(つづき)
再び加害者(Aさん)と被害者(Bさん)に
生まれ変わってくるという事例です。
たとえば、
前世で
いじめをしたAさんと、いじめられたBさんが、
今生で
パワハラをする上司(Aさん)と被害を受ける部下(Bさん)
に転生するという具合に。
クライアントさんの中には、
「えっ?あの人、前世でも私をいじめてたの!?」
と憤慨する方もいらっしゃるのですが、
もちろんこれは両者合意の上なのです。
そして、パワハラにたまりかねたBさんが
カウンセリングを受けにくると、
当然、二人に関わる過去世を視ることになり、
Aさんが過去世でBさんをいじめたことに対して、
すごい罪悪感をもっているということがわかるのです。
人は人生の最後、
魂が肉体から出る寸前になると、
一生を走馬灯のように振り返るらしいのです。
その際、人生で関わったすべての人の気持ちまでもが
わかるそうです。
Aさんは、
「ああ、Bさんをこんなにも苦しめていたのか、
私はなんてことをしてしまったんだろう」
と気づき、罪悪感が芽生えます。
肉体があるときに生じたこのような感情は、
また肉体をもったときにしか清算(解放)ができません。
私がいつも不思議に思うのは、
その清算にあたり、
自ら反省して手放すのではなく、
誰かが手伝ってくれることです。
Aさんは前世で「いじめる」ことを体験しましたが、
結果的に「罪悪感」という負の遺産が生まれます。
今生に転生したBさんがセラピーを受けて、
その過去世を知り、
書き換えて「清算」してあげます。
すると、Aさんの潜在意識の中から
この「罪悪感」がなくなります。
結果、
AさんはもうBさんをいじめる必要がなくなるので、
パワハラをしなくなります。
つまり、
前世での被害者が今生でも被害者側に生まれ、
加害者を助けてあげるのです。
私のセッションでは、
人間関係における「解放」はこのパターンがとても多いのです。
親子、嫁姑、夫婦間、職場の人間関係・・・。
解放する感情は
「罪悪感」「後悔」「自責の念」
がほとんどです。
なぜ、自分では手放すことができないのだろう?
生徒G氏は、その答えをこんなふうに説明してくれました。
「そういった感情はとても重くて、強くて、
それゆえ、しっかり掴んで離さないという感覚があります」
そっか・・・。
他人に対して「愛」と正反対のことをしてしまった場合、
自分で自分を許すことはできにくいのかもしれません。
解放を手伝ってくれるのは、
必ずそのときの被害者と決まっているのですか?
「とは限らない。ソウルメイト間で行う」
ああ、なるほど。
魂にはグループがあって、
いわば「劇団員」のようなものですが、
転生するたびに親子、同僚、兄弟、恋人など、
互いにキャスティングを変えながら
出会うことになっているらしいのです。
どうやらそのグループ内で
お互いに清算をするようです。
それから、被害者側の感情はというと、
「許せない」「憎い」等の感情は
その人生が終わったときに手放していて、
残ることはありません。
これまで持ち越している事例をみたことがないのですが、
神様も「残らない」と言っていました。
さて、G氏がご自分の過去世を解放したときに
もらったメダルですが・・・。
(つづく)