まきしま日記~イルカは空想家~ -20ページ目

まきしま日記~イルカは空想家~

ちゃんと自分にお疲れさま。

ロシア渡航及び勝利確信発言で批判を浴びている鈴木宗男議員であるが、党の除名処分の通告を待たずして離党の意を表明したようだ。日本維新の会は氏の離党届を受理した。

 

これはつまり男が自分の彼女に「俺が女に振られたんじゃ格好悪いから俺が振ったことにして」と頼んでいるようなものだろう。70歳だか80歳だかの老齢の御仁の発想が完全に中高生のそれなのだが、こう言っては流石に中高生に失礼か。

アメリカでは来年に大統領選が控えている。現時点ではトランプ氏の当選が有力視される。さて先日ニュースを観ていたところ、ある政治学者さんが言っていた。トランプ政権が自国第一主義に走った結果、EUや日本との同盟は揺らぐだろうと。

 

では本当にトランプ政権下で日米同盟は揺らぐのだろうか。俺は決してそうは思わない。確かにトランプ氏が大統領になれば、ウクライナ支援は大幅に縮小されることになるだろう。その結果、アメリカとEUの関係は冷え込むかも知れない。しかしそれは安全保障政策の矛先をロシアから中国へシフトさせるためだ。そしてトランプ政権が対中強硬路線を進むならば、日本との協力はますます欠かせなくなる。むしろEUとの関係が薄まり相対的に日本の重要度が高まれば、日本が受ける軍事的経済的恩恵は大きくなると考えるのだが、それは楽観的過ぎるだろうか。

無許可でロシアを訪問し、ロシアの勝利を確信するとの発言をしたことで、鈴木宗男議員が大いに批判を浴びている。氏は弁明する、「ロシアとウクライナでは戦力が比較にならない、ウクライナは今すぐに停戦をするべきだ。さもないとより多くの人が死ぬことになり、それはウクライナのためにならない」と。

 

ならばロシアに停戦を促せば良いではないか。一体なぜ氏はロシアの戦争を支持したのか。プーチン氏の大量殺人を否定したいのか肯定したいのか、結局鈴木宗男氏はどちらなのか。

世界的な脱中国の流れが加速する中で、その最も大きな経済的恩恵を受けているのが日本である。そして今後、インドに利益が一極集中する仕組みが出来上がることは考えにくいのではないか。なぜならインドは核保有国であり、少なくとも米欧はインドが将来的に第二の中国となることを恐れるからである。

 

新たな世界経済体制が構築される今、生き残るために必要なのは外交的安心度、つまり国際秩序の脅威たり得ないことである。その点で日本はインドよりも有利ではないだろうか。これが真となれば、それは日本の非核の勝利と言えるだろう。

ウクライナ情勢が混迷を極める中、イスラエルとパレスチナ勢力との間でも戦争が勃発した。このような緊張は、今後世界中に伝染していくと予想される。それが火力戦であれ冷戦であれ、第三次世界大戦はすでに始まっていると考えるべきだろう。

 

日本がいかに声高に平和を唱えたところで、ここまで分断された世界において正義など幻想である。ただあるのは個々の勢力の利益だけだ。ならば私たちは私たちにとっての利益を、日本にとっての利益、そして西側諸国にとっての利益を、不当な侵害から守るために実践を伴った努力をするべきではないだろうか。