普段から無意識に、我々の。
1.5 倍速で言葉を放つ、中島健人くんは。
次から次へと、あふれ出てくる己の思考に。
舌の動きが、追いつかない。
頭の、いい人間は。
総じて、早口と決まっているのだ。
そんな、中島健人くんに。
勝るとも劣らないのが、栗橋祐介くんである。
彼も、単に早口なだけではなく。
切れ味の良い母音も、すこぶる気持ちがいい。
平均年齢の高い執行官室では、さぞかし。
おじさま方から、可愛がられている。
癒しの、オアシス。
と、思いきや。
なによりぃ…… ♡ 癒されますよねぇ~
執行官の皆さんは 知的で渋みがあって
心 落ち着きます
最っ高の 職場環境です
おじ専か? 枯れ専か?
おじさま方を、手のひらの上で。
転がしているのは、実は君の方なのか!?
小原さんはぁ
若手で まだまだ熱血漢なんですけど
そこが また可愛いんですけどねー ♡
どんなときも、明るい笑顔を絶やさない。
そこが妙に怪しげでもある、謎の元銀行員。
しかし、ここにきて。
そんな彼の、ふいに動いた負の感情を。
私たちは、盗み見てしまったのだ。
高身長で、ちょいチャラ ・ イケメン。
執行補助者運送担当 ・ 長窪桂十郎さんが。
「 よしのちゃん ♡ 」
と、親しげに彼女の肩に肘を置く仕草に。
栗橋くんの、秘めたチェリーが声を震わせた。
女性のからだを 気やすく触るな!
マッチョめ!!
おっ、職場内の三角関係勃発か!?
一見。
かたわらの女性に、淡い恋心を抱いている。
小心男の、妬きもちのよーにも聞こえるが。
たぶん、逆だ。
精神的にも体系的にも、マッチョに。
コンプレックスがある、栗橋くんの視線は。
終始。
作業着の下に隠された、小麦色の肉体美に。
注がれているに、違いないぞ。
mayu.
第4話の撮れ高は
並んで階段を下りてくる
栗橋くん × 吉野さん
の
身長差