Q&A1693 不妊+不育の場合 | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 37歳

2017年の1月より本格的ARTをスタートしました。これまでで分かっている不妊要因としては、精子正常形態率が2%です。

 

採卵3回で、7つの胚盤胞凍結(全て顕微授精)
移植①(SEET移植・グレード4AB)→陰性
 
子宮鏡・腹腔鏡手術
 
移植②予定



7月に受けた不育症検査で2項目、異常がありました。抗核抗体80倍、プロテインS活性44%です。通院中のクリニックからは、現時点では不育症とは断定できない、念のためバイアスピリンを移植後より飲み、陽性だったら心拍確認まで飲み続けて、その後は産科の判断と言われました。心拍確認したら、ウチの仕事は終わりと放り出される気分になり、非常に怖く思いました。

もし、今回上手く行ったとしても、普通の産科に通うので良いのか、出来れば不育症も専門にしている病院に転院したいと思っているのですが、妊娠したタイミングでリプロさんに伺う事はできますでしょうか。実は、実家が大阪で、出来れば大阪での出産を希望しており、リプロさんは東京・大阪と両方あり心強いと思っています(産科は別の病院になることは理解していますが、リプロさんに通って、その後産科を紹介いただくなど)。今回の移植がダメだとしたら、どのタイミングで、どのような選択(セカンドオピニオンや、転院など)をすることがベストか、ご教授いただけますと幸いです。



A 不育症は極めて特殊な分野であるため、不妊クリニックでは苦手なことが少なくありません。現在通院中のクリニックは、あまり不育が得意ではないようですので、妊娠前に一度不育専門クリニックの受診をお勧めいたします。もちろん、当院でも構いませんが、妊娠してからでは間に合わないこともありますので、妊娠前からの治療が望ましいです。


 

 

 

 

なお、このQ&Aは、約4〜5ヶ月前の質問にお答えしております。