さて、生徒Kさんの面白い話。
Kさん:私、最近になってちょっと気づいたことがあって。
2歳になる孫が、やたら「あ、ごめん、ごめん」って言うんですよ。
娘が言うには、寝てる時も寝ぼけて「ごめんなさい」とか言ってるって。
Kさん:あれ? もしかして、それ、私の口癖じゃないの?って思って。
Kさん:私、自分が何も悪い事ををしていなくても「あ、ごめん」って言ってるんです。
たとえば誰かとぶつかったとして、私がぶつけられた方でも「あっ、すいません」って言ったり。
人に何かを頼むときも、「あ、ごめん、それ、取ってくれる?」とか。
Kさん:なんだろう、この口癖。
どうにかしてやめたいなと思うんだけど、なんかつい「あっ、ごめん」とか言っちゃってるんですよ。
Kさん:過去世でもあるんですかね?
私:じゃあ、サブパーソナリティを呼び出して聞いてみましょうか。
(誘導する)
私:向こうから「あ、ごめん」って呟きながらやってくるサブパーソナリティは男性ですか? 女性ですか?
Kさん:男性です。年齢的には40代ぐらいかな? ハットをかぶっていて、スーツ姿です。
私:あなたはいつからKさんの中にいるの?
Kさん:過去世からみたいです。
私:じゃあ、あなたがそういうふうに、つい謝るようになった過去世へ降りていってください。3、2、1。
Kさん:田園風景が見えます。そこに道があって。
その道を歩いてどこかへ行く感じです。
私:彼の服装はスーツなんですか? ハットを被って?
Kさん:はい、同じ格好です。
私:今からどこかへ行こうとしてるの?
Kさん:仕事でお客さんのところ行へくみたい。
仕事でいろんなところに出かけてる。
私:あなたがその人生の中で最初に「あ、ごめん」って謝り始めたきっかけの場面へ降りていってください。
Kさん:同じように道を歩いているけど、今度は田園ではなくて、もうちょっと広い道。
藁草履を履いて、ボロボロの着物を着ていて、頭はボサボサっていうか、バラバラの髪。
背中にかごを背負ってます。
私:それは男性ですか?
Kさん:はい
私:背中に背負っているものを売り歩く仕事なの?
Kさん:かごは空っぽで中身は何もないので、今から何かを収穫するのか、取りに行くのかっていうところですね。
私:その人生で「あ、ごめん」って人に謝った場面へ降りていってください。
Kさん:道に怪我をして死にかけている鳥が横たわっていて、それを見ながら通り過ぎようとしてます。
「自分は時間がないからごめん」って言いながら。
私:その時、どんな気持ちなの?
Kさん:申し訳ないって思ってる。
私:その時あなたに罪悪感が残って、「ごめん」っていうようになっちゃったんですね?
Kさん:自分はなんて冷たいやつだっていうのと、罪悪感とが残って。
私:じゃあ、その人生が終わって、あなたの魂は中間世へと戻っていきます。
私:さっきの鳥さん、出てきてください。
あなたは怪我をして横たわっていて、「あ、人が来た」と思ったけど、通り過ぎてしまって、どんな気持ちでしたか?
Kさん:行っちゃった…っていう気持ちはありましたけど、そこまで根に持ってない。
私:なぜあの時、彼は助けないことになっていたの?
Kさん:私はここで死ぬというシナリオだったからって言ってます。
私:なるほど。じゃあ、鳥さんはそれでいいとして、なぜ彼は「時間がなくて助けられず、罪悪感を抱く」っていう経験をしたの?
Kさん:自分が「罪悪感を持っていることに気づく」ためです。
私:ああ! それ以前から罪悪感があるのね?
Kさん:それを気づかないように生きてきた。
私:なるほど。
その時に初めてそれが起きたんじゃなくて、彼がもともとそういう風にいろんなものに対して罪悪感を抱いているから、その時もそれが起きたってことですね、
その一番最初の罪悪感はどこから来たんですか?
それがわかる大元に行ってください。
Kさん:日本のようなんですけど。
古い木の家がたくさんあるところに立っています。
私:その時何が起きましたか?
