(つづき)
ハナ:この人、全然覚えていないんじゃないですかね?
自分に記憶がないから、そういう話をされても「そうなの?」って思ってます。
私にはすごく気弱な感じがきます。
私:怒りを持つと豹変するとかじゃなくて?
ハナ:本人にその自覚はなさそうです
私:その人が何かに憑依されているとか?
ここまで話していても、Mさんのガイドはやはり沈黙したままで、手は全く動きません。
Mさん:手が動かないんですよね。なぜかしら・・・。
私:でも、解放が必要なのはのぞみさんじゃなくて、その人だよね?
その人、のぞみさんのサポーターみたいなこと言ってるけど、最初からのぞみさんと(過去に)関係があったエネルギーなの?
逆にのぞみさんが助けようとしてるの?
Mさんの方を見ますが、ガイドの手はやはり動きません。
いつもなら私の独り言にもさっと反応するのに・・・。
そこに妙な違和感を感じるのですが、それが何なのかわかりません。
私:ねえ、あなたはどうなりたいの? のぞみさんから離れて「上」に帰るとして、どうなりたいですか?
もっとこんな風だったら楽なんだけど、とかある?
ハナ:お面を外してほしいって。
私:お面は、自分では外せないってこと?
ハナ:うん
私:誰かにお面をつけられたの? 気がついたらお面をかぶっていたとか?
ハナ:なにもしゃべらない
私:なんだろう? この人の凶暴性を抑止するためにかぶらせてるのかな?
のぞみ:お面をつけられたから凶暴性が出てきたんじゃないかな? 違うかな?
私:何かそこに深い闇がありそうだね。
ハナ:全然しゃべらない
のぞみ:そのことと、私がさっきから肩の左肩、左腕が痛いのと何か関係があるのかな?
この解放を始めてからずっと痛いんだけど
私:あ! 赤ちゃんを見つけて、助けてあげたいと思ったとか言ってたけど、本当は逆で、「あの光を持った赤ん坊なら自分を助けてくれるかも」と思って来たんじゃないの?
きっとそうだよ。
あの光なら自分を助けてくれるかもしれない、このお面を外してくれるかもしれないって思ったんだよ。
のぞみ:今見えるのは、ジャングルみたいなところで原住民みたいな、先住民の戦士がいて、左肩をやられているみたいな。戦う人みたいなイメージが来る。
私:ジャングル! のぞみさんの服と繋がったね。笑
そこを負傷してるんだね?
ハナ:今、急に、右腹がすごく痛くなったんですけど! いたた・・・
のぞみ::矢を刺されたのかなあ?
私:うん、刺されてる。
のぞみ:うん、刺されたよね、前から。
私:うん、肩は後ろからじゃないですか? お腹は前から刺されてる(のが視える)
そうだ! わーって、前からも後ろからも責められて矢で刺されたんじゃないですか? それで死んでる。
あ、あれですか? 戦いのときの掛け声ですか? 「殺せ、殺せ」っていうのは?
先住民同士とかさぁ、その戦いの場面?
のぞみ:うん、そうそうそう!
私:でもさぁ、ちょっと待って?
全然関係ない人がさぁ、「あそこに光る人がいるから助けてもらおう」ってなるかな?
それに、先住民同士の争いって、すごい数あるじゃないですか。
その中のたった1人が、助けてくださいってわざわざここに来るのかな?
もしかしたら、一戦士とかじゃなくて、その部族のリーダーとか、そういうことですか?
のぞみ:部族のリーダーではなくて、戦士のリーダーみたいな感覚がきます
私:リーダーだから、敵が、こいつを殺せ! みたいに迫ってきて、殺されちゃったってことかな?
のぞみ:その時の「殺せ、殺せ」って言う声がすごい聞こえて残っちゃったのかな?
ハナ:だけど、戦い自体は日常的にあったので、殺されたことに対して悔しいっていうのもないし、敵が憎いっていう気持ちも特にきません。
私::そうなんだ・・。じゃあ、ここからどうやってその「心の闇」にたどり着くかだね・・・。
ハナ:死んだらお面を被らせられるんですかね?
のぞみ:そこの部族のしきたりみたいな感じで?
私:あ、敵から被せられる? こいつを射止めたぞ!みたいな感じで?
ハナ:敵にやられる時までは、お面をかぶってないみたいです。
私:そうか! 日本でも昔、「さらし首」ってあったよね?
