Q&A3085 ルテイン嚢胞があります | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q クリニックお休み期間に自然妊娠をし、その際に6㎝ほどのルテイン嚢胞ができました。8週で流産手術をうけ、術後2ヶ月の時点でまだルテイン嚢胞は3㎝でした。このまま消失しない場合もあると聞いたのですが、消失しない場合でも、ホルモン補充周期による移植は可能でしょうか。ルテイン嚢胞が残っていることで何か悪影響がありますか(術後は28日周期で生理はきております)もし消失しなければ移植が難しい場合、どのような治療法があるのでしょうか。

 

A ルテイン嚢胞は、妊娠中に出現し、女性ホルモン(E2、P4)を供給し、妊娠維持の原動力になります。流産後もすぐには消失せず、しばらく存在することは少なくありません。ルテイン嚢胞は病気ではありませんので、残っていても問題はありませんが、稀に捻転して激痛になり手術が必要になることもあります。ルテイン嚢胞は、基本的に自然に消えていくものなので心配ありません。もし消失しないようでしたら、(お水が溜まった)卵巣嚢腫と同じ扱いになります。多くの場合は経過観察で構いませんが、内容物を吸引して縮小させることもできます。

 

なお、このQ&Aは、約2ヶ月前の質問にお答えしております。