Q&A3787 21w死産1回、流産3回 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 現在39歳。以前にも回答いただきありがとうございました。

 

2019年 21w妊娠高血圧腎症で死産

2021年 9w流産、6w化学流産

2022年 2回目採卵で12個胚盤胞

    8w流産(5日目5AA)

    4個移植陰性

2023年 TRIO検査でラクトバチルスが少なめ→乳酸菌投与

    7w流産(2個移植)枯死卵

    2個移植陰性

 

残りの胚は、6日目6BA、3BB、5BAです。BMIが気になりダイエットを頑張ってましたが、落とせても6Kg程度で、怪我をしてしまい、結果も出ず時間もなく八方塞がりです。保険適用はあと1回(2個移植)です。自費採卵は現実的ではなく、最後の1つを自費で移植して不妊治療は終了予定です。

①どの胚を優先して戻すべきでしょうか。
②TRIO検査で異常なくとも胚移植前に子宮鏡検査した方が良いですか。子宮鏡検査をする場合は、卵管采の癒着等見ていただき、結果によっては人工授精を数回だけするつもりです。
③CD138もしたいのですが、居住県では実施施設がなく現実的ではありません。

 

A 

①6BA+5BA→3BBの順番が良いでしょう。
②EMMA/ALICE検査は細菌検査であり、慢性子宮内膜炎(CD138で診断)や子宮鏡検査の代わりにはなりません。したがって、子宮鏡検査は実施しておいた方が良いです。なお、卵管采の癒着を見る検査は、子宮鏡ではなく腹腔鏡です。全身麻酔と入院が必要で大掛かりな手術的検査になります。
③ぜひCD138検査をやっておきたいところです。リプロダクションクリニックでは、月経終了後〜数日以内に初診のご予約をお取りいただければ、初診時にCD138細胞を調べる検査(リプロではBCE検査と呼んでいます)の実施が可能です(結果は2週間後にわかります)。遠方から来院されBCE検査を受けられる方も少なくありません。

 

なお、このQ&Aは、約3週間前の質問にお答えしております。