(つづき)
いよいよ洞窟内へ。
階段を降りて行きます。
入り口でろうそくを受け取って進みます。
神秘的~!
まずは第一岩屋から。
この洞窟の奥は富士山の氷穴に繋がっていると言われているそう。
う~む……。
暗くてよく見えない。
「私たち、何しに来たんですか?」
って聞いてみたら、
「エネルギーラインをつなぐ」という言葉が返ってきました。
第1回目の高尾山が「山」、この江ノ島が「海」なのかな?
私:よくわからないけど、エネルギーラインをつないでるって言われた。
3人:へえ~っ! すご~い!
(と、何がすごいのかみんなわからないけど、とりあえずそう言っておく。能天気な私たち)
洞窟内は第一岩屋と第二岩屋があります。
第二岩屋は……
え~っ? 絶句…。
いかにも、って感じで・・・。
言葉を失っていると、「龍」が、
「嫌なんだよね、こんなの、嫌なんだよね」ってしきりに訴えてくるので、
「そんなことないよ、頑張ってるね!」って慰めてあげます。
岩屋の出口で。絶景。
このあと、来た道を戻るのですが、Rikaちゃんが失言。
「海に降りると、さっきの洞窟の前まで行けるみたいですけど、どうします? といっても、中に入れるわけじゃないし、鉄格子はめてあるから、ああ、あそこだねって確認するぐらいみたいですけど。
暑い、
疲れた、
お腹も空いている。
三拍子揃っている
それに海に降りると、また階段を上ってこなくてはならない。
カオさんと私は目を見合わせ、(行かなくていいよね?)と。
以心伝心~。
ところが、ミクさんが
「お腹が空いているけど、ちょっと見てみた~い!」
って無邪気に…。
あ・あ・あ・・・
Rikaちゃんとカオさんと私の3人なら絶対に行かないだろうな~。
しかし、このチームの面白いのは、
誰かが「行きたい」「見たい」「食べたい」と言えば、誰も反対しないこと。
「じゃあ行きますか!」となります。笑
しようがない。
気力を振り絞って行きますか!
ようやく辿り着いた先にあったのは……
ほら、何も見えない!
このぽっかり空いた穴だけ。
あ~、また来た道をUターンして、てくてくと戻るのよ~。
で、このとき、不思議なことが。
2才と4才ぐらいの女の子を連れた若いご両親がすぐ前を歩いていたのですが、その2才ぐらいの子が突然激しく泣き始めたのです。
お母さんは、泣き叫び、暴れる子供を抱っこして、石段を延々と上っていくので、とても大変そう。
しかも、どこまでも行っても叫び続けていて、周囲の人たちも何事かと注目しています。
子供は抱っこされていても、足をバタバタして暴れているので、ご両親も困り果てています。
私:眠くてぐずってるの?(と3人に聞いてみる)
3人:「海に戻る~!」「嫌だ、嫌だあ、海に戻るうっ」って叫んでます。
私:ふうん? 海での過去世でもあるのかな? なんか、異常な泣き方だよね? 何が何でも海に戻る!って叫んでるもんね?
私の言葉を受けて、ミクさんが、
「さっきの稚児ヶ淵だったりして」
と言った瞬間、
全員がゾワワワ……って、鳥肌!
「稚児ヶ淵」は、この階段を降りきったところです。
かつて、鎌倉の鶴岡八幡宮・「相承院」で学んでいた白菊という稚児がここから身を投げたといわれている場所です。
泣き叫んでいる女の子は当時、何らかの関係者だったのでしょうか。
さて、時刻は15時前。
「お腹空いた! お腹空いた!」
と(特に)ミクさんとカオさんが騒ぎ立て、私はもうどこでもよいのですが、食べることが大好きなRikaちゃんは、最初に候補に挙げたお店にこだわっています。
「そこは好きなトッピングができるんです!」
それが重要ポイントらしい。
ではそこへ行きましょうか。
しかし、歩けど歩けど、店に着かない…。
私:ねえねえ、そのお店って、どこらへん?
Rika:入り口近くです。
私:えええっ? だって、洞窟って、島の入り口を入って、真裏だよ?
ここから入り口へ戻るってこと?
えっ? じゃあ、もう他のものは見ないって事?
3人は顔を見合わせ、「別にもういいよねえ?」と言わんばかり。
そうですか、と素直に従い、黙々と歩いてようやく最初の商店街へと戻ってきましたが、ミクさんはその手前でおまんじゅう屋さんを見つけると、
「あ~、おいしそう! お腹空いた! 我慢できない!」
って、おまんじゅうを買ってむしゃむしゃと食べていました。笑
私:Rikaちゃん、(店は)どのへん?
もう疲れ切って足を引きずるようにしている私。
Rika:もうちょっと先です。
私:もうちょっと先って、もう「青銅の鳥居」を出ちゃうじゃん?
Rika:はい、出て、少し歩いたところです。
私:え~? 鳥居も出ちゃうの?
もう完全に「江ノ島サヨナラ」じゃないですか!
かくして、ようやくRikaちゃんご待望のお店へ到着。
人気店のようです。
15時半になっていますが、人が並んでいます。
定食などメニューは豊富ですが、Rikaちゃんの狙いは、丼にお好きなトッピング。
二品、三品…と、トッピングの品数でお値段が変わります。
Rika:なんにしようかな~! あれも美味しそう、これも食べたい!
えっと、マグロとサーモンと鯛にします!
私:え~っ? 江ノ島といえば、「しらす」じゃないの?
さっきまで、生しらす、釜揚げしらすって話してたよね?
Rika:私は、しらすはいいです。
しらすが絶品でこのお店を選んだのかと思いきや……笑
でも、さすがRikaちゃんの嗅覚はすぐれもの!
美味しかった!
このあと、ミクさんは先に帰り、私とカオさんとRikaちゃんは南国風の素敵なカフェを見つけて、3時間ぐらいの~んびりと疲れを癒しました。
「疲れたね」と江ノ島MAPを広げた私は、あることに気がつきました。
私:ねえねえ、私たち、一番の見所である「江ノ島シーキャンドル」(展望灯台)に昇ってないよ?
あ~、「サムエル・コッキング苑」っていうところも行ってない!
見所である数カ所を完全スルーしてます。
島の入り口をくぐって、島の反対側にある洞窟へ行き、そのまま、まっしぐらに入り口まで戻ってきたようなものです。笑
ふたりはもうどうでもいいという感じでお酒を飲んでいます。
何かが気になると、幼稚園児のように「あ~っ!」とはしゃいですっ飛んでいくカオさんとミクさんから目を離せず、へとへとになっている私が、
「ねえねえ、よくこの4人で行動できると思わない? みんな自由気まま、好き勝手に動いててさ~」と言うと、
しっかり者で常識人のRikaちゃんがぽつんと…。
「ほんとですね。よく一緒に行動してますよね」って。
ははは~!
エネルギーラインってなんだろう?
次はどうも千葉県らしいけど。
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