保守派が望む政治は今の自公政権ではやはり無理なのか…長尾たかし前衆議院議員と語った日本の安全保障 | 松田学オフィシャルブログ Powered by Ameba

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日本を夢の持てる国へという思いで財務省を飛び出しました。国政にも挑戦、様々な政策論や地域再生の活動をしています。21世紀は日本の世紀。大震災を経ていよいよ世界の課題に答を出す新日本秩序の形成を。新しい国はじめに向けて発信をしたいと思います。

 公明党、そのバックに中国、日本の安全保障を決めようとするたびに、最終局面で彼らに骨抜き化されてきた…こう語る自民党の長尾たかし前衆議院議員は、対談で、自らがかつていた旧民主党よりも自民党は保守派の比率が少ないと嘆いておられます。

 そもそも真の安倍派は少数派だった、安倍氏は自民党では無理だと思っておられた、だから、野党側での保守勢力の台頭を望んでいた。

維新を大事にし、それに国民民主、参政党…政党として一緒になるのではなく、法案ごとに連携していくことを考えていた。

 今回の対談の中で取り上げたセキュリティクリアランスについては、長尾氏は法案審議に向けて公明による骨抜き化がなされることを懸念し、サイバーセキュリティについては、それに必要なサイバー攻撃を可能にするための議論すら政府自民党は提起していないと指摘しています。

 対談を通じて感じたのは、要するに、トップがダメだということ。公明党や学会の中にも安全保障観を同じくする人々は多く、「山口那津男を替えないと」との声も…。若い層の意識は変わってきているようですし、政権のうまみを知った同党には、安倍氏が平和安全法制に賛成させたように、強く言えば従う。なぜなら、連立から離脱したくないから。

 トランプが再選されたら、安倍氏のようにきっちりとモノが言えれば、日本の真の独立のチャンスになるが、今の自民党のトップはそうではない。

 やはり安倍氏暗殺で日本が失ったものは保守政治でしたが、これは日本を失うことにもつながりかねません。自民党のマイノリティである保守派の立場から、長尾氏には本音を語っていただきました。

 

◆『長尾たかし氏に訊く!待ったなし!日本の安全保障 サイバー防衛・セキュリティクリアランスは必須』ゲスト:前衆議院議員・自民党 長尾たかし氏

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●セキュリティクリアランス(SC)

SCは高市大臣はいつも鼻息荒い。最初は岸田さんやりたくなかった。最初に高市氏が経済安保担当大臣になったときに岸田さんから言われたのが、中国の名を出すな、本国会で法案出すとは言うな、だった。SC法を成立させたくない人たちが間違いなくいる。

前任の小林大臣の時の経済安保推進法、あのときはSC入っていた。しかし途中で、いちばん大事なSC法が抜かれた。公明党…土地も売買規制でなく、利用規制にしろと。8合目か9合目いつもで抜かれる。仏作って魂入れずのところで、高市さんが引き継いだ。

世論もあり、やっと入れることになった。予算関連法案でないのでGW明けの審議、そこまでに崩れしないように持っていかねばならない。4月中旬ぐらいから左派勢力が邪魔しに来るだろう。誰でも調査受けますと喧伝されるだろう。国が持っている機密情報にアクラスしたい人が、できるようにするために調査してくださいというものなのに。

岸田さんがなぜあんなことを高市大臣に言ったのか、公明との関係か、自分の考えか、わからない。SCは要するに対中政策。ロシアよりも中国。中国と懇意な公明党から、土地売買と同じ類の骨抜きが小林大臣のときになされたのだろう。

 

●サイバーセキュリティ(CS)

CSは海外のサーバーのサーチが大事。サイバー攻撃を軍事的な先制攻撃ととるかどうかの議論はやらないとならない。攻撃に決まっている。法律がないなら、アタックをかける技術を。民間はやっている。「防御こそ最大の攻撃」という理屈は成り立たない。ホワイトハッカーの会社から言わせると、アタックできなければ防御もできない。

