なにわ赤バイク ~日本全国放浪記~ -74ページ目

2006年5月4日 北陸ぐる~り(2日目) ●石川県

今日もいい天気。ホテルの地下駐車場のすみにタダで止めてもらったバイクを引っ張り出す。

これはバイクの特権だね。


なにわ赤バイク ~日本全国放浪記~

今日はほぼ能登半島の海岸線をなぞる。なんか鉄○DASHのソーラーカーの気分。

夜は福井市泊。


富山湾を右手に見ながら能登半島を北上。今日は結構バイクとすれ違う。

ピースサイン( ^∀^)v

おお、手ぇ振ってくれた♪ 元気だねー

元気があれば何でもできる。

順調に能登半島の北東端・禄剛崎に到着。周り、なんもないね。

なんか自分の傾向が分かってきた。

海岸線を走るのが好きで、端っこを極めずにはいられないんだな。


西へ20キロほど行くと「白米の千枚田 」がある。棚田の数もすごいが海に面して非常に美しい。

田んぼのあぜも歩けます。おたまじゃくしが泳いでました。


白米からすぐ西に輪島市がある。朝市が有名というので行ってみたが既に昼前。

町並みを眺めて出発しました。


今日のお昼は事前に調べた店に行くと決めていた。

能登半島西側の志賀町にある「海の丘倶楽部」という宿泊施設併設の「車座 」というレストラン。

名物が「うわさの車海老天丼」1,050円! 車エビが5匹入ってどんぶりからはみ出てる。

そんなに食えるのかな。二つで十分ですよ! 分かってくださいよ。なんちて。

・・・・90分待ち。

諦めよう。今日は福井で人と会う約束あるから遅くなられへんねん。

空腹をこらえつつバイクを飛ばす。

近くには能登金剛と呼ばれる奇岩が連なる景勝地があるんですが、

いちいちバイクを降りないと見れないので飛ばすことにする。ちょっと時間押してるな。


そこからしばらく南下すると海岸が砂浜になる。なんとその砂浜、バイクや車で走れるんです。

「なぎさドライブウェイ」といって、地図にも道路として表示されている砂浜。

当然俺も走る。乾いたとこは走りにくいけど、水分を含んだとこは・・・・おおお走れる!

普通に左側通行で車が行き交う。楽しいわ。


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逆光狙ったけど中途半端。まだ15時半だからな。


時間が押してるので飯も食わず金沢すらすっ飛ばす。兼六園が・・・・。

ただただ国道8号をひた走る。


福井に着いたのが午後6時。ちょっと遅刻。まずバイクをホテルに止める。

何ィ、駐車料取るんかい! 

大阪で世話になった福井の友人とその日は飲みまくる。後半記憶なし。

走行距離414キロ。


2006年5月3日 北陸ぐる~り(1日目) ●富山県

大阪梅田の地下道を歩いていると、いろんな観光地のポスターが張ってある。

その中で、最近俺の心を捕らえて離さないシリーズもののポスター。

「立山黒部アルペンルート」。

ロープウエーの写真であったり高山植物の写真であったり。

その中でもすごいのが雪の回廊。八甲田のもすごいと思うが、こちらのはスケールが違った。

ぜひ見たいと思い、ゴールデンウイークに行くことにした。


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一日目のバイクの行程は高速で立山まで行くのみ。夜は富山市泊。


