森本は津波!セリエA襲った!衝撃デビューに地元紙絶賛の嵐
【ローマ29日=坂本万里雄】セリエA・カターニャのFW森本貴幸(18)が、28日のアタランタ戦(アウエー)でデビューし、出場4分で即ゴールを決める離れ業を演じチームを1-1のドローに導いた。相手のコラントゥオーノ監督は『マレモート(津波、海底地震)』にたとえて、いきなりの活躍に驚嘆。29日付伊各紙など、周囲からも絶賛が相次いだ。08年北京五輪のエース候補が、“武者修行”を着実に成長へとつなげていることを証明して見せた。
突然やって来て、すべてを飲み込む恐ろしい津波-。突然の衝撃に、イタリア中がそんな天災を思い浮かべた。
「モリモート(Morimoto)というより、オレにはマレモート(Maremoto)に見えた」。アタランタのコラントゥオーノ監督は、そう苦笑した。
「マレモート」とはイタリア語で「津波、海底地震」を意味することばだ。初のトップチームの公式戦。18歳8カ月21日の日本人欧州デビュー最年少記録を樹立した4分後に同点弾を決める離れ業に、相手指揮官もそう脱帽するしかなかった。
29日付の伊紙も、その衝撃を伝えた。トゥット・スポルトは7点(10点満点で6点が平均)で「いつもの日本人のような宣伝看板とは違うようだ」と絶賛。厳しい評論で知られるコントロ・カンポは7.5点で「ベルガモ(試合会場)に現れた津波」などと評した。
昨夏、日本史上最年少で欧州移籍。チーム側は代理人のブランキーニ氏の意向を踏まえ、焦らず下部組織で育成する方法を選んだ。そして、満を持してのデビュー戦。来季欧州CL出場圏内の4位を死守し、日本人最年少でのCL出場を引き寄せる貴重な“一発回答”を示した。
日本人の海外移籍といえば、A代表での実績を引っ提げた注目の中でのものが定番だった。しかし、プルビレンティ会長は「森本は日本で有名だろうが、一般的にはまだまだ知られた存在ではない。つまり、日本のスポンサーを探す手段ではないということだ」とキッパリ。育成を担当するユースのエレーラ監督も「違う文化からやって来て、簡単ではない環境で成長を続けている。彼はゴールへの嗅覚を持つとても危険なFWだ」と目を細める。まさに、移籍の新しい可能性を森本は示している。
「日本で応援してくれる家族や、時間を与えてくれたカターニャの会長、GMに感謝したい」と森本は興奮の中でも周囲への思いを忘れなかった。ハンカチ王子・斎藤佑樹(早実)、卓球の福原愛(青森山田)らと同じ“注目世代”の一員に名乗りを上げた北京五輪エース候補が、イタリアから日本に向けて“大波”を起こした。
▼マレモート(Maremoto)
イタリア語で「Mare(マーレ)=海」、「Moto(モト)=動き」であることから「海底地震」、転じて「津波」を意味する言葉になった
■28日のアタランタ戦VTR
移籍後4試合目のトップチームでのベンチ入りを果たし後半39分に出場。18歳8カ月21日で日本人最年少欧州デビューを飾った。その4分後の同43分、MFバイオッコの右クロスを右足トラップで前方に落とし、相手DFのタックルをかわすと右足を一閃。強烈なシュートを突き刺した。欧州主要リーグでのデビュー戦ゴールはFW尾崎(ビーレフェルト)、MF中田英(ペルージャ)、FW大久保(マジョルカ)、FW平山(ヘラクレス)に続く日本人5人目。05年8月のFW平山に遅れること2分、日本人史上2位のデビュー最速得点となった。
◆森本について日本サッカー協会・川淵三郎キャプテンのコメント
「短い時間で点を取る運を持ち合わせている選手だ。2010年南アフリカ大会までには大きく成長してほしいし、その可能性を持っている」
■森本の最年少記録
★Jリーグ戦出場 04年3月13日の磐田戦、後半6分から途中出場。15歳10カ月6日の最年少リーグ戦出場
★J得点 04年5月5日の市原戦(現千葉)、後半41分にヘディングで決勝ゴール。15歳11カ月28日で最年少
★プロ契約 誕生日の5月7日、所属の東京Vとプロ契約を結ぶ。16歳の最年少プロ選手に
★セリエA移籍 06年7月23日、セリエA・カターニャへ18歳2カ月16日の日本人最年少での海外移籍
★セリエA出場&得点 07年1月28日、アウエーのアタランタ戦、後半38分から途中出場。4分後には右足で同点ゴール。日本人の海外リーグ出場と得点の最年少記録を18歳8カ月21日で更新
★完全移籍には
プルビレンティ会長は森本との来季契約について「東京Vからの完全移籍も、つい最近決めた」と明言。昨夏から1年間の期限付きで年俸10万ユーロ(約1550万円)、レンタル料10万ユーロの契約を結んでいるが、完全移籍移行のオプションを持つカターニャ側は、すでにオプション行使を決定済み。保有権を持つ東京V・加藤強化部長も「話し合うとすれば4月に入ってから。クラブとしては森本を成長させる意味で移籍させているので、そういう話があれば前向きに検討する」。今後の交渉は、カターニャ側が希望する100万ユーロ(約1億5500万円)以下の移籍金が焦点になる。
■森本 貴幸(もりもと・たかゆき)
1988(昭和63)年5月7日、東京都生まれ、18歳。04年3月に川崎市立平中を卒業し、4月に東京・東海大望星高の通信制に入学。東京Vジュニアユースながら、3月13日の磐田戦で15歳10カ月6日のJ最年少出場、5月5日の市原(現千葉)戦でJ1最年少得点を更新(15歳11カ月28日)。06年7月にカターニャに期限付きで移籍。J通算46試合出場5得点。1メートル82、75キロ。
五輪世代は平山だけじゃないという感じですね。特に、セリエAでは日本人FWは活躍できてないだけに、余計ニュースになりますね。
オシムの考えて走るサッカーには森本の方が適役かも?
皮肉にも怪物と呼ばれた平山が不振の時に、結果を出した森本。
反町監督頼むよ~・・・


◆0-1の厳しい状況で森本のデビューを決断したカターニャのマリーノ監督
「負けている状況だったが、いつかは彼の時間が必要になるもの。すごく成長しているし、フィジカルの強さにも驚いた」