ネットで同時放送を見てると、たまたま次の番組は懐かしき『神雕剣侠』(ウィキペディア)の最新バージョンです。
このウィキペディアの項目をクリックすると、金庸の武俠小説はいかに中華圏で、多大な影響を及ぼしているかがわかります。
金庸の武俠小説は私にとって、活字好きになった入り口とも言えます。それは、中学校時代に全集を読み終わっても、時々手に触れたくなるものです。
特にこの『神雕剣侠』は、個人的に金庸のベストスリーに入る作品です。テーマはわかりやすく説明すると、男女の愛情への執着なんです。主人公たちの禁断の師弟恋愛を軸に、李莫愁というキャラクター設定や、絶情谷という想像上の空間設定の象徴性について、私は本やドラマで、何度ストーリーを見ても絶賛します。
ちなみに、主人公の楊過と小龍女は、金庸の小説の中で、有名な美男美女のペアで、過去からテレビドラマでも人気を博した組み合わせの数々がいました♪
親の代は1983年のアンディ・ラウvs陳玉蓮はしっくり来るかもしれないが、私達の代は1995年のルイス・クーvs李若彤が王道だと思う人達が少なくないでしょうw
金庸はあくまでも大衆小説作家で正統派の文学ではないと、主張してる人もいるが、彼は20世紀に入って以来、中華圏で最も影響力のある小説作家だと考えてます。
さて、本題に戻ります。
この二冊の本とのご縁を、面白く感じますw
先に間に共通の友達が多く、最近知り合った荷花さんに、この本の中国語版を貸していただきました。
その後、日本語版を読みたくなって、茶道を習ってる台湾人のLちゃんに、日本語版を借りました。
このご縁でわかったのは、森下典子の『日日是好日』は中国茶・日本茶と関係なく、お茶の世界の必携書であることです。
先に中国語版で気になってたところで、印をつけて、後から日本語版の表現をチェックしました。
久々に一冊の本をゆったりとした気持ちで読んだ気がしました。
せっかくなので、好きな段落をご紹介したいです。
*先生は両手を膝の前にそろえて置き、私たち生徒をちゃんと見てから、自然にすうーっと頭を下げ、一瞬止まったと思うと、おもむろに頭を上げた。
それだけだった。なのに胸を突かれた。(p70)
*決まりどおりのお点前にも、単純なおじきにも、人の体の動きにはその人の「空気」があった。体の動きは、それ以上の何かだった。(p74)
*そういえば、その人は、ずっと一人で本を読んでいた。老眼で、さすがに読むのに苦労するのか、少し読んでは、のんびりと庭を眺める。その姿が、廊下の行列のざわめきの中で、飄々と自分の世界を楽しんでいるように見えた。(p84)
*「昔から『三日、三月、三年』と言って、何事も三年が、長続きするかどうかの分かれ目なのよ」(p166)
『日日是好日』や金庸の小説などで感銘を受けるたび、私もいつか何かで人の心を動かせる人間になりたいと、こっそり思ってます。
気づけば、何事もそんな思いで走り続けてきたのかもしれません。
ところで、1995年の『神雕剣侠』主題歌は馴染みのない広東語なんですが、いつかカラオケで歌えるように練習します♪♪

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