今日も暗いうちに出発。さすがに朝は寒いな。

今回はキャンプしないのでパニアケースなし。トップケースだけのツーリング。

いやー幅が狭いのって気が楽だ。

琵琶湖沿いに北陸道を走り、立山インターで降りる。立山駅10時着。予定より早い。

しかし。さすがはGW。観光ポスターにつられた単純なやつらがひしめき合っていた。

ここから立山黒部アルペンルート の行程を説明しよう。

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なにわ赤バイク ~日本全国放浪記~

立山駅から上はマイカー禁止のためバスで室堂へ。室堂からトロリーバスで大観峰へ。

大観峰からロープウエーで黒部平。黒部平からケーブルカーで黒部湖。黒部ダムだ。

ダムの上を散策した後、来た道を戻る。


立山発室堂行きバスが予約待ち。今予約で1時間後だそうだ。予約せな。

11時までご飯食べたりして時間つぶす。で、やっとバスの時間。

30キロを1時間かけて登る。これがすげー道を走ります。窓から下が奈落の底。

高所恐怖症のまっくすは恐ろしくて恐ろしくて、ぐっすり寝てました。

途中目が覚めると、道路の周りに雪の壁が見え始め、見る見る高くなっていく。

もう窓からじゃ雪の壁しか見えないよ。

そうこうするうち室堂駅に到着。標高2,450メートル。富士山5.2合より高い俺的最高峰。やったね。

雪の回廊は後回しでとにかくトロリーへ。トロリーバスなんて初めてだ。 はいトローリー!

立山を貫く長いトンネルの中だけを走るので排気ガスを出してはならない。

だから電気で走るトロリーバスなんだって。電源はパンタグラフから供給。走る音が静かです。

そして大観峰へ。

うお、何だこのパノラマは。穴から出てきていきなりの雪景色はまぶしすぎる!

大観峰は立山八合目あたりの急峻な山腹にぽつんとできた「おでき」のようなもの。

景色をもっと堪能していたかったけどとにかく乗り継ぐたびに行列。並ぼう。

帰りのときにゆっくりしようと決めた。次はロープウエーだ。

このロープウエーも支柱のないやつで、ものすごく高い。窓際じゃなくてよかった。

微妙に上下に揺れてるよっ。誰だ揺らしてるのは。

黒部平に到着。今来た立山の山肌を眺める。


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結構スキーヤーも多い。この一枚バーンを滑るのは最高だろうな。

ここからケーブルカーで黒部湖まで下りる。

やっと着いたぁ黒部ダム。12:30。


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結構いい天気だったけど、まだダム湖は凍ってました。ダムもとにかくでかかった。

レストハウスでお昼を食べ、来た道を戻る。ちょっとうんざり。

はいケーブルカー→ロープウエー→トロリーバス→ぐったり

室堂駅から外に出る。雪の回廊が見たい。


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9メートルぐらいか。例年よりは低いという。でも迫力でした。

バスで立山に着いたのは16時ごろ。並び疲れたわ。

バイクで富山市へ。駅前のホテルにチェックイン。

夜は居酒屋で白エビとホタルイカを食べました。ホタルイカは新鮮が一番!


「富山ブラック」って知ってるかい? 富山ラーメンの通称なんだけど、

醤油ラーメンのスープが真っ黒なのでこう呼ばれる。

有名店「大喜 」で食べたラーメンが、これだ。1,2,3 ↓


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やっぱりピンボケ。

あんまりなのでネットから拾ってきました。


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黒いでしょ?

味は別段しょっぱいというわけではありませんでした。


疲れていたらしく早めの就寝。走行距離430キロ(乗り物除く)。


2006年3月26日 南九州ですたい(3日目) ○鹿児島県○宮崎県

世の中には避けて通れないものがある。俺の場合はツーリング3日目の雨だ。

ジンクス破れたりと思ったころもありましたが、初日か最終日降る率100%。

それも軽い雨ならまだ許すが・・・・・

朝起きたら恐ろしい大雨。南国は雨も違う?


なにわ赤バイク ~日本全国放浪記~

霧島行くとか予定は大幅キャンセル。できるだけ降りずに通過だけのものにする、

夕方志布志発のフェリーに着くまで時間をつぶせる程度に走ることに。

しかし昨日佐多岬行っといてよかったわ。


ホテルのチェックアウト時間ぎりぎりまで部屋でうだうだ。雨やまないかな~。

11時チェックアウト。雨強まってるし。荷物だけ積んでそのまま傘さして天文館へ。

お昼食べて時間つぶそう。実はまだ食べてないものがあった。

黒豚と白熊。白熊といってもカキ氷ですよ。天文館の中にある「むじゃき 」という店の名物。

むじゃきのビルの中で両方食える。2階のファミレス風な店に入る。

黒豚ステーキ膳と白熊。食い合わせ悪そうだ。先に白熊が来た。


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ミルクカキ氷にフルーツが載っている。最近は大阪でもスーパーとかで買えるけど、

