さとうきび・とうもろこし、以前挙げたUBSの指数構成穀物 - 小麦・米・大麦 - の他に、以下の作物の利用もエタノール原料として検討されている、或いは過去に検討された、と読んだことがある。
・甜菜
・ライ麦
・キャッサバ
これらは農地で生産される食料だ。いずれも元々の栽培目的は直接にしろ(牛肉のように)間接にしろ人間の口に入れることだ。
「さとうきびやとうもろこしから抽出した炭水化物を発酵させてエタノールを製造し、自動車の給油口に入れる」という行為は、「人間の口に入れるべきものを機械の口に入れる」ことを意味している。
仮にバイオエタノールに自動車の燃料として人間が依存する社会が到来したとしよう。何らかの原因で世界の食糧生産が落ち込んだり、人口がさらに大幅に増加したりしたら、「人間の口に入れるか、機械の口に入れるか」は深刻な選択になるに違いない。
「農地で栽培した農作物から抽出した炭水化物以外の何か」をエタノール原料と出来ると非常に好ましい。
また、後で詳細を述べるが、穀物の澱粉からエタノールを製造するのは、実はあまり効率が良くない。
そこで注目されているのが、セルロースだ。
アメリカには「穀物メジャー」と呼ばれる会社がある。有名なのに Archer Daniels Midland という会社がある。NYSEに上場しているS&P500構成銘柄だ。
同じく穀物メジャーで商売敵の Cargill はとうもろこしからのエタノール生産に反対の立場をとっていると読んだことがあるが、Archer Daniels Midland はエタノール生産推進派で、農村地帯にエタノールプラントを建て自社生産・販売している。アメリカにおけるバイオエタノール生産量の4割を Archer Daniels Midland が供給しているらしい。
エタノールブームのおかげで米国産とうもろこしの輸出余力が減少する可能性はあるので、Cargill に一理あると個人的には思っている。また、アメリカ以外にとうもろこし輸出余力がたっぷりあるのはアルゼンチンくらいしかない。アルゼンチンの輸出余力はアメリカの4分の1程度だから、アメリカが輸出できなくなると事態は深刻だ。
Archer Daniels Midland の他にもエタノール生産会社はアメリカにたくさんあり、あるウェブサイトで見たところ少なくとも約40社はあるようだ。もっとあるかもしれない。
アメリカではとうもろこし澱粉からエタノールを製造している。
中西部で大量にとうもろこしが生産されている。とうもろこしと大豆の輪作が多いそうだ。連作すると生育が悪くなるからだ。
マメ科植物は根に微生物が寄生している。その微生物が空気中の窒素から硝酸化合物を合成するので、大豆は窒素肥料を「自給」できるし、収穫後の地中にその一部が残る。とうもろこしは窒素を大量に消費する作物だが、大豆と組み合わせて交互に栽培すると肥料を節約できる。
とうもろこし需要は家畜の飼料がもっとも多い。もちろん輸出もされている。日・台・韓・中、中東諸国など。アメリカのとうもろこしが無いと、我々の食卓には肉が並ばなくなってしまう。
その一方で現在急増している需要がエタノールというわけだ。
一部の州ではとうもろこしから製造したエタノールに対して補助金が交付されており、また連邦レベルでのとうもろこし生産に対する税制上の優遇措置がある。下駄を履かせてもらわないとガソリンと勝負できる状況にないことは、さとうきびと変わらない。
軍事政権下の1975年以来、ブラジルではさとうきびからエタノールを製造している。
今年からブラジルは石油を(netで)自給できるようになったが、長年輸入に依存していた。ブラジル政府はエネルギー自給と砂糖需要安定のために、さとうきびからのエタノール製造を進めてきている。
砂糖市況は不安定で、低迷時と高騰時 の差が激しい。さとうきび農家を安定して育成するには食用以外の用途は絶好のものと言える。
ブラジル政府は今でも「ガソリンに混ぜるエタノールの比率」は規制している。また、エタノール燃料をガソリンより税制上優遇しており、昨今のように石油が高騰するとエタノールが割安になり、需要が増える。
ブラジル国内でのエタノール製造の実態については、個々の農協・企業の情報を今のところ入手できていないので、詳細はよくわからない。エタノールを製造する企業が少なくとも300社程度はあるらしい。
バイオエタノールの原料は色々可能性はあるが、世間では主に3種類が念頭に置かれている。
1.さとうきび ・・・ ブラジルでさかん
2.とうもろこし ・・・ アメリカでさかん
3.植物の繊維質(セルロース)・・・ これはまだ研究中だが、脚光を浴びて はいる
糖を得られればエタノールを製造できるので、さとうきびやとうもろこしが入手できないと製造できないというわけではない。
米や小麦やじゃがいもや甜菜に含まれる澱粉や蔗糖からでも作れる。安く大量に炭水化物を得られるなら、さとうきび・とうもろこし以外でも構わない。現状では、さとうきびを大量生産できる環境だと、最も効率よくバイオエタノールを生産できる。
セルロースはそのままではエタノールの原料にはならない。何らかの方法で糖に分解しなければならない。
Biofuels としては、以下2種類が取りざたされている。
・バイオエタノール (bioethanol)
・バイオディーゼル (biodiesel)
