久し振りに浅草に来ています。

昔と比べてむちゃくちゃ人が増えたような・・・

特に外国の方が多いですね。(^-^)

2015年に入り、執筆活動が多忙でなかなかブログを更新することができませんでした。


今年は怒涛のような出版ラッシュですでに4冊が出版されています。


取り敢えずあと2冊は決まっているので、2015年は最低6冊は出版する予定です。


皆様、是非とも書店で見かけたらお買い求め下さいませ。(笑)










4月8日に日本テレビの『ZIP!』に出演しました!


テーマはコンビニ vs. ミスタードーナツによるドーナツ戦争について。


朝6時12分のオンエアだったので、ご覧になられた方は少なかったかな。(笑)




2015年、初めての投稿になります。


皆様、遅ればせながら本年も何卒よろしくお願い致します。m(_ _)m


年末から、今月、来月出版の4冊の総仕上げで締切に追われる毎日でした。(^^;


ようやく執筆関連に目途がつき、ちょっとだけホッとしているところです。(笑)


そんな中、年始から素晴らしいニュースも飛び込んできました!


なんと昨年9月に出版した『「やられたら、やり返す」は、なぜ最強の戦略なのか 【ゲーム理論】で読み解く駆け引きの極意』がAmazonのKindleセレクト25に選出され、ランキングが急上昇しております。(笑)


http://goo.gl/3Ehfg0


出版社のKindle担当者からは、「数多くの新刊・蔵書の中からKindle側が純粋にこれは!と思うものでないとなかなか掲載されませんので、選出については作品力以外の何物でもありません。」という嬉しいお言葉をいただき、『文學界』で話題となっているお笑い芸人又吉さん張りに売れればいいなと内心思っております。(笑)


新作もそろそろリリースされますが、この週末お時間がございましたら、Kindleでお買い求めいただき、学びを深めていただければ幸いです。


それでは皆様、素晴らしい連休をお過ごしになられることを心よりお祈り申し上げます。





さて、12月最初の週末、みなさんいかがお過ごしでしょうか?


緊急のご案内にはなりますが、明日お時間に都合の付く方に、素晴らしいイベントをご紹介したいと思います。


ご興味があれば是非ともご参加をお薦めします。


MBA大学院入学までのサポート、MBA人材の地位の確立など、日本におけるMBA普及を目指す活動を2013年から行っている「MBAアライアンス実行委員会」が、第3回目の『MBAチャレンジ・サポート』を開催します。