日本ではさらに、警察、防衛などネットワークが縦割り。だからセキュリティがさらに脆弱になる。民間のホワイトハッカーのアドバイスを聞く局面だ。政府で雇うためには高額な報酬も必要。数億だ。

専守防衛、通信法、国会では?アタックこそ必要だと、部会では言ってはいるが、国会質疑でやったとしても、政府からはゼロ回答になろう。それを議事録に?ならば今は後回しに、となる。目に見えた議論に発展しにくい。

サイバーアタックが武力行使かどうかはいろんな専門家の意見を聞くだけで、政府としてとりまとめたという話がないから、深刻だ。そもそも誰もが納得いく提言などない。左派系メディアはいくらでも騒ぐ。それを怖がってはダメだ。

 

●公明党はネックなのか?

公明党の議員と話をすると、意外と安保でも共通項が多い。でも、トップがおかしい、と。山口那津男ではダメだ、一緒にされたくないという地方議員が何人かいる。トップを替えるしかないと。なぜ宗教やっているのに選挙ばかり?若手から批判。雰囲気が変わってきている。学会信者からもトップがダメだという人がいる。

日本の直面する状況をみたら、誰もがおかしいと思うだろう。公明党は絶対に連立から離れない。下駄の雪ではなく、下駄のガム。いったん政権に入ると、そのうまみを知ったから、離れない。だから強く言えばいい。日本の国益にならないと。

平和安全法制のときに安倍さんは山口さんに滔々と説いた。あの公明党が賛成するとは思わなかったが、言い切れば、賛成する。権力から離れたくないから。

 

●トランプ誕生で日本は?

安倍さんがいない。だからトランプ誕生で日本は大丈夫はでない。上川陽子を次の総理に?米国から見たら自由に操れる。トランプさんはイレギュラーが多いが、安倍さんだから言うことを言えた。衝突はあっただろう、あったから信頼関係に。

バイデン政権の今より日本はもっと大変になる。しかし、バイデン政権では日本の未来が見えない、米国にあらゆるものが吸い上げられる。ただ、トランプ大統領再選で日本が大変になっても、防衛など自分でやらねばならなくなる。トランプ政権から、もう守らないと言われたほうがいい。その先には日本の真の独立が待っている。

 

●真の安倍派はもともと少数派

岸田氏は今年の施政方針演説でも、自分の在任中に憲法改正をと言ったが、それは言ってみただけ。秋の臨時国会の演説で最初に言った。だが、国民投票の前に180日の周知期間が必要だ。昨年秋の臨時国会で条文を出して、ようやく今年の6~7月。ということは、自分の任期中ではそもそも無理。とりあえず読んでいるだけ。本気なら昨年秋にやっていたはず。

トランプで問われる日本の自立に向けた力を自民党が発揮できるか?安倍さんは総理在任中も自民党だけでは無理と思っていたと思う。公明党が足を引っ張る。数が足りない。そこで維新、国民民主、参政党、日本保守党、野党の側に同じ価値観で賛同してくれる勢力を作ることも是としていたのではないか。

いま野党の側に保守勢力が生まれてきたということは、一緒に政党活動ではなく、この法案について大同団結と。安倍さんは当時から考えていた、だから維新を大事にしていた。

安倍派がこうなった。清和研の中には安倍派と福田派がいる。総裁選の時、安倍派は高市派、岸田派、河野派に三分裂した。真の安倍派は元々少数派。しかし安倍氏が官邸にいたから、安倍氏の政策を霞が関も応援したので、結果として自民党も保守っぽく見えていた。

自分がかつていた旧民主党のほうが保守派の比率は高かった。自民に移って、保守派は少数派だと強く感じる。安倍政治は自民党のマイノリティ。「我々は少数派だからね」と安倍さんはよくおっしゃっていた。参政党のことも、もし安倍さんがご存命なら保守党も…野党の側での保守勢力の台頭を望みたい。(いい形での連携を。)