(つづき)
「決められた通りにしなくても、適当でいいので自由に楽しく使ってね」と言うと、
「ちゃんと決められた通りにしないと、神様からだめだよって言われる気がして・・・」とYさん。
いつもそう思っているそうです。
きちんと「決めごと」を守っていないと、恩恵にあやかれない、罰を与えられるみたいな・・・。
このとき、数ヶ月前のセッションを思い出しました。
生徒Mさんの父親の過去世を解放したときのことです。
日本の古い時代、その(ご先祖の)方は大地主のような、村長のような、いずれにしてもそのあたりの土地を仕切っている立派な方でした。
朝晩神様に手を合わせる、とても信仰心の厚い方です。
しかし、過去世リーディングを続けると、彼が村人を大量虐殺した場面が浮かんできました。
一体、なぜ……?
ある晩、彼の夢枕に神様が立ち、こう告げるのです。
「わたしはイザナギノミコトだ。村の一部の者たちが悪いものに取り憑かれている、気をつけるように」
信仰に厚い彼は、神様が自分の元に現れてくださったことを喜ぶ反面、告げられた内容については半信半疑でした。
ところが、ほどなくして、本当にお告げ通りのことが起こるのです。
暴徒と化した20~30人の村人たちが、彼を襲撃してきたのです。
手にはナタを持ち、狂人のような目つきをしています。
もはや人間とは思えないほどの殺気を帯びて。
自分たちの命を守るためには、彼らを殺める以外、手立てはありませんでした。
たいへん悲しい出来事ではありましたが、
「神様が夢枕に立って、私を助けて下さったのだ」
と彼は思いました。
が、その人生を終えて、中間世(あの世)へ戻ったとき。
真相を知った彼は深い後悔と絶望に打ちのめされることになります。
神様はニセモノだったのです。
彼はだまされ、そそのかされたのでした。
村人たちに憑依して操っていたのも、このニセモノの仕業でした。
「神は……、神は嘘をつくのか……?」
リーディングをしている私の胸の奥深くに、彼の悲しみが伝わってきます。
この過去世を「書き変え」ると、寝ている彼の枕元にはなにやら小さな木箱が置いてありました。中には、黄金色に光る小さな珠がぎっしり入っています。
う~ん、これ、なにかなあ?
まるで黄金色のポップコーンが山盛りのように見えます。
しばらくリーディングを続けると、ひとりのお坊さんが現れました。
あ……!
小箱の中身は、このお坊さんが腕につけていたお数珠の珠です。
珠の輝き、その強力なエネルギーに阻まれて、悪いエネルギー体は近寄ることができません。
お坊さんが、彼の身に起きていることを察知して守ってくれたのです。
こうして書き換えることはできたのですが、後日ふと疑問に思いました。
なぜそれほど信仰に厚い人に、闇のエネルギーが近づくことができたのだろう?
生徒Mさんが「隙があったからでは?」と。
「信仰心」に隙って、あるかな?
あ・・・、もしかして。
神の正体は、私たちが「神」という概念を抱いているエネルギー体です。
そのエネルギーが「宇宙」という次元に存在するのだとしたら、自分も宇宙の一部ですから、自分=神ということになります。
神は自分の中にいるともいえるでしょう。(と私は思っている)
しかし、「神」は、自分とは切り離され外の世界に存在すると考えたら・・・?
そして、存在に優劣があって、人間である自分は「神」よりも劣る存在だという概念があったとしたら・・・?
自分と「神」との間には距離ができてしまいます。
つまり、何らかのエネルギー体が入り込むことのできる「隙」ができてしまうのです。
神は「外の世界」にいるのではなく、自分の「内」にいると意識すれば距離を作らずにすむのですが・・・。
それに、「神」が善悪をジャッジするとは思えません。
だって、神なんですから!
高次元には、善悪の概念はないのです。
さまざまな周波数のエネルギーは存在するでしょうが、それはテレビの電波のように、4チャンネル、8チャンネルというように単に周波数が違うだけです。
それらに「善悪」の概念を作っているのは人間界です。
神の次元にはそのような概念はないはずです。
不必要に制限をかけず、自由に楽しく生きましょう!
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