<追伸>松田まなぶのフィリピン訪問、カジノの視察 | 松田学オフィシャルブログ Powered by Ameba

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日本を夢の持てる国へという思いで財務省を飛び出しました。国政にも挑戦、様々な政策論や地域再生の活動をしています。21世紀は日本の世紀。大震災を経ていよいよ世界の課題に答を出す新日本秩序の形成を。新しい国はじめに向けて発信をしたいと思います。

マニラの圧巻、巨大リゾートホテルで見たアジア

 次世代の党の最初の議員外交として9月1日~3日にフィリピンを訪問した際に、2日目の夜中の自由時間に私が単独行動で訪れたのが、マニラ湾に面し、かの有名なマニラの夕陽をことのほか美しく堪能できる位置にある巨大リゾートホテルの「ソレア(SOLAIRE)」でした。フィリピンでは指折りの大財閥のエンリケ・ラゾン氏(スペイン系)による事業で、昨年3月にオープンしたばかりですが、カジノを目的に訪れる中国富裕層を顧客の中心としながら、早速、大成功しているようです。さらに隣接敷地の拡張工事で年内にもフェーズ2が完成すれば、ソレアは、あの特徴的な建物外観でも世界的に有名なシンガポールのマリーナ・ベイ・サンズ(3つのビルを屋上庭園が連結)と同規模になるそうです。「ソレア」とは、美しいマニラ湾の朝日と夕陽をイメージしたソル(太陽)と、マニラ湾に吹く心地よい風と空気(エア)を合成させた名前だということです。

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「左から、ジェイソン・ディーンさん、私、トマス・アラシ社長」

 私がこのカジノホテルを訪問することになった動機の一つには、私自身が衆院内閣委員会で統合リゾート法案の審議に深く関わってきたということがあります。今は継続審議になっていますが、前通常国会で、本法案をなんとか審議入りに漕ぎ付かせる上で、同委員会の理事として現場で最も汗をかいていたのが私でした(このことは、あまり世間には知られていませんが)。秋の臨時国会では、この法案は本委員会で本格的に審議され、可決される見込みですから、今後の審議の上でも、諸外国のカジノをこの目でよく見ておくことには意味があると思いました。
 現に、内閣委員会は各党理事を中心に、通常国会閉会後の7月に、カジノの視察を中心とした海外出張をしています。自民党の平井たくや理事などからも、松田さんは当然、この出張に参加するだろうね、と声をかけられていましたが、当時は、日本維新の会の分党が決まり、まだ次世代の党が立党する前のタイミング。所属国会議員の海外出張に誰が行くかは党の国対が決めますが、本件はどうも維新側が仕切っていたという事情もあったのか、昨年海外出張した私は今年は遠慮すべし、との裁定がなされたようです。何事も公平な順番待ち。あきらめざるを得ませんでした。
 転んでもタダでは起きない、というほどのことでもありませんが、たまたま私の知人がこのカジノリゾートホテルと関わりを持っていることを知り、せっかくフィリピンに行くならと、現地の関係者を紹介していただいた次第です。
 ただ、私自身は、これまでも海外を訪れた際に、いくつかのカジノを訪問したことがあります。それらと比較しても、このソレアは本格派でスゴい、という印象でした。
 私を案内してくれたのは、このホテルを経営する法人の幹部であるジェイソン・ディーンさん。カナダ人で、90年代の日本の金融危機の際の長銀の破綻処理にも深く関わった某米国インベストメントバンク(投資銀行)の出身者この金融の仕事そのものが、投資先を格付けしながら顧客に債券を売りつける「利益相反」であることに矛盾を感じて、ホテル業に転向したそうです。儲けたいなら、かつては金融、いまはカジノに中国、といった流れでしょうか。
 この法人の社長であるトーマス・アラシ氏も、私を出迎えてくれましたが、彼も著名な米国金融資本の出身、日本にも滞在経験があるそうです。
 ディーン氏のご案内で、ソレアの施設をくまなくご案内いただいただけでなく、現在24時間体制で建設中のフェーズ2の工事現場も、ヘルメットをかぶって、靴を粉塵だらけにしながら、ご案内いただきました。
 その時の印象は、先日のブログ記事でも紹介したとおりです。ここに再度、引用させていただきますと…、「VIP専用フロアのスイートは専用プール付の広大な部屋で、贅を尽くしており、1億円以上賭ける客が対象だそうです。日本人の感覚では考えられないダイナスティーぶりで、IRでこれからカジノを解禁しようとしている日本で、このようなリゾートビジネスが本当に成り立つのかと一瞬、考えてしまいましたが、ここでの顧客の大半が中国人だそうです。日本人観光客も増えており、日本語サービスを導入しようとしているようですが、確かに、中国人富裕者の富裕ぶりは桁違いですから、日本にも巨額のおカネを落としてくれるという計算なのでしょう。日本への進出も視野に置いているという説明でした。」
 その他、深夜のディナー(このホテル食事も相当美味しいようです)をご一緒しながら、ディーンさんと、英語でいろいろな四方山話をいたしました。

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「フェーズ2の建設現場。この中には巨大な劇場も。」

 さて、次世代の党としての今回の出張の本来の目的である「議員外交」の方は、大変な成果をあげたことをこのブログでも2度にわたりご紹介させていただきました。国際社会では高い関心を集めているこの成果も、日本国内では内閣改造に隠れてほとんど報道されませんでしたが、私の地元、神奈川新聞は報道してくれました。その記事を添付します。
 次世代の党の国会議員とフィリピンの国会議員が合意文書に署名したことに関する神奈川新聞の報道です。↓
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(クリックして拡大)

今回のフィリピン訪問の全体については、次の2つの報告記事をご参照ください。
松田まなぶ フィリピン訪問<その1>
松田まなぶ フィリピン訪問<その2>


 カジノの話に戻れば、私は先般のテレビ番組でも申し上げたように、これから日本が統合型リゾート(IR)を推進していくに当たっては、単にカジノを導入するということだけでなく、その地域の特性を活かした日本型リゾートをまず考え、それと調和するような施設の一環としてカジノを位置づける工夫が大切だと思っています。ソレアとしても、日本にもし進出できるなら、日本の国柄と調和したリゾートホテルのあり方を模索したいということでした。

カジノを取り上げたテレビ神奈川の私の番組については、こちらをご覧ください。

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「ホテルのどの部屋も快適そのものに感じます。」

 カジノ解禁の上で必要なのは、その公的目的を明らかにすることであり、利益の国庫納付などについて、その点を明確にしていかねばなりません。パチンコとの関係もどう整理するかという課題もあるでしょう。いま、次世代の党では、IR法案についても修正案を検討中です。来たる臨時国会では、本法案についてさまざまな論点から充実した議論が行われることを期待するものです。