関西旅(4)茶文化ワークショップ<文徴明の茶 文人の茶>御礼 | 飲水思縁〜台湾華語・台湾茶人文教室準備中

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飲水思源とは中国語の四字熟語で、
水を飲んで、その源に感謝の気持ちを抱くということです。

お世話になっている日本で、
生まれ育った台湾の良さを伝えていくことをライフワークにしています。

*2015年関西篇*
関西旅(1)淡路島、奈良、高野山から・・・・・
関西旅(2)京都のスタートはフレンチ!?・・・・・
関西旅(3)魯山人の天才的発想、Y氏の濃厚な別世界・・・・・



昨日は友達を見送りに、久しぶりに羽田空港へ行ってきました。6日間一緒に泊まる友達に、学んだことと心に刻まれた言葉は多かったです。

さて、京都の茶文化ワークショップを経て、半月以上もたった今、反省を締めくくろうとし、そして、この場を借りて、ご協力の皆さん、ご参加の皆さんに感謝の意を申し上げたいと思います。

関西旅が決まった時点から、京都でお茶会を開こうと考えてました。

まずは京都にいるKさんに協力を求めたり、茶人peru さん、ギャラリーYDS さんに助けを請ったり、最後にゆい さんに仲間に加わってもらったりして、企画が一つにまとまって、お知らせしました。

学会発表をベースに京都へ茶文化のことを発信しようとする、最初から企画が無謀だと感じながら、茶友に宣伝を助けてもらったりして、遂にイベントを行いました。

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前田久美子 さん撮)

発表会、茶会を融合させたワークショップなので、しつらえをさせていただきました。ギャラリーYDSさんに展示中の二階堂明弘さんの片口、お皿(茶船代わり)もお借りしました。

ギャラリーYDSさんのご紹介で、二階堂さんとお話ししたことがありました。二階堂さんの展示中にイベントをさせていただいたのも、不思議なご縁を感じます!

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(ゆいさん撮)

最初の1時間目に、明代中期の茶文化と文徴明について、たっぷりお話しさせていただきました。

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(ゆいさん撮)

2時間目は、質問をお答えしながら、お茶を淹れさせていただきました。

最初は静かだったけど、ご参加の方の意見は、段々活発になってきました。後半のご質問は、全然想定外なことになってしまいましたけどw

文徴明に関して、質問してもらえなかったので、こちらから発表に関して、逆に皆さんに一つ質問させていただきました。

「文人である文徴明はなぜ9回も科挙の郷試に落第しているか?」と。

この質問から、明代は八股文という、唐代以来の文人の詩才を滅ぼす制度を導入したため、明代から中国の文人を意義付けるには、科挙に合格してるかどうかでは、通用できないことを主張したかったんです。

こんな思惑だったけど、今思うと、ワークショップでうまく伝わったかどうかは、やはり不安です。

事前に想定できなかった状況や、至らなかったことについて、ずっと反省してきました。ただ、「初めてのことだから」って自分を慰めても、次に繋がるために、今回の悔しかったことを少しずつでも、改善していきたいと思います。

またいくつか想定外の話題を記録します。

宋代闘茶に、淹れる器や、湯沸しなどで飲み比べしていることは、ご参加のMeixiang さんに教えていただきました。

中国の嫁入り道具に貴重な茶を入れた時代があったらしく、それは私に、ポルトガルのキャサリン王女がイギリスに嫁いだことを連想させ、その場で話しました。キャサリン王女が当時のヨーロッパで珍しかった紅茶と茶道具を嫁入り道具でイギリスに持ち込んだことは、イギリスに紅茶を流行させた原点でした。

最後に茶器と茶の組み合わせや、実用性という話題も出てきたけど、勉強不足で茶文化の流れとリンクさせられないこともありました。

でも、知らない、答えられないという気持ちは、決してマイナスなものではないと思ってます!まだ把握できない状況があるので、イベントを主催した自分の度胸を恐ろしく思ってる一方、身をもって、自分にもっともっと勉強させる経験ができてラッキーだと思います。

