Hyper Fun & Hobby -7ページ目

太田 俊夫 整理屋集団

郷田英策は巽商事の企画部電算室で働く有能なビジネスマン。父・一策の経営する会社の倒産劇を目のあたりにみて一念発起。パソコン時代を迎えて、巽商事からスピンアウトし、優れた頭脳を集めてソフトウェア会社「スペースA」を創設する。ハード部門への進出をも目論む英策はベンチャー事業の旗手として"情報維新の坂本龍馬"と異名をとる存在となった。そんな英策の前に高校時代の喧嘩相手・木津正元が現れた。木津の仕事は倒産会社に食らいつき、ハイエナの如く資産を掠め取る「整理屋」。英策の父もかつて木津の手にかかって倒産の苦汁を舐めた。その父が、宿敵・板鼻仙造の甘言に乗って、下請け会社の社長を引き受ける。だが、忽ちピンチを迎え・・・。


太田 俊夫 背徳の牙城

社員三十人のサッシメーカー「扶桑」は社長吹田捨造の経営手腕と折からのサッシブームによって数年のうちに社員六千人の大企業へとのしあがっていった。新築された社屋は"白い舘"と呼ばれ、世間の注目を浴びる。専務に元高級官僚を迎え、政官界に金をばらまき、「扶桑」の牙城は不動かと思われたが、この"白い舘"は、いつしか背徳者たちの巣窟となり、さまざまな不正が行われる・・・。


太田 俊夫 暗号は女の匂い

京都・高野川で若い女性の水死体があがった。検死の結果、祇園のホステス・石田彩子、他殺と判明。捜査にあたった北警部補は、彩子の自宅で、四数字が暗号のように並んだ奇妙な書類を発見する。容疑者として、愛人の平京大教授・朝生重孝が浮かび、専攻の化学繊維技術の情報を国外へ流すための暗号でないかと尋問をうける。書類送検され、失意のうちに自殺を遂げる朝生。一方、殺人犯を追う北は、父の無実を晴らすため留学先のチェコスロバキヤから帰国した杳子の協力を得て、暗号の謎に挑む。