Q&A3990 フェリングなしでの刺激は? | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 2020.11.1「Q&A2735 変性卵の多さに心が折れそうです」で質問した者です。

 

4回目ショート法の時の卵で第二子を授かり、去年冬より第三子の治療をしております。

採卵5:4回目と全く同じ刺激で二つ胚盤胞ができ、移植しましたが陰性でした(ひとつは6日目3CC凍結せず)。
採卵6:フェリングが枯渇したため、D2から6日間刺激、D8に18ミリの卵胞2個、ほか小卵胞、E2が368でトリガー、D11採卵。胚盤胞にならずでした。

①採卵しようと思っていますが、フェリングで刺激した時しか凍結できていないので、もう可能性は低いのでかもしれないと思っています。低用量hCGを注射する方法も調べましたが保険内での治療しか考えておりません。どのように刺激したらよいと思いますか。
②2人目をホルモン補充周期で移植し、癒着胎盤のため子宮動脈塞栓術をした上で子宮鏡下で手術しました。そのため、5回目の採卵でできた胚盤胞は、自然周期(レトロゾール)周期で移植しました。グレードもよく、SEET法もしていたのにかすりもしない陰性で、ホルモン補充周期で移植したらよかったと後悔しています。先生ならどのように移植しますか。

 

A 

①存在しない薬剤を使うことはできませんので、フェリングに最も近いFSH/LH配合比であるHMG富士をお勧めします。なお、低用量hCGは自費でしか使えません。
②2人目を妊娠した際と同じ方法(ホルモン補充周期)をお勧めします。

 

なお、このQ&Aは、約3週間前の質問にお答えしております。