Q&A1584 なかなか着床しません | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 夫40歳、閉塞性無精子症、妻37歳
 

私の主治医は、血中内のホルモン値が参考にならないとし、生理開始から移植日まで、たった一度も採血にてホルモン値を計りません。内膜の厚さが12mmでエストロゲンは充分だとか仰っていました。果たしてどちらが良いのでしょうか。やはり、ホルモン値は採血にて計測すべきですか。その際、調べるべきホルモンの種類は何ですか。教えていただけないでしょうか。
また、今の病院でシート、二段階、埋め込み…全てAHA済み…ですが、一度もhCG 0で着床したことがありません。
今度、着床不全のことを訴え、採血をしてもらうことになりましたが、項目は先生が選んでおくと言われました。松林先生なら、何の項目を指示されますか。
そして、来月採卵して、9月ごろに筋腫の腹腔鏡手術を受けることも決まっております。その際、筋腫の他に腹腔鏡手術にて出来ることは何かありますか。

 

A 着床障害の検査はまだ発展途上にありますから、一致した見解はありません。当院では、不育症、銅亜鉛、ビタミンDの採血を行いますが、採血以外の検査として、慢性子宮内膜炎検査と子宮収縮検査を行います。

腹腔鏡手術の際には、卵管通過性の確認と、癒着剥離など、卵巣卵管周囲の改善策が有効です。

また、移植周期の採血は重要なポイントだと思います。ぜひ、採血されることをお勧めいたします。