松田まなぶのビデオレター、第23回は「日本の強さと弱さ、自主憲法に繋がる国家戦略の形成」。 | 松田学オフィシャルブログ Powered by Ameba

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日本を夢の持てる国へという思いで財務省を飛び出しました。国政にも挑戦、様々な政策論や地域再生の活動をしています。21世紀は日本の世紀。大震災を経ていよいよ世界の課題に答を出す新日本秩序の形成を。新しい国はじめに向けて発信をしたいと思います。

 自国の理想像を描くことを軸とするという点で、自主憲法制定と国家戦略の形成とは共通項があります。
 かつて日本維新の会が次世代の党と分党した背景の一つには、「憲法改正」とは異なる意味での「自主憲法制定」とは何かについて、明確な定義がなかったことによる混乱があったように思います。
 自主憲法の根本的な意味であると私が考える「日本はどのような国づくりを目指すのか」を中軸とするものが、実は、国家戦略形成の方法論です。
 今回は、この5つのステップから成る方法論に即して日本の未来像を考えてみるという試みを開始してみました。

松田まなぶのビデオレター、第23回は「日本の強さと弱さ、自主憲法に繋がる国家戦略の形成」。チャンネル桜、12月2日放映。
こちらをクリックすると、今回の松田まなぶの動画を見ることができます。



以下、番組でご紹介したパワーポイントを掲載します。
 国家戦略形成の方法論に即して日本の将来像を考えてみると、次のような仮説が導かれました。

まず、戦略形成に共通の方法論は、5つのステップから成ります。


 ステップ1、つまり、「国内外の潮流をつかみ、日本の課題(テーマ)を発見する」について簡単にいえば、国内的には、人口減少、超高齢社会、一人当たり生産性の向上の必要性などがあり、国外では、日本の近隣に世界で最も成長力の高いアジア太平洋地域があり、このままではそこに「中国が主宰する国際秩序」が形成されかねない中で、日本はいかなる独自の存在を目指すのか、といったテーマがあります。

 次に、ステップ2、「日本の強さと弱さは何かを把握する」、まさに日本のパワーアセスメントですが、ここで私がかつて言論NPOで参加した議論をまとめたのが、次の2つのパワーポイントです。日本を10程度の分野に分けて、それぞれについて「先進度」、「強靭性」、「影響力」の強さ弱さを評定します。10×30の要素についてです。


 強さ弱さを縦軸とし、横軸を「戦略的重要度」の大中小として、日本の有識者の皆さんの議論を集約したのが、次のような「戦略マップ」でした。日本が徹底的に活用すべき日本の強さは、この図のいちばん右上の箱に入ったものです。「経済の強靭性」、「大衆文化の影響力」、「科学技術の先進度」、「環境の先進度」の4つが「国際比較でみて圧倒的に強く、かつ、その活用が戦略的に重要」と判定されました。


 さらにステップ3へと議論を進めます。上記の4つの要素について、その強さをもたらしている日本の本質的な強さは何かを、私は考えました。


 そして、ステップ1と、ステップ2を踏まえて、「日本人がアスピレーション(熱望)と納得をもって追求できる「可能な限り理想的でかつ現実的な」日本のアイデンティティー(自分の姿)」とは何かについて、3つの仮設を導きました。


 多くの衆知を集めてこうした議論を進めていくことが、「新しい国づくり」に向けた国民的合意につながるものと考えます。
 このような営みを伴う自主憲法制定であれば、それは日本人が納得する「未来へのストーリー」へと結実し、日本は自国の潜在パワーを十全に花開かせることになると思います。
 
 この議論、さらに続けてまいります。