと。
私:今度はあなたがそれをやるんだよ。
そのために生まれてきたんだよ。
あなたがそういう存在になるんだよ、なれるんだよって教えてあげたいです。
Aさんは泣いていました……
私:それを伝えてあげたら、その子はその後、どんな人生を送るんでしょうね?
Aさん:おばあちゃんとお母さんが亡くなったあと、自分のことを気にかけてくれている周りの人たちのところへ行って、どうしたらいいのかなって相談して。
いろいろ話しを聞いてもらって、
で、その人たちが、じゃあうちにいなさいって自分を引き取ってくれて。
周りの人たちに支えられながら成長していってる感じです。
私:今度は自分の光を失わずに最後まで人生を送れましたか?
Aさん:はい。
私:あなたはその光を持ってAさんに転生してきて、みんなにその光をお裾分けしていくんですよ。
Aさん:はい。
私:あおばあちゃんとお母さん、お二人が光の中から微笑んであなたを見ているのがわかりますか?
Aさん:わかります。
私:お二人に聞いてみたいことがありますか?
Aさん:私は今でもおばあちゃんから教わったことことを思い出しながら実行しているよって伝えたいです。
私:もう今伝わっていると思います。
おばあちゃんはどんな表情で聞いているのかしら?
Aさん:笑いながら「いつも見てるよ」って言ってくれてます。
Aさんが涙を拭いながら、
Aさん:これで十分楽になりました。
セッションを終了します。
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この解放の要点は、
「人は絶望の中でどうやって光を見出して生きていくのか?」
です。
Aさんの魂は今世でセラピストとなり、その光の見つけ方をみんなに教えてあげたいと思っていました。
だから、まず自分が「絶望」を経験したわけです。
私:それ以前には恵まれた環境にいたとのことでした。
その状況でセラピストを目指してみたけれど、きっと難しかったのでしょう。苦しみを経験したことがなかったから。
Aさん:はい、そうです。
私:人間は絶望感な状況の中でどうやって光を見出すの?っていうところが一番知りたいわけだし。
どんなにちっちゃくてもいい、その光さえ示してあげられれば、
その人が自分でその光を大きくしていくことができる。
私:それで自分で経験しようと思って、何回か体験してみた。
で、学べたものの、今度はその「苦しい」感情が残って足かせとなってしまった。
私:知ってほしいのは、こんな風に何かの目的のために敢えて「経験」する。
そして必要な経験はしたものの、その経験によって生じた「感情」はこんなにも深く残って、再び肉体を持ったときに持ち越され、影響してしまうということです。
だからこそ「解放」が必須なんです。
私:それともうひとつ、大事な論点。
雪の中で一人立ち尽くしている時、周りに助けてくれる人は誰もいなかったけど、
「でも今誰かいるでしょ?」って言ったら、
「わたし」って答えましたよね?
あれはすごいことなんです!
(つづく)
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