(つづき)
出てきたのは魔女の時代です。
20代~30代位の魔女を対象に「国一番の能力がある魔女」を決めるコンテストがあります。
のぞみさん(の過去世)も出場し、最後の3人まで残ります。
どうしても自分が1番になりたいと思ったのぞみさんは、タブーを犯してしまうのです。
決勝戦の前日、自分の部屋で秘密の儀式を行っています。
床に丸い円を描き、自分以外のふたりがコンテストの際に力を発揮できないよう呪術を使っているのです。
それは絶対にやってはいけないことでした。
フェアではないからです。
もちろん誰もそのことを知りません。
そして、のぞみさんは願い通りコンテストで1位になります。
私は当時審査員でもないし、そのコンテスト自体に関わっていません。彼女のことも知らないのです。
でも、私は彼女がやったことを知っている気がします。
なぜかしら?
そのとき。
年配の魔女が自室で丸い水晶玉を観ている場面が出てきました。
私です。
この魔女は毎日、国に何か大変なことが起きていないかと、水晶玉で透視をしているようです。
あるとき、のぞみさんがひとりこっそりと儀式を行っている様子が映しだされました。
そう、私は水晶玉で観ていたのです。
しかし、他言はしませんでした。
ただ、同じ町に住んでいますから、たまにのぞみさんを見かけることがあります。
(あ、あの人だわ)
そう思ってちらりと見ると、のぞみさんは魔女なのでその視線を即座にキャッチできます。
(あの人はなぜ私を見ているのかしら? 知らない人なのに)とその魔女のことが気になっていました。
その人生が終わって中間世へ行ったとき、自分の儀式を見られていたことを知るのです。
もちろんアンフェアの形で1位をとったわけですから、彼女の中には罪悪感が残っていました。
今回の講座でこれを解放することを(魂は)わかっていたので、日にちが近づくにつれ、こわくなったのだと思います。
暴かれることではなく、自分がもう一度その「感情」と向き合わなければいけないことへのおそれです。
「マサコさんがこわい」の理由はわかりました。
でも・・・。
なぜ彼女は一番になりたかったんだろう?
それを視る必要があるような気がします。
そのとき。
さらに前の過去世が出てきました。
その時も魔女です。
あるとき、たまたま通りかかった国で大変なことが起きていると気づきます。
国のあちこちの空き地に怪しい植物が植えられているのです。
王様も国民も、誰一人それが怪しいものだと知らないようです。
よその土地からやってきた貿易商と名乗る男が、その植物を植えるよう勧めてきたのです。
せっかく空き地があるのだから、これを植えてはどうか。
この植物は今世界中で需要があり、大量に取引されているから、いいお金になると。
王様は騙されていたのです。
その植物が育ち、ふさふさの稲穂のようになってくると、スギ花粉のようなものが飛散し始めるのです。
それは麻薬のように人々の脳に作用し、思考が低下したり、正常な働きができなくなったり、ときには幻覚・幻聴作用を引き起こしたりするのです。
この魔女は薬草に詳しく、それを知っていたので、たまたま通りかかった国でその植物が植えられているのを見て、
「これは大変、すぐに知らせてあげなくては」とお城へ向かったのですが、大事な話があるから国王に会わせてほしいと頼んでも、どこの誰だ、お前聞いたこともない名前だと言って相手にしてもらえません。
大変なことが起きていると何度も訴えるのですが、門前払いです。
結局、助けてあげることはできませんでした。
魔女は残念でたまりません。
もし自分がどこかの国一番の魔女だったら。
きっと自分の言うことに耳を貸してもらえたことでしょう。
この過去世を書き換えます。
最初のストーリーと同じように、門前払いをされますが、魔女は諦めずに草刈り鎌を手に入れ、ひとりで植物を刈り始めるのです。
最初は「何をするんだ!」と王様の家来から阻止されそうになるのですが、彼女の必死な姿を見た町の人々の中からひとりふたりと手を貸してくれる人々が現われます。
家来たちは相変わらず阻止しようとしますが、一向にやめる気配のない魔女に業を煮やし、ついには彼女を捕らえようとします。
魔女が、「ほら、こんなふうになるのよ、これは!」と言って、稲穂を少し引き抜き、家来たちの前でちらちらと植物を揺らすと、硫黄のようななんとも言えない臭いが辺りに漂い、頭がクラクラします。
やはりこの魔女の言うことは本当なのかもしれない。
そう思った家来の中からもだんだん彼女に加担する者が現われ、一緒に植物を刈り始めるのです。
国王は一体どうなっているのだと立腹しています。
ちょうどそんな頃、国王のもとにやってきた別の貿易商が、ほかの国で同じようなことが起きている、植物を植えてその国の人たちの思考がおかしくなり、最後には国を乗っ取られたと言う噂を聞いたと話すのです。
国王は、もしかしたら魔女の言った事はそれだったのかと気づきます。
大慌てで、一刻も早くその植物を刈り取るようにと命令を出します。
こうして事なきを得ることができました。
さて、書き換え前と書き換え後の違いですが……。
書き換え前のストーリーでは、魔女は門前払いをされて諦めて立ち去ります。
書き換え後のストーリーでは、門前払いされても諦めずに1人で行動を起こしました。
たまたま今回は行動を起こしたことで皆にわかってもらえてうまくいきましたが、たとえ同じように行動を起こしたとしても、常にうまくいくとは限りません。
それでも、諦めて何もせずに立ち去るか、とりあえず行動を起こしてみるのか。それによってそのときは結果が実らずとも、一石を投じたことにはなるので、のちのち何らかの変化に繋がる可能性はあります。
(アフガニスタンで人道支援を続けてきた中村哲医師のことを思い出しました。「医療よりも水を」と用水路を作ることを計画したときの苦労を以前、テレビのドキュメンタリー番組で見ました)
さて、過去世を書き換えて先ほどの魔女のコンテストの場面に戻ってくると……。
3人とも能力が優れていて甲乙つけがたい、ならばいっそ3人とも1位にしてしまおうということになっています。
結果的にこれがよかったのです。
国に一大事が起きたとき、この3人の力を結集して国を守ることができたからです。
「3」は宇宙の数字なのです。
こうして濃い1日が終わりました。
のぞみさんは前日の夜の事は酔っ払っていて何も覚えていませんでしたが、今回は望んでいたことがすべて叶ったと大喜びでした。
・明治神宮行き
・Rikaちゃんの餃子パーティ
・Rikaちゃんの「宇宙ヘッドマッサージ」
・カヨさんのレムリアンヒーリング
レムリアンヒーリングにいたっては、カヨさんが15時に「じゃあ、お先に」と帰ろうとしたら、「今度やってね」と声をかけていたので、
「ああ、5分でできるよね?」と言って急遽カヨさんにお願いしてやってもらったのです。
そのときは「受けられて良かったね~」と言ったのですが、このことが後になって私の胸に影を落とすのです。
翌日の朝からなんだかザワザワします。
講座前日の夜、酔っ払った状態でカードリーディングをしていたときも違和感を感じたのですが・・・。
「能力」に関してまだ解放がありそう。笑
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