すかいらーくの再上場について | メモらんだむ

メモらんだむ

思ったことを書くだけ

すかいらーくが再上場に向けて動いている。
同時に外食産業の経営環境がここ半年一気に悪化している背景がある。

ゼンショーのすきやも人員不足のため3月までに180店舗を開けられていない
などのすさまじいニュースが飛び交う経営環境。

日本の労働集約産業全体に訪れている大きな社会問題だ。
渋谷や青山などの店舗では夜間の営業スタッフ確保のため時給が1600円を超えた店も多い。

話をすかいらーくに戻すとすかいらーくやジョナサンは元々
人件費にかかる経費は32%程度の構成比だというモデルだった。
食材原価にも32%を回し、FLコスト(F=Food=食材、原材料費,L=Labor=人件費、労働力)合計でおよそ64%という形だったように思う。

これで最終的に残る経常利益は5%程度。
店舗利益で10%という形のモデルだった。

現状各店舗当たりの売り上げが以前のようにははじき出されないので
食材原価を26-27%をめどにしている形になっている。
人件費は人数当たり単価だけで言うと30-60%値上がりしているので、
人数割り当てを各店舗で減らすということになる。

結局はサービスレベルは向上しないのみならず、食材原価の圧縮も伴い
味がまずくなる。食材をけちり始めると味への影響はすぐわかるものだ。

FLコストをなんとか低くしないと利益が出ない。
そこで人件費を削る。一店舗当たりの社員数が以前は2.2名だったのだが
現在では1名。下手をすると1名で2店舗見なければならない状況になっている。

人件費を削る大命題が出ている中での判断だ。
結局、店長自身も人件費を削るために仕事をしているので
シフトが残業で超過してしまうよりは「自分の残業を減らせば何とかなる。」
と判断するようになる。

結局超過労働を自己判断で行うことになって
それでも、自分の超過時間をカットして見せない形にして報告する悪循環に陥る。
外国人労働者の教育の仕組みも帰属意識が高くなる工夫もされていない。

ガスト業態とすかいらーく業態、ジョナサン業態の違いが全く分からない状況にも陥る。
総ガスト化現象のようなもの。

こうした、外見やザクっとした推理要因だけでも
すかいらーくはかなり苦しくなると思う。

外食産業全般の話ではあるが、再上場まではよいがそれ以降の成長率をどのように
証明していくのか?新たな成長モデルを模索しないと内装を変えるくらいではどうにもならない。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

すかいらーく、再上場25日申請 時価総額3000億円超

 すかいらーくは2014年4月25日、東京証券取引所に上場を申請する。承認を得て9月末、8年ぶりに再上場する見通し。時価総額は3000億円台とみられ、外食首位の日本マクドナルドホールディングス(約3700億円)に迫る。上場で調達した資金を使い今期は駅前を中心に30店開くなど新規出店を本格的に再開する。

単身者らも使いやすいように2人掛けのテーブルを増やしている(都内のガストの店舗)
画像の拡大
単身者らも使いやすいように2人掛けのテーブルを増やしている(都内のガストの店舗)
 ファミリーレストラン「ガスト」を中心に約3000店を展開するすかいらーくは、2006年にMBO(経営陣が参加する買収)で上場廃止。11年から米投資会社ベインキャピタル傘下で改革を進めてきた。

 すかいらーくは上場時に数百億円の新株を発行する。調達した資金で新規出店に加え、シニア層や単身者らも使いやすい店に改装したり、工場や物流網の整備も進めたりする。

 景気の回復基調を背景にファミリーレストランの業績は堅調だ。日本フードサービス協会によると13年のファミレスの売上高は前年より3.3%増と00年(3.6%)以来の高い伸びだ。

 すかいらーくの13年12月期の連結売上高も前の期比1%増の3323億円。消費増税後の4月もガストでは期間限定で100円値下げした主力の「チーズINハンバーグ」の販売が好調だ。本業の稼ぐ力をはかる指標となるEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は1%増の380億円だったようだ。

 すかいらーくは16年12月期までの中期計画で、再上場をテコに年平均2%程度の増収と同5~9%程度の利益(EBITDA)成長をめざす。

 同社の全株を保有するベインは取締役を送り込むなどして、すかいらーくと一体で経営改革に取り組んでおり上場に合意している。株式の3~4割程度を売却し、残りは当面保有する。再上場後も筆頭株主として経営を支援するとみられる。