3回目となる今回は『 キャリア アップ 』の最強ツールとしての“MBA”を掘り下げていく予定です。


今年の10月に厚労省は、MBAプログラムなど一部の専門職大学院の講座についても、「専門実践教育訓練」給付金を支給することを決定しました。


この国の方針は、成長戦略を支える重要な役割として、MBA人材に期待を寄せていることの表れといっても過言ではないでしょう。


MBAを取得すれば、ビジネスで大きな成果を上げるために必要な広範な知識をマスターして、ビジネスの世界での活躍が期待されるというわけです。



イベントでは・・・


「MBAホルダーは、ビジネスの世界でどの程度の希少価値があるのか?」


「実際に「起業」「昇給」「昇進」「転職」「ヘッドハント」「担当業務の変化」など、キャリアにどのような変化をもたらすのか?」


など、誰もが知りたい情報を、人材会社の本部長や実際にキャリアの大きな転機を経験した多数のMBA

ホルダーの口から直接お伝えしていきます。


また、最後には個別に交流が図れる機会も用意されていますので、より深い“生”の情報も入手できるでしょう


MBAホルダーの私としましても、お時間に都合がつけば是非ともご参加いただきたいイベントです。

https://www.mba-alliance.com/event_info/mba_challengesupport_3/


それでは、MBAアライアンス実行委員会石井様からのご案内をお届けします。


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国内MBAの合同イベントのご案内です。


12月7日(日)に中央大学駿河台記念館にて、
国内MBAの修了生を招いたイベントを開催いたします。


大事なキャリア、大事なお金を投資するので、
MBAの実態を理解した上で、志願校を決めていただきたいと考えております。

そこで、出願校選びを失敗しないために、各大学院が自主的に集まって、
MBAの実態を知っていただく、イベンを開催することにいたしました。


また、MBA各校の修了生も参加いたします。


ぜひともこの機会にご参加ください。


なお、先着50名様にアマゾンギフト券2,000円をプレゼントいたします。


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■当日の流れ
9:30 開場
10:00~10:10 キックオフ「MBAとは何か」
10:10~10:40 基調講演「キャリアアップで考えるMBAの価値」
株式会社インテリジェンス HITO本部 本部長 美濃啓貴 氏
10:40~11:10 参加大学プレゼン(1校5分目安)
11:10~12:00 参加大学OBG体験談
12:00~13:00 交流会、各ブース個別相談
13:00 終了予定
 ▼詳細はこちら!
https://www.mba-alliance.com/event_info/mba_challengesupport_3/


■参加校
 ○ビジネス・ブレークスルー大学大学院経営学研究科

 ○中央大学ビジネススクール
 ○中央大学専門職大学院国際会計研究科
 ○明治大学ビジネススクール(専門職大学院グローバル・ビジネス研究科)


■会場
 〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台3丁目11-5 281号室
 http://www.chuo-u.ac.jp/access/surugadai/


■参加費
無料(懇親会も無料でご参加いただけます。)


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この1週間の大きな話題といえば、テニスの錦織選手の活躍ですね。


日本人として初めてその年のトッププレーヤー8人が選出されてNo.1を決めるATPワールドツアー・ファイナルに出場しただけでなく、予選リーグを2勝1敗の好成績で勝ち抜き、見事決勝トーナメント進出を決めました。


準決勝では惜しくも優勝したジョコビッチ選手に敗れましたが、世界ランク1位のジョコビッチ選手からこの大会初めて1セットを奪取するなど、健闘ぶりが目立ちます。


ただ、よくよく調べてみると、錦織選手は昨年のこの時期は世界ランク17位でとてもじゃないですが、今の活躍を予想することすら難かしい状況だったんですね。


この1年、何が錦織選手をこうも変えたのでしょうか?


最大の要因は昨年末にコーチに就任したマイケル・チャン氏にあるといってもいいのではないでしょうか。


マイケル・チャン氏は男子シングルスのグランドスラム最年少優勝記録保持者でもあり、往年の名プレーヤーといえますが、錦織選手のコーチに就任すると、真っ先に行ったのが意識改革でした。


それまで錦織選手はフェデラー選手を「憧れ」と公言してはばからなかったのですが、チャン氏はこの錦織選手の態度を「フェデラー選手と戦うだけで、ある程度満足している。本気で勝つ気持ちが無い」と一刀両断。


もっと自分に自信を持って勝ちに貪欲になるよう意識改革を迫ったのです。


その結果、メンタル面で控えめだった錦織選手が、今では「自分に勝てない相手はいない。5年以内に世界一を取る」とアグレッシブな言動が顕著になってきました。


技術的には最早最高レベルにあったのですから、意識を変えるだけで短時間で見違えるような結果を残すことができるようになったというわけです。


この錦織選手の躍進は、我々ビジネスパーソンにとっても、結果を残すために非常に重要なヒントを与えてくれます。


たとえば、恐らく誰しも自分の現在の実力を超えるような目標を設定し、日々仕事に取り組んでいることと思いますが、「その目標を達成できたらいいな」という甘い考えでいる限りは、達成することは難しいといえるでしょう。


既にその目標を達成する能力は備わっているのですから、自分に自信を持って「どんなことがあっても必ず達成する」という意識で取り組まなければならないのです。


自分の意識を変えれば変化は一瞬にして現れます。


我々も錦織選手を見習って「不可能なことなど何もない」と自分に自信を持って、驚くような結果を残していきたいものですね。

楽天市場は2014年11月13日より、順次楽天市場内での買い物における振込銀行を楽天銀行のみとする方針を打ち出しました。


理由としては「楽天市場の銀行決済の振込先を「楽天銀行 楽天市場支店」に限定することで、購入者が正規の店舗の口座だと確認しやすく、偽の店舗サイトを使った詐欺を防ぐため」と公表。ただ、一部の出店者はこの楽天の措置に反発し、楽天市場からの撤退を表明しています。


果たして、楽天銀行への振込の一本化は本当に買い物客や出店者のための措置なのでしょうか?


