Q&A3055 高齢、低AMH、IVAは? | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 結婚が遅く、48歳から不妊治療を開始しました。これまで凍結初期胚を4回(グレード2と3、合計5個)移植しましたが、すべて陰性でした。幸い卵胞は成長してきますが、採卵前に排卵してしまうことが多く、採卵周期の半分はキャンセルになりました。
 

IVAはまだ試験的な取り組みで卵胞発育がある場合はあまりメリットがないかもしれないとのことですが、高齢で低AMH、卵胞発育は認められるが、排卵済みが多い場合、挑戦してみる価値はあるでしょうか。もしくは、このまま採卵を続けて複数個の初期胚を得て、着床障害などの対策を行った上で移植する方が現実的な選択でしょうか。

 

A IVAは卵胞発育がみられない方に対する治療です。卵胞発育は認められるが、排卵済みが多い場合には、排卵させない対策が必要です。すなわち、排卵抑制方法の変更によるLH抑制と、鎮痛剤使用による卵胞膜破裂の抑制です。このまま採卵を続けて複数個の初期胚を得て、着床障害などの対策を行った上で移植するのが良いでしょう。

 

なお、このQ&Aは、約2ヶ月前の質問にお答えしております。