前職の会社員時代の話。
大きな会社だったので、社内でいろいろな方と仕事をする機会がありました。
ある日、初めて話した若い女性社員に、
「松本さんには気をつけろ、と噂がありますよ」
と言われ、うろたえたことがありました。
いや、何もしてないし!
(うろたえるところがそもそも怪しいが)
「松本さんと話してると、自分の本音言っちゃったり、恋バナ話しちゃったりするって、何人かが言ってました」
と。
もちろん私はそういう話を聞き出そうとしているわけでもなく。
ただ、「うん、うん」言って聴いていると、確かにいろんなことを話してもらえる時もありました。
おそらく、この、
「うんうん」
というリアクションが良かった(?)のかも知れません。
意見もはさまず、
「うんうん」
言うのは、相手を受け入れることでしょうし、肯定することにもなしますし、
大きな意味では相手の存在を「ほめる」ことにもなるのでしょうね。
最近でも、私が勉強会や講座を受ける時に、
「松本さんがいると、話しやすいわ」
なんて言ってもらえることも多く、
これも、
「うんうん」
と小さな声を出して聴いているからなのかもですね。
この、
「うんうん」
は、実は私はある方の真似をしてそうなりました。
前職でまだ私が契約社員だった頃に、支店の中の大勢の社員の前で発表をする機会が何度かありました。
いつもかなり固い空気。
自分が伝えていることが正しいのやら間違っているのやら不安になりながらの発表でした。
その場にある時、本社の社員が参加されました。
一番後ろの席に座られます。
そして、私に限らず、誰かが発表する際に、本当にかすかな声ですが、
「うん。…うん」
と頷いてくれていました。
それがチカラになって、いつもより自信をもって発表することができました。
「うんうん」
と言うだけで、ずいぶんと人のチカラになるもんだな。
なるべく意識して、「うんうん」言おう。
まあもちろん、それからいつでもそうできたわけではありません。
ただ、
「松本さんには、気をつけろ!」
と、たまに言われたりするくらいに、こんなおっさんでも話しやすいと思ってもらえる時があるのなら嬉しい限りです。
小さなリアクション。
それだけで十分に、相手を受け入れて、認めて、肯定して、ほめることになりますよね。
無反応が一番寂しいですし。
マザーテレサも言った、
「愛の反対語は、無関心」
「うんうん」言う、反応する、リアクションする、それだけで十分に愛の始まりなんだと思います。
「ボケたらツッコむ」
これも愛。
ボケた時でも、まじめな話の場合でも、
一番しんどいのは、
「スルー」
無反応、無関心ですよね。
リアクションは「ほめる」の始まり。
リモートの時代。だからこそ、リアクション盛り気味に、まいりたいと思います。
今日もイイ日に。