私自身はメガバンクの元行員として、振込の一本化でメリットを享受できるのは楽天のみではないかと感じています。


振込口座を一本化することにより、楽天銀行には流動性預金がどんどん貯まることにつながります。また、買い物客の中には振込手数料が無料になるからと楽天銀行に口座を開設する人も出てくるでしょう。加えて、代金が振り込まれた後は出店者が自由に資金を動かしてもいいとしていますが、資金を動かすこと自体手間がかかりますし、振込手数料も必要です。


つまり、この楽天市場の「楽天銀行」への一本化は、預金口座数の増加や流動性預金の積み上げ、振込手数料の獲得という楽天にとっては非常にうまみのあるビジネスモデルになるのです。


一方で買い物客はどうでしょう?


確かに振込先を「楽天銀行 楽天市場支店」に限定することにより、偽の店舗サイトを使った詐欺に遭わない可能性はあるかもしれませんが、それは事前にインターネットなどで店舗の評判を調べることなどで未然に防ぐことも可能でしょう。つまり、買い物客にとっては「楽天銀行 楽天市場支店」への振込が必ずしも必要というわけではないのです。


出店者にとっても、今回の措置で売上アップにつながれば、喜んで応諾するところでしょうが、前に述べた通りに事務の煩雑さが増すだけで何らメリットはありません。


今回の楽天の振込口座の一本化は、楽天によれば買い物客や出店者のための措置であり、「この施策によって楽天に収益があがるなどということはない」と説明しているようですが、もし楽天にメリットがないのであれば強制する必要は全くないのではないでしょうか?


特に買い物客や出店者にメリットがあるならば、強制せずとも自然に全員、全店舗が振込を「楽天銀行 楽天市場支店」に変更するはずです。これこそが、Win-Win-Winの関係といえるでしょう。


『驕れるものは者は久しからず』という言葉もありますが、今回の楽天の措置が、立場の弱い者を強引に従わせて自社の利益に誘導する目的ではないことを誰もが納得できるようにうまく説明できなければ買い物客や出店者の反発も避けられないかもしれませんね。

ソフトバンクショップに行くと普通に接客している人型ロボット『Pepper』。



いよいよ来年2月には一般発売が開始されます。



この『Pepper』でソフトバンクはどのように世の中を変えようとしているのでしょうか?


Bizコンパスで深堀してみました。



お時間ございましたらお読み下さい。(^-^)

http://www.bizcompass.jp/original/re-management-005-21.html

■ 業績浮上の糸口さえ見えないマクドナルドの迷走


マクドナルドの顧客離れが止まることを知りません。

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6日に発表された20141月ー9月期の決算は、売上高が前年同期比127%減の1722億円、最終損益は前年同期には63億円の黒字を計上していたものの、今期は一転75億円の赤字に転落してしまったのです。

特にここ4ヶ月は、全店売上が前年同月比、7月マイナス18%8月マイナス26%9月マイナス17%10月マイナス18%と深刻な売上減から立ち直る兆しさえ見えない状況なのです。

この大きな不振の原因となったのが7月に発覚した原料の仕入先である中国工場の期限切れ鶏肉の使用問題。

この事件が、ニュースで日本の消費者の間に広まると、この工場から仕入れていたマクドナルドのチキン関連商品に対する不安が一気に高まりました。

そこで、マクドナルドは既存の在庫を廃棄し、今後はこの工場から一切原料を仕入れないことを発表するなど、火消しに追われました。

ただ、一度失った信用は取り戻すことが難しいということなのでしょう。

マクドナルドとしては、数々の新商品を投入したり、新しく生まれ変わったチキンマックナゲットを無料で試せるクーポンを配布したり、あの手この手を繰り出して顧客を呼び戻そうと懸命に努力しますが、どれも空振りに終わり、苦戦を強いられているのです。


■ 全店禁煙に踏み切ったマクドナルドの狙いとは?


