Q&A2311 受精卵になりません | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 39歳、看護師

前医で3回目の採卵をしましたが受精卵になりませんでした。前医では誘発法の説明もなく、いつも高刺激の誘発をして、採卵できる卵は1個か2個です。なお、3年前に妊娠しましたが、流産しています。

今回も受精卵にならず、とにかく急ぎましょうの言葉だけでした。どうしていったら良いのかアドバイスもなく、採卵を続けるのは不安でした。採卵後は体調不良が続き、今月2回も生理が来てしまいました。近医の産婦人科では、卵巣嚢腫があるが異常はないとの事でした。胸も張り続け生理もいつもと同じ量で心配です。このような体調不良の際、すぐに採卵は難しいでしょうか。リプロに転院を考えいます。

 

A 詳細が明らかではありませんので、具合的な事は言えませんが、できることを粛々と実施し万全の体制で採卵に臨む以外にないでしょう。なお、卵巣の調子と身体の体調は別物ですので、リプロですぐに採卵も可能だと思います。

 

1 採卵の準備として、25OHビタミンD、DHEAS、テストステロン採血を行い、不足分を補充します(卵子の改善策として医学的に証明されています)。

2 その方にあった薬剤選択により卵巣刺激を行います。

3 できる限りの受精障害予防策を実施します。

4 すべてのオプション検査(着床障害+不育)を実施して、対策を取ってから移植します。

 

なお、このQ&Aは、約3ヶ月前の質問にお答えしております。