討ち取った敵の武将の首を晒し者にしちゃうの。
ああ、この人、そんな感じで、木に縛り付けられて、お面みたいなのをかぶせられて晒し者にされてる・・・。
死んでるんだけど、死んだ後もずっと晒し者にされて侮辱されてる。
俺たちの勝利だみたいな感じで、顔にお面をかぶせて・・・。
ハナ:お面を被らされて、死んだ後に侮辱されたのが、のぞみさんのいじめられている姿と重なるというか、侮辱されることがすごく辛い、悲しいみたいな。
死んだこと自体は何とも思っていないんですけど、すごく侮辱されている、一族の不名誉になってしまったっていう感じかな。
私:死んだときに敵からお面を被らされたんですよね?
昔の土着民が作ったお面みたいだね。悪魔みたいな顔で。
のぞみ:そうそうそう!
私:それを外して欲しいんだね
ハナ:お面を被らされた自分の顔を見られたくないっていう気持ちがきます。
ああ、お腹、めっちゃ痛いんですけど・・・!
私:でも、それだけ? そういう人って当時はいっぱいいたわけじゃないですか? それだけなのかなぁ・・・
ハナさんのお腹が痛いって何だろう? さっきの矢が刺さるのとは別?
のぞみ:あの時代だったら魔術師とかがいるから、死んでも苦しめ続けるみたいな?
私:今日のぞみさんが来たときに心臓をどうやって取り出すんだろうって話をしてたけど、それと関係あるのかな?
そうやって晒し者にしたときに、体を切り裂いて心臓を取り出すとか?
だって、のぞみさんが来た途端にその話をするの、何か変じゃない?
のぞみ:昨日寝るときにね、心臓って胸骨もあるし、現在だったら手術のときは胸の真ん中で皮膚を切開して、真ん中の胸骨をのこぎりで縦に切って、ってやるんだけど、当時はどうやって心臓を取ったのかなって。
私:ここにきて一番にその話を始めたから、なんかそれが関係あるのかな?
死んだあと、顔にはお面をつけるけど、体からも臓物を出してるんじゃないかな?
ハナ:お腹かが、めっちゃ痛いんですけど・・。いたた・・。
私:とにかく、死後、自分を侮辱されるようなことをされたんだよね
ハナ:それがすごく一族の不名誉になった、すごく悲しい、悔しい。
私:それもあるし、家族たちだってその姿を見たら悲しくて脳裏に残っちゃうよね。みんなのために戦ったのに。
いや、でも、当時、たくさんの人がそういう思いしていますよね?
だからやっぱりそれだけなのかなっていう疑問が・・・。
(とMさんの方をちらりと見るが)
Mさん:全然手が動かないんです。
何かわからないんですけど、すごく違和感。
聞いててずっと違和感があります。
私:その違和感って、この物語では、彼はいい人側の立場でしょ?
みんなのために戦って殺されて、侮辱されて。それに対する違和感?
それとも彼自身も何か凄いことをやらかしているとか、そういうこと?
Mさん:それはちょっとわからないんですけど、でもなんか、違う・・・。
私:そもそもこのストーリー自体が違うとか?
ハナ:すごく見づらいです
私:この、森の中で先住民同士の争いっていう、その話がそもそも違うのかな? フェイクなの?
Mさんのガイド:反応なし
私:う~ん、行き詰まっちゃたね・・・。
もしかしたら、ずっとサポートしてきたなんて言ってるけど、本当は今やって来ただけだったりして!
のぞみさんを見つけて、この人に助けてもらおうと思って来ただけなのに、「赤ん坊の頃からずっとのぞみをサポートしてたんだよ」とか、嘘言ってんじゃないの?
Mさん:何か、「嘘」っていう感覚はすごく来ます
私:嘘ついて、ここにきて、助けてもらおうと思ってるんじゃないの?
そのときです!
今まで沈黙を貫いていたガイドさんの手がさっと挙がったのです!
ガイド:はい
私:え~っ?
嘘ついて、一瞬のうちに憑依のようにやってきただけなのに、「ずっとサポートしていたよ、終わったからもう帰りたいんだ」って、嘘ついて「上」に上がろうとしているの?
ガイド:はい
みんなが驚きました。
そして、本当の論点は、ここではなかったのです。
この後にわかるのですが、もっともっと重要なことが奥にあったのです。
この夜叉のお面の話は、それを知るためのほんのきっかけにすぎなかったのです。
(つづく)
過去の記事をまとめて読むなら電子書籍!
一年分の全記事が一冊になっています。
『過去世診療所〈実例集①〉』~2014年度分
『過去世診療所〈実例集②〉』~2015年度分
『過去世診療所〈実例集③〉』~2016年度分
『過去世診療所〈実例集④〉』~2017年度分
『過去世診療所〈実例集⑤〉』~2018年度分
姉妹版ブログ
『聖なる樹のヒプノセラピー物語』も読んでね!