そんな中、最近マクドナルドが実施した全店禁煙が物議を醸しています。

これまでもマクドナルドは店舗内での禁煙を進めてきましたが、8月までに全店で喫煙スペースを廃止したのです。

この全店禁煙の背景には恐らくメイン顧客層と考えるファミリー層にクリーンな環境でおいしく料理を食べてもらおうという意図があるのでしょう。

私自身、タバコは吸わないので食事中にタバコを吸われると不快な気分になり、料理をおいしく感じられないと思っていたので、マクドナルドのこの決断には大賛成です。

マクドナルドも、禁煙にしたくらいでは、喫煙者の来店動機が全くなくなるとは予想していなかったのではないでしょうか。

ところが、とある店長の現場の声では、この喫煙スペースの廃止により、目に見えて顧客数が減ってしまったというのです。

私自身、定期的にマクドナルドを訪れて、顧客の様子を観察していますが、禁煙スペースがまだあった頃は、確かにコーヒー1杯で新聞片手にタバコを吸うビジネスパーソンがたくさんいました。

これらの顧客の多くが、一斉にマクドナルドから他に移っていってしまったということなのです。


■ なぜ喫煙者はマクドナルドから離れて行ってしまったのか?


それでは、なぜ喫煙者はこれまで利用していたマクドナルドから別の店へ移ってしまったのでしょうか?

理由は非常にシンプルです。

喫煙者は、コーヒーやハンバーガーなど、マクドナルドの商品を目当てに来店していたのではなく、タバコを吸うスペースを求めていたのに過ぎないのです。

つまり、喫煙者はたとえばコーヒーに100円の価値を見い出してたのではなく、タバコを吸う環境を手に入れたいがためにコーヒーに100円を支払って、マクドナルドを利用していたというわけです。

顧客が求めているのは、企業が提供する商品だけではありません。

商品を利用する環境を含めて価値を判断しているのです。

ですから、タバコが吸えるという環境がなくなれば、コーヒー1100円ですらその価値を感じなくなり、マクドナルドから足が遠のいてしまったということなのです。


■ 果たしてマクドナルドの全店禁煙という“戦術”は失敗だったのか?


多くの顧客離れを招いたという意味でマクドナルドの全店禁煙の決断は失敗だったのでしょうか?

私自身は決して失敗だとは思っていません。

戦略とは取捨選択であり、今回は喫煙者というターゲットを“切り捨てた”ということになり、より戦略の方向性を明確にした正しい決断だと感じています。

マーケティングが効果を発揮するためには顧客を絞り込んでいく必要がありますが、全店禁煙にして喫煙者を諦めることにより、メイン顧客と考えるファミリー層をより取り込んでいこうという決意の表れなのではないでしょうか。

ただ、大きな問題は戦術がちぐはぐで、戦略の整合性が取れていないところにあるのです。

いくら戦術一つひとつが理に適った素晴らしいものでも、戦略として全体最適が実現できていなければ、効果が出ないばかりか逆効果になることさえあり得ます。

戦略とは、水が上から下へ流れるように、分断されずに一貫した流れを実現して初めて絶大な効果を発揮するようになるのです。

つまり、ファミリー層を重視して環境を整備したのなら、息つく暇もなくファミリー層が望むメニューを提供したり、来店動機を促すプロモーションを展開したり、一貫性のある戦術を組み合わせてメインターゲットを取り込んでいく必要があります。

この戦術間の連携がうまくいっていないために、切り捨てた喫煙客は流出したうえに、取り込もうとしているファミリー顧客も思惑通りに動いてくれないという最悪の事態に陥ってしまったのです。

ここ数年、顧客の変化でニーズを捉えきれずに業績不振に陥ったマクドナルドですが、復活するために鍵となるのは、揺るぎないビジョンと整合性の取れた戦略といえるのではないでしょうか。

■安売り競争で疲弊した牛丼業界


デフレ経済の下で激しい価格競争を展開し、業容の拡大を続けてきた牛丼業界ですが、値下げによる収益力の低下で各社の業績は疲弊してきました。

ここ最近は価格競争も鳴りを潜め、新たな展開を模索しています。

先日、ライブドア元社長の堀江貴文氏がテレビ番組で、「最近すき家もブラック問題で、あれは結局従業員にシワ寄せがくるわけで、最終的にどうにもならなくなる。安売りすることによって利幅は減るじゃないですが、薄利でやっているじゃないですか、そういう構造にあるから、売り上げが下がるとまったく利益がでなくなる」とすき家の急成長の要因となったビジネスモデルを一刀両断し、「安売り競争の行き着く先は破綻しかない」と警笛を鳴らしました。