Kさん:話し合いをするための場所(建物)へ向かっています。
村長やその村に住んでいる人たちも集まっています。
Kさん: 何か自分が村の決まりを破ったことで責められてる感じです。
私:なんで破ったの?
Kさん:何か自分にメリットがあることを思いついて、「これをやったらどうだろう」って。
そしたら他の村の人たちがそれを見て、なんでお前だけ勝手なことをしてるんだって怒ってその会議が開かれました。
私:どうなりました?
Kさん:私は「すいません。すいません」って言って土下座しています。
私:それが最初のきっかけだったんですね。
Kさん:はい。
私:規律を破ってるって責められたから、罪悪感を抱いて「すいません、すいません」になっちゃったんだ?
Kさん:はい。
私:じゃあ、その時どうすればよかったんだろうね。
Kさん:これなんか面白そう、こうやったらどうだろう ?って一人だけでやってしまったけど、その発想を他の人たちと共有して、どう思う?とか、そうできたらよかったんじゃないかなと思います。
私:じゃあ、それを踏まえてさっきのストーリーを書き換えてみてください。
Kさん:会議の中でいろんなアイディアを発表しあってます。
私が言ったことも「それいいんじゃない? それやってみようか」っていうことになって。
Kさん:農家なので、いろんな品種改良をして植えてみようっていう話になったみたいで、周りの人たちも「おー、そういう発想もあったか」とか、にこやかになってます。
目がキラキラしている。
私:こちらに書き換えますか。
Kさん: はい。(書き換える)
私:その書き換えを踏まえて、先ほどの小鳥が横たわっていた場面に戻ってください。
Kさん:鳥がいて。
どうしたんだろう?って手の上に乗せて自分の家に連れて帰りました。
一生懸命介抱してる感じですね。
それが通じたみたいで、どんどん元気になって。
私:さっきは時間がないからそれをやらなかった。
今回はなぜできたんですか?
Kさん:ゆとりができたみたいです、気持ちに。
さっきの急いでいるっていうのは気持ちだけで、意識がそこに向かなかったから、鳥さんをどうにかしてあげようって思わなかった。今回は余裕ができたので鳥を助けようと思ったみたいです。
私:では、この(書き換えられた)過去世を踏まえて先ほどの田園風景の中を歩いていたスーツ姿の男性をイメージしてみてください。
彼はどうなっていますか?
Kさん:田んぼにいた人たちが道路まで出てきて「お疲れ様です」とか言ってますね。
男性も「いつもありがとうございます」って言って。
Kさん:忙しい中、本当にご苦労様です、少し休んでいきませんか、お菓子とかもありますよとか、お客さんたちとすごく親しげに会話をしています。
私:じゃあ、その(前世の)男性と、(前前世で)鳥を助けられなかった人、(前前前世で)規律を破って申し訳ないと思ってた人、どうですか?
私:今あなたたちの罪悪感を解放したので、もう「ごめん」って謝る必要はなくなりました。
皆さんはもうKさんから離れて光の世界に帰りますか?
Kさん: はい、って言ってます。
私:じゃあ3人で手をつないで光の世界へ帰っていってください。
Kさん: 3つのキラキラした球みたいなのがピューって帰っていった感じです。
私:ガイドさんにお聞きします。
(前前前世で)自分が思いついたアイデアを実行してみんなに責められた」、その時の罪悪感が一番強かったんですか?
Kさん:そうですね。独り占めしようとしたから。
私: 独り占めしようとしたんだ?
Kさん:品種改良したらもっと収穫できるんじゃないかなって閃いて、自分だけがそれをやって、自分だけ収穫したっていう…
私:別に独り占めっていうよりも、自分で思いついたから自分だけでやったみたいな感じだったんですよね。
Kさん:はい。そうです。
私:別に悪気はなかったけど責められちゃったことで、「あ、そっか」って気がついて、「ごめん、ごめん」ってなったってことですよね。
みんなにしたら、だったら自分たちにも教えてくれればいいのにって。
Kさん: はい、そうです。
とにかく今世で清算できて良かったです。
これでお孫さんの「あ、ごめん」の口癖、変わるかな~笑
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