Q&A3936 40歳、第2子の移植で相談 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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Q 40歳、第2子の移植について質問

38歳 AMH 1.69、ショート法で採卵し、3日目8G1、5日目4AA、4BA、4BC、4BC、6日目4BC、BL2の7個受精卵ができました。
1回目移植(ホルモン補充周期) 4AA→hCG30で化学流産
2回目移植(ホルモン補充周期) 4BA→妊娠→出産

血栓の既往があり、プロテインS活性が低下しているため、移植周期開始よりバファリンを、陽性反応後からヘパリンを開始しています。残りの胚があまりグレードがよくなく、これで妊娠できるのか危惧しております。多胎は避けたいものの、なるべく保険診療の3回以内で妊娠したく、移植の順番等アドバイス頂けたらと存じます。

 

A 私なら、下記の順に3回の移植をプランします。

①3日目8G1

②5日目4BC+6日目4BC

③5日目4BC+6日目BL2

 

3日目8G1は3日目のトップランクの胚であり、胚盤胞の4AAに相当します。ここが勝負と考えると、最初の移植の前に潰しておきたいのは、慢性子宮内膜炎(CD138)と着床の窓(ERPeak)の検査です。この2つは出産後に変化する可能性があり、異常があると全く妊娠しなくなります。この2つを確認してから最初の移植に臨むのが良いでしょう。