さて、次はナオさんの「サブパーソナリティ」複合セッションです。
★この記事の続き
サブパーソナリティを呼び出したときに、過去世がらみの人が出てくることがあります。
ナオさんもそのようなケースでした。
ナオ:シェアハウスに住んでいるので、キッチンが共同だから、誰が何を作っているのかが見えてしまう。
朝食はご飯とお味噌汁とか、皆同じようなものを作っているからいいけど、夕飯はその時の自分の欲望を見られている感じがして嫌。
というわけで、
A:欲望を知られたくない人
B:欲望を知られても良い人
C:どちらでもない人
を呼び出します。
A:黒マントを頭からかぶっている人
B:水着の男の子
C:サラリーマン
が出てきました。
ハイヤーセルフは、白マントをはおったヒゲの長いおじいさんです。
のぞみ: Aさんはなぜ欲望を知られたくないんでしょうね?
A:かぶっている黒いマントの内側にすごい広い世界が広がっている。それはたぶん自分の中の世界。
そこには良いものも悪いものもあるけど、それはあんまり外に出したくない。
のぞみ:今のを聞いてBさん、どうですか?
B:そんなの知らねーよ。俺、今、海にいるんだけど、そんなのいいから、海の家でフランクフルト買ってくれよ。
Aさんのことなんか、興味ねえよ。人の隠している世界なんか、別にどうでもいいし。
俺が今欲しいのは、フランクフルトなんだよ。
のぞみ:今のを聞いてCさん、どうですか?
C: ふたりとも極端だね。もうちょっと大人になりなよ。ふたりとも極端すぎるから、ふたりを足して2で割ったくらいがちょうどいいんじゃない?
のぞみ:Aさん、それを聞いてどうですか?
A:歩み寄る必要なんてあるのか?
自分の世界は自分の世界なんだから。
俺も別にBさんには興味ないから、それぞれでいいじゃないか。関わらないでくれよ。
のぞみ:ハイヤーセルフさん、今の会話を聞いてどうですか?
HS: Aさんを解放するといい。
のぞみ: Aさんはいつからナオさんの中にいるの? 今世? 過去世?
ナオ:過去世から。
のぞみ:では、その過去世へ降りて行きましょう、3、2、1。
ナオ:工場地帯の汚い空みたいなのが見える。煙がもくもくしていて、空気が悪そうなところの空が見える。
のぞみ:そこで何があったんでしょうね?
その原因となった場面へ行ってください。
ナオ:………。
のぞみ:黒マントの人はその工場地帯で働いていた人ですか?
ナオ:なんだろう、工場地帯じゃないかもしれない。なんか暗黒世界という雰囲気です。
空が赤とグレーなんです。魔界みたいなイメージ。
象徴的に色とか雰囲気だけが見えているのかもしれない
のぞみ:その黒マントの人はその世界の住人だったんですか?
ナオ:今見てるのがマントの中の世界という感じがする。
のぞみ:その世界を知られたくないと思っているんですよね?
ナオ:はい
のぞみ:なぜそう思ったんでしょうね?
ナオ:きれいじゃないから
のぞみ:きれいじゃないから知られたくない?
ナオ:はい
のぞみ:じゃあ、そのマントの中の世界がきれいになったら、人にも見せていいのかな?
ナオ:なんだろう。「きれいじゃないと人に見せてはいけない」と思っているのを解放すればいいんですかね?
のぞみ:マサコさん、ここからどうすれば?
私:「自分は綺麗じゃない世界にいる」と思っているんでしょう? それを書き換えればいいんじゃないですか?
ナオ:そこにいるっていうのか、自分の内側がきれいじゃないものだから、人に見せちゃいけないと思っているみたいな……。
私:じゃあ、「自分の内側がきれいじゃない」と思うようになったきっかけの場所へ行って、そこを書き換えればいいんじゃない?
のぞみ:その場面へ降りていってください
ナオ: 自分は幼稚園ぐらいの子供です。たぶん近くにお母さんがいると思うんですけど、見えない。どんな状況かまではちょっとわからない
私:そこで親子で何をしているの? 遊んでるの? お出かけしているの?
ナオ: なんか薄暗いところに隠れている感じがする、ふたりで。
私:誰かに見つかったら困るんですか?
見つかったら捕まっちゃうとか、追いかけられるとか?
ナオ:見つかったら、たぶん捕まる
私:なぜだろう? あなたとお母さんは他の人たちとは何かが違うの? 他にもあなたたちみたいに隠れている人がいるの?
ナオ:ほかはもうみんな捕まっちゃったんじゃないかな。
私:(それを聞いてナチス、ユダヤが浮かぶ)
ナオ:自分たちだけがたまたま家の地下室みたいなところにいて、それで捕まらなくて助かった
私:隠れているあなた達と、自分の世界が汚いと思っているのと何か関係があるんでしょうか?
ナオ:ナチスドイツみたいな。実際にそうかどうかわからないけど、人種とか、血とか、そういうので捕まえられてるのかな? だから何か自分の血が汚くてダメみたいな。
本当はそうじゃないんだけど、そういうふうに思い込まされているみたいな。
ここで「書き換え」を促します。
ナオ: なんかちょっとファンタジックというか。
自分たちはオレンジジュースだし、みんなはりんごジュースだしとか。
そういう、ただのジュースの違いみたいな。なんか、そういう味の違いみたいな。そういう感じになってます
私:それをみんなが理解してるってことね?
ナオ:はい
私:その場面を見て、「ああ、これで大丈夫」と思います?
思えるようでしたらそっちに書き換えてください
ナオ:はい。(書き換える)
私:じゃあ、今の書き換えを踏まえて、さっきの会議の場面に戻ってきてください。
そうすると自分の中が汚いと思ってた黒いマントの人(Aさん)は、どう変わっていますか?
ナオ: さっきはマントからチラッと見える世界が赤とかグレーみたいな色だったのが、今はオレンジ、さっきのジュースのオレンジ、アンパンマンみたいな、ポップな中身に変わっている。
だから、「あれ、マントは必要?」みたいな、その人がそんな感じになってる
私:Aさんはもう解放したので光の世界に帰ったほうがいいんですか?
それとも、変わったのでそのまま一緒にいてもいいんですか?
ナオ:いてもいいけど、何か他の世界を見に行きたいって言ってる
私:じゃあ、もうナオさんの中にいる必要はないので、光の世界に帰りましょう。(と、帰す)
のぞみ:帰っていきましたか?
ナオ:はい
これで話し合いを終え、ナオさんのサブパーソナリティたちを統合します。
過去世のときに感じた、「自分には汚い血が流れている」という思いが今世に影響していたようです。
ちょっと不思議な事例でした。
個人セッションは、こちら。
電子書籍はこちら。