先月、「ワシントン・ナショナルギャラリー」 展の記事で「ふくろうと猫」の詩について、触れましたが・・・
せっかくなので、本を読んでみることにしました。
- ↑Amazonで買えってことじゃないよ。勝手に写真使うのがまずいと思ったんだよ。
日本人の手で、この詩が初めて絵本になったのが本作のようでっせ。
- 詩の内容について
- (※原文はもうだいぶ古い作品なので、シェアしても大丈夫そうかなーと思い、そのまま使いましたが、訳はちょっとあれかな、と思ったので、訳は自分でやりました。。うまくないのは片目を瞑って頂いて、意味だけ理解できれば・・・、と。)
原文- 1.
- The owl and pussy-cat went to sea
- In a beautiful pea-green boat.
- They took some honey, and plenty of money,
- Wrapped up in a five-pound note.
- The Owl looked up to the stars above,
- And sang to a small guitar,
- "O lovely Pussy, O Pussy my love,
- What a beautiful Pussy you are,
- You are,
- You are!
- What a beautiful Pussy you are!"
- 2.
- Pussy said to the Owl, "You elegant fowl!
- How charmingly sweet you sing!
- Oh! let us be married! too long we have tarried;
- But what shall we do for a ring?"
- They sailed away, for a year and a day,
- To the land where the bong-tree grows,
- And there in a wood a Piggy-wig stood,
- With a ring at the end of his nose,
- His nose,
- His nose,
- With a ring at the end of his nose.
3.
"Dear Pig, are you willing to sell for one shilling Your ring?"
Said the Piggy "I will."
So they took it away, and were mariied next day
By the turkey who lives on the hill.
They dined on mince and slices of quince,
Which they ate with a runcible spoon;
And hand in hand, on the edge of the sand,
They danced by the light of the moon,
The moon,
The moon,
They danced by the light of the moon.
1.
(ふくろうくんと子猫ちゃんが、そら豆のような緑色のボートに乗って、船旅に出ました。)
(5ポンド紙幣に包んだ,はちみつとたくさんのお金を持って)
(ふくろうくんはお空の星を見つめ、そして小さなギターに向かって歌います。)
(ああ可愛い子猫ちゃん、愛しい子猫ちゃん、君は何て美しい子猫なんでしょう!)
2.
(子猫ちゃんは梟くんに「なんて素敵なふくろうさん。あなたの歌声はなんて魅力的なんでしょう!早く結婚しましょう!もう待ちきれないわ!・・・でも、指輪はどうしましょう?」と言いました)
(彼らは船を1年と1日漕ぎ続けました。)
(ボングの木(※作者が考案した木らしい。)が生い茂る島に着いて、森の中で、豚くんに会いました。)
(彼の鼻の先、鼻の先にはリングが光っています。)
3.
(豚君、君の指輪を1シリングで譲ってくれないかい?)
(「喜んで」と豚君はいいました。)
(ふくろうと猫のカップルは指輪を買って、次の日に、丘の上に暮らす七面鳥の立ち合いで結婚式を挙げました。)
(梟君と子猫ちゃんは、ひき肉と、マルメロの実を、フォークのようなスプーンで食べました。)
(そして手と手を取り合って、月の光を浴びながら、砂浜のてっぺんでらんらんるーと踊り続けましたとさ。)
日本での梟カフェ、猫カフェブームを予測していたのだろうか!?(笑)って感じの取りあわせですね。
意外と他の作家にも影響を与えているようで、ピーターラビットの「こぶたのロビンソンのおはなし」はこの豚君が主人公になったストーリーらしいです。そして、不思議の国のアリスでもこの詩のパロディ詩「ふくろうとひょう」が書かれているとか(今度また読んでみよう。)
- こぶたのロビンソンのおはなし (ピーターラビットの絵本 24)/福音館書店
- 「踊る大捜査線」の真下正義みたいな感じかスピンオフの先駆けですな。
- この詩は風刺にもなっている・・・らしいです。七面鳥の意味の「Turkey」とトルコの意の「Turky」・・・ちらりと調べただけですが、この時代にヨーロッパとオスマン帝国(今のトルコ)の間で領土問題が発生していたよう?(ロシアが南下政策を進めてて、イギリスがそれにめっちゃ焦ってて、トルコも巻き込んで揉めてたっていうような高校時代の、おぼろげな記憶が・・・)なので、それが何か関係あるのではないかと思ったり・・・。
- 世界史好きなので、そちらももう少しちゃんと勉強し直してみたい次第です。こういう奥が深くて、謎解きできる詩とか絵本はおもしろいなー。 この詩の作者のエドワードリアは6か国語も話せて、ヴィクトリア女王の絵の先生もやってて・・・才能が溢れる人だったよーですよ。