Q&A1003 着床促進の対策は? | 松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログ

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生殖医療に関する正しい知識を提供します。主に英語の論文をわかりやすく日本語で紹介します。

Q 1度目と2度目の妊娠は望んだ周期にすぐに授かり心拍確認前に初期流産し、3度目の妊娠は望んだ次の周期に授かり無事に出産しました。
再び次の子を望んだときにはなかなか自然に授からず、検査をして両卵管閉塞が判明したため体外受精を行ったら、4度の移植ですべて妊娠してすべて心拍確認前に初期流産しました。つまり、1度の出産、6度の初期流産をしています。以上は20歳代後半~30歳代前半のことです。
不育症の検査は何も引っかからず、夫婦の染色体も正常です。流産した胎児の染色体を検査したことはありません。流産の原因が胎児の染色体異常ならば、それはあまりに高確率のように思えます。しかし、妊娠率の高さも気になります。着床促進の考えにも当てはまる気がしてなりません。着床前診断が普及していない今日び「当たり」が出るまでがんばるしかありませんか。他に改善方法はありませんか。
A 着床促進の可能性が高いと思います。このような場合には、着床前診断する以外に打開策はないでしょう。
着床前診断が出来ない現状であれば、流産胎児の染色体検査は毎回必ず行って欲しいです。それにより、不育症なのか着床促進なのかが明らかになるからです。

着床促進については下記の記事を参照してください。
2014.12.13「☆新しい不育症の考え方:着床促進」
2015.1.10「☆新しい不育症の考え方:着床促進 その2」