前者は要するにエチルアルコール。"Bio-"と銘打っているのは、原料が生物系であることを強調しているだけの話。もちろん、その気になれば、そのまま呑めないこともない。(^^;) ガソリンの代替物。ブラジルでは100%エタノールで走る自動車もあるそうだが、ガソリンに混ぜて使用されることが多い。
後者は軽油の代替燃料。ディーゼルエンジン燃料用の油。軽油に混ぜて使用されることが多い。
UBSは3月1日から Biofuels Index を設定している。エタノールとバイオディーゼルの原材料の先物価格を加重した指数。対象銘柄は以下10銘柄。
・NYBOT sugar #11
・LIFFE sugar #5
・CBOT corn
・CBOT wheat
・CBOT rice
・WCE barley
・CME lumber
・CBOT soybean oil
・Eurex rapeseed
・WCE canola
Sugar #11 は粗糖で、sugar #5 は白砂糖。
WCE は、カナダの Winnipeg にある商品取引所のこと。
"Rapeseed" と "canola"はどちらも日本語では「菜種」で、後者はカナダで改良された品種。(マーガリンで「カノーラ」とパッケージに書いてあるのを見たことがある)
この他にも原料となり得る植物は考えられる。おいおい述べていく。
この話題、投資家の方々には、結構うけるのかもしれない。
読んでくださっている方々のうち少なくとも2人が biofuels (バイオマスから製造する液体燃料)に関心をお持ちだと分かった。(少なくともあと1名いらっしゃるかもしれない)
2月上旬に「UBSが biofuels index を設定する」と FT.com で読んで以来、この件についてはそれなりに調べてきたつもりだ。そこそこまとまった知識量になってきたと思う。
また、報道を見ている限りどうも国策として推進されそうな感触がある。
これまでに知り得たことを備忘を兼ねて書いておこう。
http://ameblo.jp/mattmicky/entry-10003137199.html#cbox
去年の7月にプロパンガスさんから問われて、好きな本を5冊挙げた。
その一冊として「新聞が面白くない理由」という本を挙げた。
この本によると、新聞の一面トップに載るような記事には、「官僚が組織内で作文した原稿を記者クラブに持ってきて記者たちに説明し、その原稿を記者が自社に持ち帰り、そのまま載せたもの」が多いのだそうだ。
そういう傾向(大手メディアの報道は官製報道そのままであることが少なくない傾向)があることを気にかけながら読んでいると、どうも「これは何かあるぞ...?」ということにぶち当たることがある。
今年に入ってから、特に3月に「大手商社がブラジルからエタノールを輸入しようとしている」という報道があったころから、気にかかっている。
・バイオエタノール(2030年までに全てのガソリンに10%混ぜる?)
・アジア諸国に対する省エネ推進協力
・夏と冬の気温差を利用した空調を2030年を目途に開発する(一体どんな設備なんだ?)
経済産業省と環境省、特に前者の動きがどうも気にかかる。
道を歩いていて、「これってひょっとして京都議定書対策?」と思ったこともある。
最近3年くらいで、「緑・黄・赤のランプをよくよく見たら、小さな光る粒粒の集まりだった」そういう信号機が増えた。東京都心では特に増えた。
発光ダイオードだ。
発光ダイオードは高い。同じ明るさだと蛍光灯の20倍くらいの初期投資が要るとあるところで読んだ。もっとも寿命は「目茶苦茶に」長いらしい。そして、電力消費が蛍光灯より少ない。全国で導入すれば、信号機分だけは二酸化炭素排出量を削減できることになる。もちろん、エネルギーの消費も減らせる。
何かが起こっているのだろうか。
FT.com 5月18日記事 "US State Department limits use of Chinese computers"
http://news.ft.com/cms/s/32864dee-e6c0-11da-a36e-0000779e2340.html
米国務省が聯想(Lenovo)製コンピュータの使用を制限するとのこと。
そりゃ、まあ、そうなるかもしれない。IBMと聯想では政治的に同じに扱うのは無理がある。
mattの入手している情報では、最近少しずつ日本企業がアメリカ政府調達の内輪へ参加し始めているのではないかと見ているが、中国企業が同じようにアメリカに浸透するのは長い道のりだろう。中共政権が続く限り同列で扱ってもらえる日は来ないと考える。
久しぶりにこの写真を見た。以前TVで少し見た。
5月17日 Yahoo! Japan より:
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060517-04438559-jijp-int.view-001
やはり、旅客機の主翼や尾翼は見えない。
昨年9月に <http://ameblo.jp/mattmicky/entry-10004057331.html
> で述べたが、ペンタゴンの周辺に旅客機の残骸を確認できなかった。このことはほとんど問題にされていない。本来ならおかしい。
ペンタゴン上空の防空システム(地対空ミサイルや戦闘機スクランブルなど)がなぜ機能しなかったのかも追及されていない。誰か軍関係者が更迭されていてもおかしくないが、誰も責任を追及されていない。