Q&A3989 突発性難聴でプレドニン服用 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 46歳、AMH 0.42、不妊治療6年目


採卵を続けていますが、採卵数は毎回1~3個、採卵28回で胚盤胞になったのは4回のみ。そのうち3回は3月採卵です。現在採卵周期で刺激中なのですが、突発性難聴となり、プレドニン1日目5㎎×3錠(夜のみ)→2〜3日目6錠→4〜5日目4錠→6〜7日目2錠で終了となる予定です。2日目には耳もすっかり良くなりました。

主治医に確認したところ、プレドニンの大量投与があるので本来であれば採卵延期。自己責任で採卵するのは構わないけど…。という回答があり、私としては今月を逃すと一生後悔しそうなので、採卵をする予定で考えています。プレドニンを30㎎から減量しているのですが、この量での卵子への影響、採卵への影響を教えていただきたいです。

 

A プレドニンなどのステロイドホルモンは、生きるために必須のホルモンであり、様々な疾患のためにプレドニン服用が必要な方がおられます。そのため、妊娠中もプレドニンを使用するケースが少なくありません。使用頻度が高いため安全性の確認ができており、妊娠中のプレドニンは15㎎まで安心して服用できます。また、採卵周期や移植周期にプレドニンが悪影響になることを明確に示した論文はありません。逆に、プレドニンには卵胞発育促進作用があるため、採卵周期にあえてプレドニンを服用して頂くことも少なくありません。さらに、抗セントロメア抗体陽性の方はプレドニン15〜20mg服用しながら採卵を目指します。プレドニン30㎎が2日間、20㎎が2日間程度では、大量とは言えないと思います。

 

なお、このQ&Aは、約3週間前の質問にお答えしております。