Q&A1364 自閉症について | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 夫49歳、妻40歳、低AMH、高FSH

顕微授精をしてようやく妊娠4カ月まできました。
1 現在、男の子を妊娠中ですが、男だけでいうと自閉症の割合はどのくらいですか。2 妊娠中に自閉症児かどうかわかる方法・兆候はまったくないのですか。親族に発達障害の子供がおり、不安です。
3 高齢による妊娠が、自閉症発症のリスクにならないと考えてよいのでしょうか。
4 自閉症リスクが高まるというトキソプラズマ検査は陰性でした。ビタミンDの摂取が自閉症予防になるという記事も拝見しましたが、自閉症予防の観点からだと、妊娠何週からどの程度の摂取量が理想ですか。
5 主人には申し訳ないのですが、加齢臭なのか倦怠臭なのか口臭がキツイです。先生のブログで環境汚染も障害児が生まれる原因ではないかということが書かれていたと思うのですが、就寝中に部屋にこもった主人の口臭が胎児に影響しないか心配です。家が狭く、別々で寝ることができません。
6 このような不安ばかり抱えて生活すること自体が自閉症児にしてしまうリスクになったりもするのでしょうか。
まとまりのない質問で申し訳ありません。せっかく生まれてくるのなら障害なく生まれ、人生を歩んでほしいのです。
 
A 心配されるお気持ちはよくわかりますが、いずれも明らかな回答がありません。
1 自閉症やADHDの定義が国によって異なりますので、単純に何%とは言えないようです。
2 妊娠中に自閉症児かどうかわかる方法・兆候はありません。
3 女性はそうです。男性はデータ不十分です。
4 妊娠何週からどの程度のビタミンD摂取量が理想かについては、明らかにされていません。
5 環境汚染と口臭は異なります。
6 妊娠中の母体の不安と自閉症に関するデータはありませんが、生まれてからの心理的支援の不足が児の自閉症に関連する可能性が示唆されています。
 
自閉症に関しては、下記の記事を参照してください。