次もまた把握できない状況に陥るかと思うけど、それをイベントの醍醐味として考えたら、それをまた経験したり、勉強したりする繰り返しは、いつか、私を学生と呼べなくなるときへ繋ぐ糧だと思えばいいです。

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(前田さん撮)

文人の茶とは、知識や学問を目指す人たちの生活の茶だと考えてるから、よく親しんでいるジャンルから、三つのお茶をセレクトして、お淹れしました。

煎茶は特に山のお茶に注目して、手元にあるいくつかお茶の中から、つちや農園を選んだ経緯を少しお話させていただきました。後から気付いたけど、お喋りしながら、煎茶の2煎目と3煎目を両方ともお湯を直接茶葉に当ててしまいました!

渋みも、余韻も力強くて、半端なかったです。

前の日に紫砂壺で理想の白葉単そう包種を淹れたことができたから、なんだかイベント当日のこのお茶を薄く感じてました。万古焼が雑味を吸ってくれるけど、クリアすぎて慣れなかったかもしれません(笑)

村上躍さんの急須のチカラで、ぶれない蜜香紅茶を淹れることができました。

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(ゆいさん撮)

蜜香紅茶に、国立の青木屋の名菓子、武蔵野日誌を合わせました。そこに込めた思いはご参加の方と共有したいです。思いが叶えば、またここでご紹介するかもしれませんw

ちょっと重みのあるお菓子は、3種類パンチのあるお茶のあとに、調和してくれたのでしょうか。

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(前田さん撮)

3時間目にゆいさんのクイズ時間と、Kさんのお茶淹れは、ほぼそばで記録できませんでした。お二人がいてくれたこそ、私は安心して、裏方の仕事でその時間を任せることができました!

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(Kさん撮)

発表の雰囲気がとても伝わってくる一枚ですw

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二階堂さんの器と同じ時空にいれたことも嬉しかったです♪

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夜はゆいさん、ご参加の方と、ギャラリーYDSの店主さんと祇園近辺の川床を体験してきました。京都ならではの風情を味わいながら、関西ならではのネタを聞いて、楽しかったです。


東京に戻ってから、イベントのことはよく聞かれますけど、楽しいとか、失敗だとか、成功だとか、嬉しいとか、一言では言いきれない気持ちです。

一応、余韻は続いてて、まだ勉強したい、終わってない気持ちもあるけど、思いついた全てを次に活かすための糧にしましょう!

初めての関西のイベントは無事に開催しました。最後に、数えませんけど、ご協力の皆さん、ご参加の皆さん、応援してくれた皆さん、ありがとうございました。

博士課程の受験を経て、次に東京から出れば、パワーアップした茶をお届けしたいです!


*セクション*
14:00-14:40 Part1 「文徴明の茶」プレゼン
14:40-14:50 休憩
14:50-15:50 Part2 プレゼンについてQ&A/茶会
15:50-16:00 休憩
16:00-17:00 Part3 ワークショップ/茶会

*茶譜*
Part1 ウェルカムドリンク 焙煎包種茶
Part2 2015年 川根茶 天空の風
    2015年 坪林 白葉単そう包種
    2014年 花蓮瑞穂 郷公所コンテスト蜜香紅茶銅牌賞
Part3 2015年 凍頂 

*茶請け*
武蔵野日誌 青木屋


*協力者のご報告

茶語花香
南行徳で優韻茶書房という中国語教室を主宰していらして、今回のイベント、前半の裏方とPart3の茶人クイズを担当したゆいさんです。


*ワークショップにいらしてくださった方の記事をリンクさせていただきます!ご参加いただき、ありがとうございました。

Liu Xiang茶心(fb)
滋賀県の大津市で中国茶サロンを主宰し、シンガポール駐在時に留香茶芸で中国茶に親しまれたMeixiang さんのfbページです。


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