すごいのはその量。このスプーンは大ですから、お間違えなく。奥のコップと比較してみて。

半分も食わないうちにステーキ来ちゃいました。せかすな頭いてー。

黒豚ステーキは、舌が冷え切って味分からず。軟らかくはあった。


さて、雨はぜんぜんやまないけど行くかな。

まずはフェリーで桜島へ。桜島も見たかったな。バイクで通過。雨強いわぁ。

そのままただただ意味もなく宮崎市へ向かう。途中の畑は、雨で濡れてても

白っぽかった。ほぉ、これがシラス台地なんだね。昔地理で習った。

雨やまないまま宮崎市から海岸沿いに南下。

ここはヤシ科・フェニックスの街路樹が延々と続くフェニックスロードで有名。

ま~~~~すぐ伸びている。見事なフェニックス並木だ。

後に気に入ってフェニックスの鉢植え買っちゃいました。

日南海岸を走る。お昼過ぎて雨が小降りに。

サンメッセ日南 」というところで休憩。ここまでノンストップ。カッパ脱ぐ。ふぅ~。

なぜかモアイ像が立っていたり坂ばっかりのへんなとこ。

お昼2回目w レストランでチキン南蛮を注文。宮崎の名物なんよ。宮崎地鶏ですか。多分違う。


念のためまたカッパ着込んで志布志へ。16:30ごろ到着。日が照ってきました。ムカツク。

18:00出航。この船は瀬戸内海を通らず外海経由で大阪へ向かうためけっこう揺れました。

でも爆睡。翌朝は元気に出勤しましたさ。走行距離202キロ。

20060329


2006年3月25日 南九州ですたい(2日目part3) ○鹿児島県

いくらなんでも長過ぎですよね。

ツーリングはほぼ終了。ここからは大人の時間です。


怒りで我を忘れている・・・。夜なのにすっ飛ばす。

まっくすは夜間走行が弱い。メットのシールドがスモークだし、開けると風でコンタクトが乾いて危険。

そして垂水への道はお世辞にもいい道とは言えず、ヒヤッとしたこと数回。

垂水港に着いたときはホッとしました。まもなく出港なのですぐフェリーに乗れと言われる。ラッキー。

19;35発。35分で鹿児島へ。右舷にうっすらと桜島が。写真撮ったけど暗すぎました。


20:10鹿児島へ。霧が出ています。とにかくホテルだ。天文館のまん前のホテルへ。

天文館とは建物じゃなく鹿児島市の中心商店街&歓楽街の名前。アーケードがかかっています。

チェックインし、夜の街へ。


まずは腹ごしらえ。鹿児島ラーメンを。

前述の鹿児島の友人が作成した、ガイド夜編を読む。ラーメン店が数件ピックアップ。すげー。

近いところで「豚とろ 」という店を選ぶ。

鹿児島ラーメンも熊本に近い感じだがややあっさりか。ただ、この店の特徴はチャーシュー。

とにかく軟らかい! ジューシー! さすが鹿児島産黒豚(たぶん)。

食べたし、次へ。


ガイド夜編は、スナックかキャ○クラかを選べとある。選ばないといけないらしい。

キャ○クラを選ぶも、場所が分からず。

お勧めのスナックに行く。名前は忘れました(ということに)。

カラーン♪ 「いらっしゃ~い」。けっこう満席。

あのー、○野さんの紹介できたんですけど。

・・・・誰も知らないらしい。知ってる娘が休みだったかな。

他愛もない会話をする。なんか青森で飲んでるみたいな錯覚を受ける。

今分かった。鹿児島弁って津軽弁と抑揚が一緒なんだ。

試しに抑揚だけ津軽弁丸出しにする。

-俺青森から来たんだよ。「うそでしょ、近くの島から来たんじゃない?」-そんなことねって。

うむ、通じます。言語は京都から同心円状に東西に伝播すると言った、

柳田国男の「方言周圏論」を身をもって体験しました。そのためにスナックに来たのさ。

