最近読んで良かった本 その38 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

最近読んでよかった3冊を簡単に紹介します。

なお、紹介の順番は五十音順にしています。

 

 

「仮面山荘殺人事件」東野圭吾

森崎製薬社長の森崎伸彦が所有する人里離れた別荘に8人の男女が集まった。結婚式の4日前に交通事故で死亡した娘の森崎朋美を忍ぶ会を開催するためである。朋美の婚約者であった樫間高之はじめ、朋美ゆかりの男女のお別れ会。そこへ逃走中の銀行強盗2人が逃げ込んできた。8人は脱出を試みるが、ことごとく失敗に終わり、緊張が張り詰める中、メンバーのうちの1人が殺される。銀行強盗はその犯人ではありえないことが判明し、仲間の中に犯人がいるはずとの共通認識のもとに、皆が疑心暗鬼に陥る。果たして犯人は、その目的は?東野圭吾の作品としては比較的初期のものですが、極めて完成度が高く、ベスト5に入ります。ぜひ、お勧めです。

 

 

「外科医 須磨久善」海堂尊

世界的に有名な心臓外科医である須磨久善の半生を書いた作品です。須磨久善は、世界で初めて胃大網動脈グラフトを使用した冠動脈バイパスを開発し、日本で初めてバチスタ手術を実施した伝説の天才外科医。海外での公開手術多数。「改良型バチスタ手術」や「SAVE手術(SUMA手術)」を開発。海堂尊さんの映画「チームバチスタの栄光」の医事監修を務めています。医師として尊敬する方の一人です。

 

 

「手紙」東野圭吾

強盗殺人犯として服役中の武島剛志を兄に持つ武島直貴が、人生のそれぞれの節目の度に経験する様々な差別。読み進めるにつれ、加害者の家族、被害者の家族の心境が静かに深く心の奥に響きます。