Q&A3531 25歳、AMH 2.35、第二子妊活中で相談 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 現在25歳、AMH 2.35、第二子妊活中


初めての妊娠は21歳の時、自然妊娠でした。排卵障害があり生理周期は45-60日で多嚢胞性卵巣ではなく、LHRHホルモンの分泌が少ない事による排卵障害です。妊娠中も色々ありながらも無事出産もし、2021年8月より二人目妊活を始めました。同月に妊娠反応が出たものの化学流産になってしまい、そこから上記の排卵障害もあったのでクリニックにてタイミング法を行いそこからしばらくかすりもせずでした。


タイミング法を始め6周期目でやっと妊娠反応が出たものの子宮外妊娠になり、低hCGだった為この時はMTX療法を選択し、卵管は温存をしました。そこからまた妊活を再開し、今年7月妊活を開始してすぐ卵管造影を行ったところ両側の卵管が通過性はプラスだが、両側の卵管は同じ条件程ところどころ狭窄している部分があり主治医からはFT手術or体外受精の二択を勧められたので体外受精に進みました。

 

9月にPPOS法にて採卵、高刺激を行なったものの採れたのはたった3個(うち1個正常受精、うち1個3PNによる異常受精、うち1個は未熟卵)で胚盤胞になったのは4ABの1個でした。生理が来てからすぐ移植周期に入り移植をしましたが、移植をした翌日から立っていられないほどの脂汗、下腹部痛、発熱がおき、病院に行ったところ、白血球とCRPの値が上昇していた為、子宮周辺で炎症を起こしている可能性が高い事を指摘され入院。抗生剤の点滴を数日打ち、何とか解熱しました。その後無事に両方の数値も下がり、退院致しました。

この周期はホルモン補充周期での移植だったんですが、BT5から生理様出血が見られエコーもしていただき、生理が来るのには確実に早いし薬もしっかり使っていたので診てもらったところ子宮内からの出血なのは確かとの事でしたが、生理とは断言されませんでした。この時点でP4の数値は8でした。先生もなんでこんなに出血しているのかわからない状況で、私は炎症起こしたからかな?と考えていましたが結局今でも当時の出血は炎症との因果関係があったのかはわかりませんでした。その後ずっと生理2日目の出血のままBT9の判定日を迎え、これだけ出血しているのだからと私も先生も諦めていましたが、hCG 19と超低hCGでしたが妊娠反応は+でした。それからも出血は続き個人的には薬もやめたかったのですがここから挽回する人もいるからまだ薬は続けるようにと言われBT13に再判定日でその日に更にhCGが低くなっていたので薬は中断しました。その後も出血はずっと続いていたので子宮収縮剤を処方してもらいやっと落ち着きました。
 

先生からは今後の事について話され、今回子宮周辺の炎症という事で7月に行った卵管造影で両側の卵管に腫れた部分があったのでおそらく卵管水腫で今回の炎症が起きたとの事。先生的には今後自然妊娠はできなくなるが、体外受精成功率UPの為と同じ事を繰り返さない様にと両側卵管切除を勧められ11月に両側の卵管を切除しました。そして旦那さんの転勤もあったのでこれを機に別の病院に転院をし体外受精を行うところなのですが、初診で第一子を出産後からダラダラ続く生理が気になり聞いたところ帝王切開瘢痕症候群の可能性があるとの事。子宮鏡検査をやった方がいいと言われ結果によっては子宮を縫い直す手術を、と言われましたが、この間も手術をして私的には2〜3回目の移植は手術をせずに挑みそれでもいい結果につながらなかったら手術をと考えてます。

①PPOS法での採卵でしたが卵が3つしかとれなかったのですがこれは私には刺激法が合わなかったのでしょうか。
②卵管水腫があった為それが悪さをしおそらく炎症を起こした可能性が高いと言われ卵管切除しましたが、それでも繰り返す可能性はありますか。
③帝王切開瘢痕症候群だった場合、すぐに手術を受けるべきでしょうか。1〜2回胚移植にチャレンジをしてみてもいいのでしょうか。
④ホルモン補充周期にて決められた時間にきちんと薬も服用し続けてましたが、BT5から生理2日目程の出血がずっと続いていたのはホルモン補充周期が私には合っていなかったのでしょうか。私は排卵障害がある為、自然周期だととても時間がかかってしまい、病院までも1時間以上かかってしまうので頻繁には通えないとなると1番は何がいいのでしょうか。
⑤ホルモン補充周期中に生理になることはありますか。

 

A 

①25歳でAMH 2.35でしたら、10個程度は採れると思います。PPOS法が合わなかった可能性と、刺激薬剤の選択が合わなかった可能性があります。
②卵管水腫の卵管を切除した後はもう繰り返すことはありません。
③帝王切開瘢痕症候群で症状が継続(質問者さんの場合は出血)している場合にはすぐに手術を受けるべきです。
④a帝王切開瘢痕症候群による出血、b子宮卵管周辺の炎症による出血、cホルモン補充周期が合わないことによる出血の可能性があります。bは治療済みなので、私ならaの可能性をオペにより消してからもう一度cホルモン補充周期で移植をお勧めします。それでも出血が続くようであれば、自然排卵周期にします。
⑤ホルモン補充周期中に(原因不明で)出血が多くなることはありますが、生理になることはありません。

 

なお、このQ&Aは、約3週間前の質問にお答えしております。