隣の客と津軽弁で芋焼酎の議論を交わす。いやー楽しかった。


もう0時過ぎたがもう1件。

ガイドに書いてあるからしょうがない。

焼酎専門店「焼酎天国」だ。おばちゃんが一人でやってる店で店内には焼酎が150種類。

芋焼酎しか置いてないよ。さつま揚げと適当な焼酎お湯割り。焼酎1杯200円。

4杯ほど試してると猛烈に眠くなる。お会計してけろ。

無事ホテルへ戻れました。

忘れるとこだった。走行距離390キロぐらい。


2006年3月25日 南九州ですたい(2日目part2) ○鹿児島県



フェリーの看板とは、「山川-根占50分 乗り場すぐそこ」。 こんなフェリーあったんだ。

鹿児島でどうしても行きたいところは対岸の大隅半島最南端・佐多岬。

九州最南端=本土最南端である。寄らないわけがない。

しかしここからでは鹿児島-桜島のフェリーで渡ることになり遠すぎる。

だから明日朝行くしかないと思っていた。たとえ雨が降っても。

でもこのフェリーだと50分で渡れ、1時間も下れば佐多岬だ。6時には着ける。

いける。

一字違いの愛媛最西端・佐田岬と似たようなシチュエーションですが、そこは学習しないまっくす。

いきなり進路変更。鹿児島商船山川フェリーふ頭で即興プランニング。


なにわ赤バイク ~日本全国放浪記~

現在の山川港から根占港へフェリー→そこから大隅半島を南下して九州最南端・佐多岬を極める。

→当然最南端証明書もゲット→その後北上。

→根占港を通過、桜島手前の垂水(たるみず)港からフェリーで鹿児島へ。

鹿児島へは21時着かなぁ。


山川港から16:10発の最終フェリーで根占へ。17:00着。飛ばすぞ。

まぁー走るにはいい道。信号まったくなし。対向車なし。夕陽がきれいです。


約40分で佐多岬近くの・・・料金所へ? 金取るの?


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第1ゲートと書いてある。まあいい、バイク1台。

閉館です」。は? 「6時で閉めます」まだ6時前でしょ。

今から行って帰ったら6時で閉められないでしょ」。いやまってよ。じゃあ証明書は?

ここにはありません。岬近くの駐車場で発行してます」。欲しいんですが。

もう閉めますから」。まってよ~。俺はここに来るために青森から来たのに・・・・

明日来てください」。


ふっ・・・・

ふざ

  けん

    な!!

怒り抑えて本当に震えた。何で最南端が私有地やねん。何で閉まるの早いねん。

しかし諦められるものではない。明日来るなんてできるかバカヤロウ。

地図を見ると第2ゲートまでは一般道で行けるらしい。もしかしたら何か手はあるかも。

とりあえず第2ゲートへ。

料金所があり、無情にも既に道路はチェーンで閉鎖されていた。打つ手なし。

ここから2キロで最南端がぁ・・・・。もう一生来られるか分からないんだぞ。

いま17時40分、まだ日没前だ。2キロなら歩けば30分くらいだろ。

とどが崎に比べれば屁でもないぞ。 どうする。

このチェーンをまたいでしまえば・・・・・







結局諦めましたさ。ええUターンしましたさ。

俺的最南端は佐多岬の北1.5キロ。北緯31度線(ロードパーク内にある)に500メートル届かず。

覚えてろ佐多岬ロードパーク。

ヘルメットの中で「潰れてしまえ」と呪いの言葉を何度も唱え、真っ暗な道をひたすら北上しました。


 ―つづく―

 ※註・・・この佐多岬ロードパークを管理・運営していた岩崎観光は経営難により破綻。

      2007年4月26日からは町道となり無料で通行できるようになったそうです。