確かに牛丼業界に限らず、デフレの勝ち組と称されたマクドナルドも最近は安売りの副作用で業績の悪化に悩まされ続けています。

それでは、あなたがもし牛丼チェーンの社長であれば、どのような戦略で値下げ競争で疲弊した業績を立て直すでしょうか?

今回も経営者になった視点で戦略を考えてみて下さい・・・


■“プレミアム”に舵を切った松屋


牛丼御三家の一角である松屋は、それまで1杯280円だった牛めしの販売を終了し、7月から380円のプレミアム牛めしの販売を開始しました。

プレミアム牛めしでは、これまで使用していた冷凍肉から一度も冷凍しないチルド肉を使用し、チルド管理を徹底することによって牛肉本来の旨味と柔らかさを引き出した逸品。タレも新たに開発した、特製タレで仕上げるこだわりようです。さらに、より味わい深さを増すために特製の黒胡麻焙煎七味も併せて提供。プレミアム感をより一層際立たせます。

松屋は国内のほとんどの店舗で従来の牛めしの提供を止め、このプレミアム牛丼に切り替える思い切った決断を行います。

これまで低価格になれた消費者が、一気に100円もの値上げにどのような答えを出すかは実際に商品を提供してみなければわかりませんが、これまで業績を蝕んできた値下げ競争から離脱して差別化の道を歩む決定を下したのです。

この松屋の戦略は、かつてアサヒビールが従来のビールを廃棄して、すべてスーパードライに置き換えて成功した戦略を彷彿とさせます。

実際に松屋の月次売上は8月には顧客数が前年同月比97.2%と若干減少したものの、客単価は106.3%と大幅に上昇し、既存店売上高は103.3%となるなど、一定の成果を収めて松屋のプレミアム化への舵取りが間違いではなかったことを示しています。


■“チョイ飲み”需要を取り込んだ吉野家


一方で吉野家は、松屋とまた違った取り組みで単なる価格競争からの離脱を目指します。

首都圏の2階の店舗で、最近のトレンドである「チョイ飲み」需要を取り込むべくオリジナルのおつまみやアルコール類をお手ごろ価格で提供する「吉呑み」という新たな業態を展開し始めたのです。

「吉呑み」では、吉野家で提供する「牛皿」だけでなく、新鮮な「マグロの刺し身」や「メンチカツ」など約20種類のつまみが100円から500円程度の価格で提供されています。

まさに「吉呑み」は、吉野家同様に「うまい、やすい、はやい」を顧客に提供する居酒屋なのです。

この「吉呑み」のビジネスモデルを可能にしたのは吉野家グループの総力といっても過言ではないでしょう。

「マグロの刺し身」の刺身は寿司店の京樽から、そして人気メニューとなっている「牛すじ煮込み」はステーキ店どんから仕入れています。

このように、グループ内で原材料の調達を行うことにより、仕入れ価格を抑えることが可能になり、安くてうまいおつまみの提供を実現できたのです。

この「吉呑み」を導入した店舗では、宣伝をまったくしていないにも関わらず売上が4割もアップし、それまで赤字だった業績が黒字化を果たすなど、顕著な効果が表れています。

吉野家はこの「吉呑み」スタイルを今後は全国400店舗に導入して、牛丼業界の価格競争に巻き込まれることなく、独自の道を歩んでいく決断を下したのです。


このように破滅に向かって突き進んでいたチキンゲームから離脱し、業績を立て直すためには様々な戦略が考えられます。

差別化でライバル他社が提供できない付加価値の高い商品を開発したり、自社の事業のポートフォリオを見直して、グループのシナジーを活かして需要が見込める新たな領域に踏み込んで行ったりとライバルが容易に追随できない戦略を考え、実行に移すことで、不毛な争いから抜け出して、創造的で健全な本来の競争の領域に引き返すことができるようになるのです。