時系列では2016年の本放送があり、2017年放映の本作、そして2023の映画版となる。

ただ2023年の映画はこの純米吟醸純情編を観ていなくてもOK。

ドタバタあったものの、みんな元のさやに納まり主人公たちの人生に大きな変化は生じないからだ。

 

久しぶりに「ゆとりですが・・・」の世界に入り込んだので、人間関係とか一部忘れてしまっていたところもあったが、岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥の今では主役級の3人に、安藤サクラ、仲野太賀らの軽妙で毒のあるやり取りが、相変わらず心地よい。

 

個性豊かな人々がわちゃわちゃやっているのを、何やってるんだかなあ、と眺めるのがクドカンワールドの本質だろうか。

色々大変なことや悲しいこともあるけれど、つまりは収まるところに収まって、みんなハッピーじゃないの?という軽やかさが好きだ。

 

このスペシャルドラマにはメインのキャストに加えて、ビッグネームでは蒼井優が山路の地元の同窓生で登場。

また、売れる前の清野菜名や笠松蒋、山路の母親に梅沢昌代らが出演。

シングルマザー役の蒼井優の娘に、新井美羽が子役で出ていて、8年前はこんなにちっちゃかったのね、、、、と親戚の叔父さん気分に。

 

吉岡里帆もちょっとだけ出てきたが、このドラマの頃を境にぐっと演技力が高まった感がある。まだ本作のころは若さゆえの粗さもあったが、2018年の「健康で文化的な最低限度の生活」での主演以降は、本当に素晴らしい女優さんになっていった。

 

蒼井優はこういうサバサバした役が本人の性格に近いのか、魅力的だ。

松坂桃李は絶対コメディの方が面白い。

 

このドラマが作られたゆとり世代が流行った頃からもう10年近く経つ。

今ではZ世代がジェネレーションGAPの主役になりつつある。

どんな時代でも世代間のフリクションは起こる。

ドラマのネタには事欠かないということか。